素材について

コレ、なんだか分かりますか?【洋服はどうやって作られる?裏話】

 

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コレ、なんだか分かりますか?

 

 

 

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photo by http://www.shigejin.co.jp/img/image/bt_shell_l.jpg

 

そう、正解は「ボタン」の原料である貝。

 

こんな風に天然貝からボタン状にくり抜いて、シャツのボタンは作れられています。
今日はMBオリジナルシャツ(メルマガ会員限定)の打ち合わせ。今回はかなりこだわって作りたいので原料トークからスタートしました。その際に貝のサンプルがあったのでついでにパシャリ。

自分が着ているシャツのボタンが「貝からくり抜いたものだ」と、知識として知っている人は多いと思いますが、こうして実際に「くり抜いた貝」を見たことのある人は極めて少ないはず。天然の貝を使ってボタンにしている・・・その事実をハッと認識するとなんだか不思議な気持ちになります。

 

 

また同じボタンの原料となる貝でも幾つか種類があります。

 

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さきほどのこちらは高瀬貝ですね。

 

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こんな感じでくり抜いてボタンとして加工します。
研磨して形を整えて、場合によっては色を漂白して白く仕上げます。

 

 

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一方こちらは白蝶貝。

高瀬貝の3倍ほどの値段がするもので、最高級貝ボタンです。
高級時計の文字盤などにも使われますね、「マザーオブパール」の名前で有名です。

 

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こんな感じ。これはまだくり抜いた形状のもの。研磨もしていないそのままの状態です。
ツヤ感は高瀬貝と比べてやはり違います。

 

 

「ボタン」はメンズデザインの要

 

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photo by https://i2.wp.com/fululuri.net/wp-content/uploads/2015/04/05hm-whiteshirts3990_R.jpg

 

「んなボタンの素材なんか気にならねえよ。プラスチックで十分だよ。」

と思うかもしれませんが、実は全く印象がことなります。特にメンズは。

 

なぜメンズはボタンの素材で印象が異なるのか。
それはデザインが極めてシンプルで装飾が少ないからです。

 

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photo by http://static.zara.net/photos///2017/V/0/2/p/1928/251/250/2/w/560/1928251250_2_2_1.jpg?ts=1489751797903

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photo by http://img5.zozo.jp/goodsimages/185/8956185/8956185_18_D_500.jpg

 

シャツもコートも基本的にはデザインがないシンプルなものが好まれます。
そうなるとシャツもコートものっぺりとした作りの中で、「唯一」と言って良いくらいの表に出ているデザインが「ボタン」なのです。

 

実際に貝ボタンとプラスチックボタンのシャツ、水牛ボタンとプラスチックのコート、
これらを見れば納得です。高級感や雰囲気がまるでちがうものです。
実際に量販店のシャツと、高級ブランドやセレクトショップのシャツと見比べて見てください。
同じような白シャツでもなんだか高級感が違って見えます。それは決して気のせいではありません。
もちろん生地の違いも大きいですが、「ボタン」がかなり重要なポジションを占めています。

 

 

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photo by http://www.neqwsnet-japan.info/wp/wp-content/uploads/2015/09/uniqlolemairelook_43.jpg

 

以前ユニクロで「比翼仕立てのシャツ」が登場したことがありました。

 

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http://image.rakuten.co.jp/bon-eto/cabinet/menfashion3/i5-ls-89-a12.jpg

 

比翼とはこうした「比翼状になっていうる前立てでボタンが見えない仕様」のことを指します。
私はこのシャツを毎週配信しているメルマガで大絶賛しました。作りやシルエットなどがもちろん評価ポイントではありますが、実は「比翼にしたことでボタンが隠れている」というのも気に入った箇所でした。

 

実はユニクロのシャツは過去から今まで、私が知る限り全てプラスチックボタンだったと思います。(もしかしたら一部天然貝があったかもですが・・・)

貝ボタンはその名の通り天然物です。
収穫できる量には限界がありますし、近年貝の「厚み」が足りなくなってきており
肉感が必要なボタンの分くり抜く箇所が減っているという話もあります。

 

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貝は天然ですから。くり抜く部分によって厚みが異なります。
だからこの写真の通り、肉厚の部分のみをくり抜くことしかできなかったり。
薄く平らになりすぎている部分はボタンとしてはちょっと不十分なわけですね。

 

ユニクロは億枚単位でシャツを作っているでしょうが、
それ全て天然貝素材にしようとするだけの許容量がありません。

 

また天然貝はそもそも高級品として愛用されているもので、市場価格を落とされることを嫌います。
ユニクロが「1つ10円で買わせてくれ」と交渉してきても、むしろ「大量に売れる」ことよりもそうして市場価値を下げられてしまうことの方が嫌なわけです。

シャツにこだわるユニクロも「天然貝ボタンを使いたい」と思っているはずですが、現状天然貝を扱うボタン屋さんには断られている様です。だから彼らは「プラスチックでも限りなく天然に見えるように」と素材屋さんと共同開発をしていたりするわけですが。

 

 

洋服は知れば知るほど愛着が出るもの

 

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photo by http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20090521/1026396/13_px250.jpg

 

量販店に行くと棚にズラリ並んだシャツを見かけます。1枚2000円ほどでいつまでも品が耐えることなく提供されています。
こういった姿を見ると「シャツ1枚作るのなんて簡単」「ボタン一つで自動でできる」「安くて当たり前」と勘違いしてしまいそうですが、実際に作っている現場はそうではありません。

 

自動で作れる服などありません。

毎年のトレンドが存在する服は微妙に形やデザインを変えることが求められており、それだからこそ完全な自動化はいつまでも難しいでしょう。いくら「ベーシック」と言っても微妙に形もデザインも変わっているのです。昔の服と今の服は同じ白シャツやジャケットでも幾分違って見えるし、実際に着用すると古臭く感じるでしょう??それを審美眼や知識によって「着こなしでカバー」することもできるけれど、「売れるかどうか」となると10年同じ服を作るのはやはり相当難しいのです。ユニクロでさえ定番品でも毎年形を数cm、数mm単位で調整し続けています。

 

それに洋服は生地を作る人、縫製をする人、販売をする人、デザインをする人と山ほど人が携わるものです。商業品は基本的に携わった人の数で値段が決まりますが・・・洋服ほど関わった人の数が多いのに値段が安いものはないでしょう。

「生地」と一言で表現しても、綿花を育てて綿を積む会社、綿から糸を作る会社、糸から生地を作る会社、生地を加工する会社・・・これ全部ちがう時だってあるのですよ。ボタンなどのパーツですら上で述べた通りです。服は本来「高い」ものなのです。

 

だからといってもちろんファストファッションを否定することはできません。安い服が悪いわけでもありません。
しかし「一枚の服」が多くの人々の努力と苦労の元成り立っていると思うと、なんだかいつもより大事に洋服を着てあげたくなるのです。

 

あなたが今袖を通している服も多くの人が手を重ねて作った総合芸術品なのです。
たまにふとこんなことを考えて自分の服を見直してあげても良いですね。縫製はどんな風になっているんだっけ?ボタンは貝だっけ?プラスチックだっけ?あ、こんなところにも縫製があるんだ・・・・ちょっと愛着が増すはずですよ。

 

 

さて、そんなわけで今シャツを作っています。

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