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オシャレな人ほど「洋服のお直し」は使います。
私はシルエット命であるスキニーパンツなどはどんな高価なブランドのものでもお直しを出します。それも裾上げだけでなく、裾幅などを中心にお直しをします。
また古着で購入した軍服などをお直しに出して現代的に細身のシルエットにしたり、
リーバイスの古着のGジャンを襟を取ってノーカラーにしたり、
このあたり毎週のメルマガでも紹介している通りですが、お直しをフル活用しています。
お直しのポイントが理解できれば、3000円程度の古着が30000円のデザイナーズブランドにも見せることが出来ます。
賢くオシャレをするならばお直しは必須です。これは過去何度も語っていることです。
※参考記事
「【ユニクロのスキニーを1万円のパンツに見せる裏技】テーパードパンツの着こなし!!肝はロールアップと”あるお直し”にあり!!」
そんな「洋服のお直し」業界、技術の継承などでピンチとなっている様です。
収益確保が難しい「お直し」の世界
Photo by http://yukinedo.com/_src/sc570/workplace_bilbord.jpg
よくよく考えれば「お直し」ってかなり難しい商売だなと気がつきます。
裾上げはジーンズなら500円、スラックスなら700円程度。
袖直しや着丈直しなどは2000円から3000円程度。お直し屋さんの料金表を見るとどこもこのくらいの金額です。
しかしジーンズ裾上げ500円って。
既製服の裾にハサミを入れてまたそれを縫い直す。その作業に一体どのくらいの時間がかかるでしょう。
お直し屋さんの時給は職人技術が必要なものながら決して高いものではありません。
時給にして1000-2000円程度だとすると、1時間の中でかなりの量を手早くこなさなければ収益は確保しにくいはず。
それに加えてリスクもあります。
万が一ミスしてしまったら、当然上代(定価)買取になるでしょう。100枚に1枚(そんなに確率高くないかもしれないけど)ミスして賠償の平均単価が10000円だとすると・・・大きな収益を上げるのはかなり難しい業界の様に感じます。
しかしながら消費者の心理として「買った洋服の代金よりも高いお直し代は有り得ない」わけですね。
近年ファストファッションの攻勢により洋服の価格破壊が著しい。ジーンズ1枚3000円アウター1枚9000円なんて世界です。ファストファッションに連れられてセレクトショップや大手ブランドも価格は下降トレンド。お直しをめぐる状況は厳しくなっているでしょう。「3000円で買ったジーンズを4000円で加工する」なんて普通に考えればしないでしょうからね。
そうすると当然しわ寄せはお直し屋さんの賃金に来る。職人技術と手際の良さが必要とされる専門職にもかかわらず賃金はなかなか上がりません。収益が確保できないだけに人材育成などにお金を回す余裕もない。新しい人材を育てられずに現在お直し業界は高齢化が進んでいるとのこと。ほとんどの職人が60-70代と言います。このままだと近年「洋服のお直し業界」は立ち行かなくなる。5-10年以内に倒産する会社が続発するとも言われています。
価値ある「お直し」の世界
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しかしながらお直しは今の時代だからこそ価値あるものではないでしょうか。
ファストファッションや安価な服が世の中に多く普及し、また年を追うごとにシンプルベーシックな服が好まれるようになり、周りと差別化するのが難しくなっている時代。
旧来のオシャレは「モノ」で差別化するものでした。ルイヴィトンなどブランド品など着飾ってアイコンを見せびらかしていた90年代から、2000年代初頭も他にないシルエット他にないデザインを作るブランド品など、「モノ」で差別化が可能でした。
しかしファストファッションの生産背景が洗練され、良質生地良質デザインを手頃な価格で実現できるようになりました。さらに現代の量販メーカーは企画からわずか数週間というハイスピードに生産できるため高級ブランドのデザインを模倣することも簡単。「モノ」で差別化する時代は終わりを迎えています。
現代においては「着こなし」で差別化する時代。安いものでもファストファッションでもブランド品と遜色ないシンプルで良いものが買える分、「着こなし」で差別化することが求められます。(その時代と呼応する様にこのKnowerMagとメールマガジンはおかげさまで支持されていますが)
またもう一つの差別化として「お直し」があると思うのです。
ブランド品であろうとファストファッションであろうと既製服は所詮、万人に合わせた洋服です。自分の身体に合わせた、また着こなしに合わせたお直しを行うことで市場にない唯一無二のスタイルを作り出すことができます。
また10年前と比べて私たちが持っている洋服の量は3倍になっているというデータもあります。
価格破壊が要因で私たちは10年前よりも「衣装持ち」になっているのです。
だったら新しいものを買うよりもすでにタンスの中にある洋服をいかに上手に有効活用するか、が求められるはず。
「お直し」はあらゆる意味で現代に必要とされているものではないでしょうか。
「提案型」お直し屋さんはいかがでしょう?
一つ思うのが「提案型お直し屋さん」とか良いんじゃないかなと。
例えば
「今年はノーカラーがブーム、お手持ちのシャツをノーカラーにします」とか
「あなたのジャケットを某有名ブランドのジャケットと同じシルエットに直します」とか
「使わなくなったブーツカットデニムをスキニーデニムに直します」とか。
実はいくらでもそんなお直しは可能です。
ただ上述の通りお直し屋さんの職人は高齢化が進んでいるため、現代的な提案がなかなか難しい。
若手デザイナーさんなどと協業して、提案型お直しショップを作れば需要はあると思うんですがいかがでしょう。
無論「提案型」である分、単価は高めに設定しても良いでしょう。
加工賃が上がれば職人さんの賃金に転嫁できるし、人材育成も可能になる。
だってブランド物のスキニーデニムって2万円超えとかザラでしょう。
でも家に「デニム素材」自体はあるわけじゃないですか。手持ちのデニムを使ってデザイナーズブランドと全く同じ形のものが6000円で出来上がります・・・て皆やると思うんですけど。
個人的にも無くなってしまうと困るお直し業界。
なんとか生き延びる方法をお直し屋さんを抱える百貨店ともども考えて頂きたいものです・・・
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