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今回は「あなたが知らないショッピングモールの裏側」をお届け!
ショッピングモールって実はこんなことを考えて作られているんです、というお客様には見えないトリビア的な話をご紹介していきます。
何気なく流れているあの曲って実は・・・?
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まずは館内BGMの裏側について。
様々なショッピングモールで必ずと言っていいほど流れている館内BGM。
実は私は昔イオンモールや伊勢丹で働いたことがあってルミネにも少しいたことがあります。
割と様々な館を経験しているのですが、実はどこに行ってもBGMって結構意味があるんです。
あまり言うとマズイので具体的にどの館でどんなBGMが定められているのか具体的な内容は伏せますが・・
例えば1日の売上予算を達成したときに流れる音楽が決まっている、ということもあります。
あとこれは結構有名な話ですが、雨が降ると特定のBGMが流れるという決まりを作っている館はそこそこありますね。
これに何の意味があるかというと、当然販売員は館の中にいると外の景色を見れないことが大半なんですね。
そこで雨が降ったとき用のBGMが決まっていると、雨が降り出したことがわかるので様々な準備ができるわけです。
例えばお客様が濡れた傘を持って来店されると商品についてしまうので、雨がつかないようビニールを用意したり、買い物袋にかけるビニールを準備したり、お客様に提供するための傘を用意したり。
こうした準備をスムーズにできるよう雨が降ったときに特定のBGMが流れる決まりを作っている館が実は結構あります。
他にも色々あって、私は実際に聞いたことはないですが火災が起こったときに流すBGMを決めているところもあります。
さすがにものすごい火災だったらBGMどころ騒ぎではないのですぐ避難しないとダメですが・・・例えばボヤ程度で少しずつお客様を避難誘導させないといけないときにBGMで前もって販売員に知らせるという館もありますね。
このように一見BGMは意味がないように思えますが・・・意外と暗号のように使っているんですね。
なので今度ショッピングモールへ行ってみたときはBGMをちょっと意識してみると面白いと思います。
意外と知らないエスカレーターの秘密
Photo by https://publicdomainq.net/images/201707/13s/publicdomainq-0011082ftl.jpg
続いてはエスカレーターについて。これ結構面白くて・・・
特にイオンモールやららぽーとでやっていることですが、
実はエスカレーターって上りと下りでスピードが結構違うんです。
もちろんどちらのスピードも同じにしているショッピングモールもあるので一概には言えませんが、基本的には上りの方が速く、下りの方が遅くなっています。
イオンモールだと結構明確にスピードが違うので、是非今度行ってみたときに速度を意識してエスカレーターに乗ってみてください。
なぜ上りと下りでエスカレーターの速度が違うのかというと・・・上りの方が速い理屈は簡単。
イオンモールは大体3~4階くらいの構造が多く、3階に目当てのお店があることは結構多いと思います。
これはモール側の戦略として必ず3階までお客様に足を運んでもらえるように人気のテナントを1つは上の階に置いておくんですね。
当然モール側は各階層にお客様を均等に入れたい。
1階に人気のショップを集めて1階だけにしか人がいない状態になるとは2、3階のテナント料が取りにくいから。
なので3階まで人を動かす施策をしないといけないわけですが、そうなると地方ならユニクロなど集客力のある店舗をあえて3階に配置して人の動きを作るということをやるわけ。
そういうわけで上りのエスカレーターに乗っている人というのは基本的に行きたい店があって上に向かっているから、当然早い方がストレスなく行ける。
だから上りのエスカレーターは基本的に速くして、購買意欲が高いうちに目的のお店にストレスなく行けるようにしているわけ。
ではなぜ下りのエスカレーターがゆっくりなのかというと、もちろん帰らせたくないというのもありますが・・・下りのエスカレーターをゆっくりにすると暇だからキョロキョロと周りを見るでしょう。
すると2階や1階にどんな店があるのかが目に入るから「途中で降りてあの店やっぱり寄っていこうかな」というケースが増えるわけ。
そこまで考えて上りや下りのエスカレーターは速度を変えているんです。
実際に意識してショッピングモールのエスカレーターに乗ってみると、なんで今まで気付かなかったんだろうってくらい結構スピードが違いますよ。
遠くまで見えるのにはワケがある。
Photo by https://image.freepik.com/free-photo/abstract-blur-shopping-mall_74190-4473.jpg
続いては通路について。
これはほとんどの人が意識していないと思いますが、
イオンモールなどの通路って実は直線ではなくゆるやかにカーブを描いています。
大体はS字カーブの連続になっているか、楕円のようなゆるい曲線を描いているはず。
なぜかというと直線の通路で両側に店が並んでいると当然ちょっと遠いところにあるお店って見えないでしょう。
でも通路がカーブを描いていたら少し遠くにある店の内側も見えるわけ。
で、VMD(視覚的商品計画)の考え方として見えれば見えること入店確率は上がるんです。
当たり前のことですが見えないお店にはお客様は入らない。
例えばロードサイドのコンビニが掲げている看板を思い出してみてください。
めちゃくちゃ高いところに各コンビニのロゴがでかでかと掲げられていますよね。
国道沿いにあるコンビニは高ーいところに看板をつけるのが普通。
なぜそんなことをやっているかと言うと、なるべく遠くから看板が見えるようにしてお店があることを認識させたいから。
100m、200m前から「コンビニがそこにあるな」と認識されればそれだけで入店確率って上がるんです。
これは統計データとして明らかなことで、いかに早いタイミングでお店の存在を発見させるのかが入店確率を上げるポイントになるわけ。
イオンモールの通路が曲がっているのはそのためで、直線通路だとその店の目の前まで行かないと見つけてもらえないから入店確率がガクッと下がるんです。
でも通路がカーブしてあって遠くにあるお店が見つけやすいと入店確率っが飛躍的に上がる。
このようにお店の存在をなるべく早いタイミングで気づかせることと入店確率は比例するので、通路をカーブさせて遠くからでもお店の存在に気づいてもらうことは基本的にどのショッピングモールでもやっています。
ただ歴史のある百貨店だとそうしたことを考えて作られていないので直線的な構造になっていますが、イオンモールやららぽーとなど新しい商業施設の場合は割と通路がカーブしているケースが多いですね。
あとは世界観を作るために銀座Sixのようにあえて直線通路にしているところもありますが、基本的に新しいショッピングモールは通路をカーブさせて遠くのお店まで見えるよう設計されていますね。
ポイントカードの利用でサービスの質が上がる?!
次はポイントカードについて。
イオンモールやららぽーとではポイントカードやポイントシステムがありますよね。
あのポイントカードって実は様々なデータを把握するために活用されています。
どのようなデータをとっているかというと例えば買い回り分析。
例えばイオンモールに行って初めはZARAでパンツを買って、次にGAPでTシャツ買って、最後にコージーコーナーでケーキ買って帰ったと。
で、このときコージーコーナーのレジ情報では「このお客様はZARAでパンツを買ってGAPでTシャツを買ってからうちに来ました」という買い回りのデータが出る。
そのデータを大局的に分析すると「ZARAで買い物をする人はコージーコーナーで買い物をする確率が極めて高い」というデータが出せるんですね。
こうした購買情報を店舗間で共有しているモールもあります。
購買情報を共有することで例えば「うちの店はZARAから流入してくるお客様がすごく多いな」とわかったらZARAっぽいマネキンを作ることもあるんですよ。
すると先程説明した通りショッピングモールの通路はカーブしていて遠くの店まで見える構造になっているので、ZARAから出てきたお客様が遠くから自分の店のZARAに似せたマネキンを見て「あ、あの店もZARAっぽいものがありそうだし行ってみようかな」となるわけです。
買い回り分析が理解できるようになると商品陳列が変わるんですね。
マネキンやお店の前面に置く打ち出し商品を買い回り率の高いお店に寄せていくことで集客を増やせるわけ。
こうした分析はお店側としてはかなり面白いですね。
買い回りデータを分析して自分の店のお客様が他にどんなお店を回っているのかが分かると、買い回り率の高いお店からより多くのお客様が自分の店に流れるよう工夫しようとする。
その工夫と言うのはマネキンや商品構成を買い回り率が高いお店に寄せること。
もっと積極的な手段をとるなら、例えばZARAにない商品やZARAよりもちょっと安い似たような商品を揃えてZARAから自分の店に流入させるようにする。
あともっと姑息な手段だとダイレクトメールの内容をZARAに寄せるという手法まで考えられるんですね。
ポイントカードというのは単純にポイントを貯めてお得に買い物をしてもらうという顧客満足のための施策ではなく、実は買い回り分析など様々なデータをとり蓄積してそれを営業活動に使っているんです。
そういうわけでポイントカードのデータは結構大切なので使ってもらうほどお店側としては助かるんですね。
購買などの個人情報を取られていると思うと嫌な印象を持たれるかもしれませんが、これはより快適に満足度の高まる買い物ができる先回りでサービスを提供しているということなので決して悪いことではないんです。
こことここのお店の親和性が高いからよりサービス内容を近づけて需要に沿った商品を提供しよう、というだけなのでむしろお客様からすれば喜ぶべきこと。
決して購買データを悪用しようというわけではもちろんないので、心配しなくても大丈夫です。
ポイントカードは使えば使うほど利便性が高くなると意識しておくと良いと思います。
そういう個人情報を知られたくないからポイントカードを使わない、という選択はいかにも非合理的。
そう考えてポイントカードなどを断固として作らない方もたまにいると思いますが・・・当然ポイントカードを使う人が増えるほどデータの精度が高くなり、データの精度が高くなるほどサービスの質が高くなる。
だからどんどん使った方が自分にメリットが返ってくるのは間違いありません。
この辺り誤解されてデータ分析ということに抵抗を持たれる方は多いですが、是非サービス向上のために積極的に使ってみて下さい。
顧客データはこう使われる
データ分析系の話でもう1つ面白いのはCRM(顧客関係管理)に関することかな。
例えばモールの中に行きつけのお店があるとする。
で、行くたびにそこの店員さんが「あ、こないだはデニム買ってくれて、その前はカットソー買ってくれましたよね」と言ってくれることもあるでしょう。
するとこの店員さん買ったもの全部覚えてくれていてすごいなあと思うかもしれませんが、実はレジに過去の購入データを閲覧できるシステムを導入しているところも多いんです。
顧客管理をPOSレジ(販売データを管理・分析できるレジ)に連携させて、顧客の名前を打ち込むと今までの購入履歴がズラッと表示されるようなシステムを特に集客が激しいイオンモールなどの店舗では導入して、情報を収集・管理しているところは多いと思います。
そうした顧客情報があれば「この方は前回デニムを買って、その前はあのカットソー買ってらしたから次はアレをおすすめしよう」と販売戦略が立てやすいんですね。
このように購入した商品を全て覚えているというわけではなく、実は裏で購入履歴を見て接客しているというケースも結構あります。
もっとすごいものだと「このアイテムを買った人は次にコレを買う確率が高い」というデータまで出せるシステムもある。
だから最近の接客はデータによって意外とロジカルになされているんですね。
というわけで今回はあなたが知らないショッピングモールの裏側についてご紹介しました。
こうした情報を知った状態でショッピングモールに行くと結構楽しいと思うので、是非頭に入れながらお買い物してみてください。
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