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今日はアパレルQ&A。あなたが普段思っているであろう、アパレルの疑問質問をまとめました。
洋服の原価は一体いくらなのか?
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「この洋服いったいいくらで作られているんだろう?」
「これを買うとお店がいくら儲かるんだろう?」
「原価はいくらなんだろう?」
誰しもが洋服についてそんな疑問を抱いたことがあるはずです。
答えをズバリ言ってしまうならば、もちろん「原価率」はメーカー毎アイテム毎に様々ですが、
30%が一般的なラインです。
しかし例えば「これはブランドの定番で毎年同じものを大量に作っている」などの理由があれば一気に素材を仕入れて大量発注もできるでしょうから原価率は大きく下がるでしょう。20%を切るものも存在します。
逆に「これは原価率を上げてでも作りたい」「利益にならなくても宣伝になるから着手したい」そんな特殊な事情のあるものは原価率が高いものも。よくある「他メーカーとのコラボ」なども原価率が高くなる傾向にあります。コラボじゃないそのメーカーの通常品の価格が知られている場合など無為に値段を上げると「あのブランドは随分値段をふっかけている」と思われますから、定価を抑えて原価率を高くせざるを得ない場合があります。
ちなみにこれは「原価」ですから「卸価格」ではありません。ブランドからセレクトショップに卸す時の価格は大体60%。つまりブランドは定価の30%を粗利分として乗せて卸しているわけです。一方でセレクトショップは定価の40%が粗利分として乗っているわけです。単純な計算ですが言葉にすると少々複雑かな。理解できますでしょうか?
あなたがセレクトショップで服を買えばそのお店は大体40%の粗利を得ているわけです。もしメーカー直営ショップで買えばそのお店は70%の粗利を得ているわけです。もちろん全部がそうじゃありません、「概ね」という話です。20%台のブランドもありますし、ユニクロの原価率は30%台後半だったりもします。
これが高いと捉えるか安いと捉えるかは様々ですが・・・ぶっちゃけ原価率30%なんて今のアパレルのシステムでは利益がほぼ出ません。作ったものが全て売れるわけじゃないことは皆さんご存知の通り。セールで捌けばその分利益も失います、それどころかマイナスになるものもあります。販売員の給与や減価償却費なども鑑みれば、アパレルの利益率なんて1~2%程度のところも多いです。
「原価率30%でも利益が出にくい」のは旧態依然とした構造に問題があり、無駄が多いんです。まるで必要のない販売員が山ほどいたり、セールでの値下げ、実売期の短さ、過剰な商品供給・・・枚挙に暇がありませんので控えますが。
ショップスタッフは30歳を超えるとどこへ行くのか?
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「今日、〜〜さんいますか?」
「・・・お客様すみません、〜〜さん先月で退職したんですよ・・・。」
なんて会話はどこのお店でも耳にするもの。男女問わず多くの販売員は30代に突入する直前にボコボコと退職していきます。彼らが行く末はどこにあるのでしょうか?ショップスタッフを辞めてアパレルメーカーや裏方などに転職しているのでしょうか?
答えはNOで、多くのスタッフは30代直前でことごとく業界を去っていきます。接客のノウハウを活かして保険や美容品などの営業に行く人もいますし、飲食店などに従事する人もいます。(飲食と洋服店は昔から親和性が高い様です。販売員は華やかな生活を好む人が多いですから、「飲み屋さんと仲良くなる」というケースからでしょうかね。)
私は10年以上この業界にいて、多くの販売員の転職を見守ってきましたが・・・
「転職に成功した」と胸を張って言える人をほぼ見たことがありません。
私が知っている限りで2,3名くらいかな・・・。100名見て2,3名って感じですかね。
「自分は接客でノウハウを得ているから営業で抜群の成績を出せるはず!」と意気込む人も多いですが、営業職と販売職ではまるでノウハウが違います。特に「飛び込み営業」などの場合は「欲しいと思っていない人に販売する(契約する)」場合が多く、お客様からお店に来てくれて「待っているだけ」の販売員とはレベルが違います。
では何故皆30代直前で退職するのか?
まずは「お店に立てなくなるから」です。もちろん中にはマネージャー、バイヤーなど上役へと進む人たちも存在しますが、競争に勝った一握りにすぎません。そうなると他の方たちは「販売員」として残るわけですが、30代を過ぎれば見てくれも悪くなりお客様のお手本にならない場合が出てきます。くたびれはじめた中年のショップスタッフよりも、若々しくカッコ良いショップスタッフの方がファンも多く出来るでしょう。
また「収入」も大きな退職理由の一つです。上述の通り上役へと進めない人たちは「販売員」をせざるを得ないのですが、販売員の給与は概ね上限が決まっています。「俺が販売員をやれば他人の10倍売れるぜ!」みたいなカリスマ店員さんなら別でしょうが、そんな人は今の時代皆無です。他人の倍売る人も見たことがありません。他人と同じような稼ぎしか叩き出せない人ならば他人と同じような給与にしかなりえません。
それとお店は「在庫リスク」が常に付きまといますから、ショップのバイヤーは基本的に冒険をしません。「そのシーズンちょうど消化できるくらいの数量」しか仕入れません。だとするとどんなに販売員が頑張っても「売れる上限が決まっている」わけです。他人の倍も売ってしまったら、物が無くなるわけです。だから成績が上がりっこない、給与も同じくです。
だからこそ「結婚」などの人生の転換期において「アパレルじゃなくて落ち着いた仕事をしよう」と考え方を変えてしまう人が多いのです。無論これらは「上役に行けなかった人たち」の話ですから、自分の能力不足か努力不足のせいに他なりません。ただ人は原因を他に転嫁して自己正当化したがるので「アパレルなんて稼げないよね」と達観した振りをしてしまいがちです。(もちろんそういったリスクなどをしっかりと明示しないアパレル会社も問題ありますけどね)
何故メンズ服はレディース服よりも高いのか?
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彼女のショッピングに付き合った彼氏が思うのは「え!?女モノってこんなに安いの!?」ということじゃないでしょうか。
メンズはレディースと比べるとかなり割高です。同じブランドでもメンズの方が一般的には高いですし、素材も似たようなものを使ってもメンズの方が高くなりがちです。これは何故か?
回答はとてもシンプルで、「メンズの方が作る数が少ないから」です。モノは何でもそうですが大量に作った方が単価は下がります。メンズとレディースの市場規模は倍ほども違います。似たような素材で洋服を作ったとしても、100枚作るのと1000枚作るのとでは単価に違いが出るのは当然のことです。
またメンズの場合は市場規模が小さくとも売上を伸ばさなければなりません。母数となる客数が少ないわけですから、
売上を伸ばすには「客単価」を増やすことが一番簡単な解決策です。
であるならば1000円のカットソーを提案するよりも10000円のカットソーを提案した方が会社としては健全です。だからこそメンズ市場は無為に「高品質」を求めたり、「大人の男ならコレを持とう」などと高価な品を誰彼構わず訴求したりするのです。
デザイナーはどうやってデザインを決めるのか?
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「デザイナーさんってどんなところから洋服を考えるんだろう?」
「アイディアソースってどこにあるのかな??」
よくミュージシャンが「天から歌が降ってきた」なんて格好良い表現していますが、洋服のデザイナーでそういった発言はあまり聞いたことがありません。いわゆる「トップデザイナー」においてもです。
多くのデザイナーのネタ元は、「過去のアーカイブ」です。
「再生産」というと言い方は悪いですが・・・数十年前の古着からだったり、ハイブランドのデザインからだったり、流行がメンズよりも早く来るレディースからだったり、様々です。世界的なデザイナーでも古着屋さんに行きネタ元を仕入れてくるという人も多いです。ハイブランドを知っている人なら当たり前の話ですが。
「洋服が長い歴史の中でデザインが出尽くされている」、という理由もありますが、
「人が格好良いと思うにはイメージソースが必要」という理由もある様に感じます。
ミリタリーは「ミッションを達成する軍人」、ワークウェアは「ラフな労働者」、スーツは「大人びたビジネスマン」・・・などなど「格好良い」と思う服装にはイメージソースがあります。全く新しい斬新な洋服を「格好良い」と人に思わせることはなかなか難しいでしょう。絵をたいして知らない人に抽象画を見せても「凄い!」と思わせることは難しいですし、ロックしか聴いたことがない人にいろいろなジャズを聴かせても違いは分からないでしょう。物事を評価するには「ものさし」が必要です。準備の無い全く新しいものを評価することほど難しいものはないでしょう。
格好良いと思わせるには過去のアーカイブを拾ってアレンジを加えることが最も賢いのです。オシャレは「差別化」の賜物です。ですがだからといってデタラメに新しいものを作っても評価の対象から漏れてしまいます。
イメージソースのある見慣れたものの中で、「微妙な差別化をする」ことが重要なのです。
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