アパレル業界裏話

何故チャンピオンのTシャツは常にZOZOランキング上位なのか

 

スポンサーリンク

 

 

最近ZOZOのランキング見るとやたらと「チャンピオン」が多くないですか・・・?

 

 

いつランキングを見ても必ずチャンピオンが入ってきます。Tシャツだのフリースだの、ランキング上位に1個どころか3個4個と入っていることが多いです。

 

こんなこと書くと怒られそうですが・・・毎度毎度いつ見てもランキングに載ってくるくらい、四六時中ランキング上位にあるくらい、「チャンピオン」ってそんなに格好良いですか??そんなにトレンドですか??

無論「チャンピオンが悪い」とは全く思いません。肉感があって耐久性も高いチャンピオンのTシャツ素材は確かに良品ではあります。でもそんなにバンバン売れるほど「チャンピオンのTシャツが最高だ」とも思えません。ランキングに並んでいるチャンピオンのTシャツ、ぶっちゃけ形も普通だし無地が多い、素材は確かに肉感があり耐久性は高いけどユニクロUのTシャツだって同じようなもの。強いて違いを挙げるならば「チャンピオンマーク」が入ってるかどうかくらい。それだけで「いつZOZOを開いてもランキング上位に何個もランクインする」とはちょっと思えない・・・。

 

チャンピオンが売れるのは「選べないから」

 


http://zozo.jp/shop/mono-mart/goods-sale/21050537/?did=40311240&rid=1004

 

実は「チャンピオン」がランキングに挙がるのは理由があります。

それはユーザーが「何を選んで良いか分からない」からです。

 

例えば「肉感ある素材の細身無地Tシャツ」と考えてもZOZOの中では何十何百種類と揃っているわけです。その中から何を選べば良いのか写真と採寸だけでは分からないんですね。

実際にお店に行けば素材感の違いもあるでしょう、微細なシルエットの差もあるはずです、素材による発色のわずかな違いも実物を見ればわかります。・・・しかしZOZOのバリバリに加工して格好良く見せたTシャツでは素材感も分からないしサイズ感もイマイチ伝わらないのです。

 

結果何十何百種類ある同じようなTシャツの中から「自分が選ぶべきものがどれか分からない」となる。そうなるとユーザーは「ブランドネーム」で選ぶようになるのです。

 

ライセンスによるブランドネームで「差別化」する?

 

実はこれメーカー側も明確に認識しています。

だからこそ今アパレルメーカーは「ライセンスの取り合い」が盛んに行われています。

「ライセンス」とは一体何か?誤解を恐れずに簡単に言えば「ブランドの名前貸し」のこと。例えば日本で人気のあったライセンスの代表格は「ポールスミス」や「バーバリー」。本国とライセンス契約を交わし「日本の代理店が作った商品にタグをつけて”バーバリー”として売ってもいいよ」
というもの。

ライセンスと一口に言っても契約がそれぞれ異なるので一概に語るのは難しい。ライセンス品であっても本国デザイナーが細部まで注文をつけてブランド品としての完成度を求めることもあれば、ブランドロゴの使用権だけ渡したような「完全放置」状態のものも珍しくありません。

また一般的には海外ブランドのローカライズ戦略として「ライセンス品」を作ることが多いですが、最近では国内ブランドのライセンス商品もチラホラ見かけます。

 

例えば・・・

 

STUDIOUSで売られている「ナンバーナイン」これもライセンス商品です。
ナンバーナインは2010年に解散を発表していますが、その後別会社が商標を獲得しています(創設者でありデザイナーである宮下氏は一切関与していません)。
そしてZOZOで売られているナンバーナインは商標を持っている会社、株式会社クークスとライセンス契約を交わしSTUDIOUSが製作販売しているもの。平たく言えば「ブランドの名前貸し」です。

 

 

フリークスストアが展開する「GUESS」もライセンス商品ですね。こちらも本国から許可を得てブランドネームを使っているわけです。

 

 

「1PIU1UGUALE3 RELAX」もライセンス商品。目ん玉飛び出るくらい高い国内ブランド「1PIU1UGUALE3」のライセンス品です。本ブランドとライセンスではびっくりするくらいの価格差があります。

 

・・・無論私はライセンスが悪いとはちっとも思っていません。

私自身大学生の頃にライセンス品のお世話になっていました。当時私は海外(特にベルギー)のハイブランドが大好きでしたが、当然大学生風情には手が出るものじゃない。そこでライセンス品をよく買ってたワケ(当時はドリスやステファンのライセンス品がありました)。海外品よりも値段が手頃で、さらに日本人に適したローカライズサイズに整えられてあり大変重宝しました。当時の私はライセンスで十二分に満足していたものです。

 

でも今の「ライセンス」はそういった「ローカライズ」とはちょっと違う。
同じものばかりでユーザーが何を選んで良いか分からないから、「あ、このブランド聞いたことある」という「ブランドネームの信頼感」で売ろうとするものも少なくありません。

 

一見ごくごく普通の「チャンピオンのTシャツ」が売れるカラクリは上述の通り「同じようなものばかりだから、”チャンピオン”と名前がついているものが売れる」
というだけ。

・・・だとすると、そこそこ名前の売れてる有名なブランドの「ライセンス」を獲得したもの勝ちなワケ。「チャンピオン」と同様に「同じようなモノを作っても名前さえついていれば売れる」わけですから。国内各メーカーはライセンス契約の「空き」が無いか探すのに必死だそうです。

 

コレ、気持ちは分かるけど・・・な〜〜〜〜んか納得いかないのは私だけでしょうか??

 

「名前で差別化」じゃなくて「製品で差別化」はできないのか

 

 

本当にぶっちゃけ、他ブランドのTシャツとチャンピオンのTシャツに差なんてほとんどありません。もちろん生地や形の特性は幾分ありますが、ランキング上位に毎度掲載されるほど人気集中するほどの違いなんてありゃしない。ユーザーは「名前で選んでる」わけです。

 

じゃあこれって「名前で選ぶなんてなんて愚かなんだ!日本のユーザーはファッション感度が低すぎる!」という話でしょうか?

そりゃもちろんそれもあるけど・・・どっちかというと私は「ブランドネームで差別化」するより、「製品そのものの差別化」をもう少し考えたらいかがかねとメーカー側に言いたい。

 

差別化の仕方ってもっとあるんじゃないかなと私は思ってます。例えば昨年私が手がけたアイテムの中でも「低身長の人が着てもサマになるコート」などがありました。こうしたセグメントってメーカーは怖がってあまり積極的にはやりませんが、だからこそ差別化につながります。このコートは瞬殺中の瞬殺。十分な量を用意したにも関わらず速攻でサイズ欠け・色欠けが起こったくらいです。

 

 

売れるものがデータにより可視化され、結果メーカーは他と同じようなものしか作らなくなりました。チャレンジする気概も勇気も余裕もないメーカーはデータが示す「売れる商品」を作り続ける、そうすると差がなくなるので「ブランドネーム」で差別化させる・・・こんなこと続けて洋服に未来はあるのかな・・・。

 

ZOZOランキングにチャンピオンが載っている画面を見るといつも不安な気持ちになります。
ブランドネームだけでしか差別化できない様な粗製乱造なモノ作りじゃ、ユーザーを真に満足させることもできないし、ファッションの感度も文化も育てられないでしょう。

差別化されたデザインやセグメントした商品企画など、モノに溢れる時代だからこそそうしたベクトルを意識すべきではないでしょうか。

 

チャンピオンが悪いわけじゃない、ライセンス品が悪いわけじゃない。
でもこんなにランキングに載ってきていて、本当に良いのかな・・・?

そんな風に思ってしまうワケです・・・。

 

教科書の様に読んで「おしゃれ」をマスターする唯一無二のメルマガ

 

毎週日曜日配信のメールマガジン「現役メンズバイヤーが伝える洋服の着こなし&コーディネート診断」では、具体的なアイテムや着こなしまで指南した内容を毎週なんと5万文字程度のボリュームで配信しています。

 

月540円で、雑誌などよりも遥かに具体的なファッション指示書が送られてきます。

 

 

想像してみてください。

周りの友人から「最近なんでそんなおしゃれになったの?」と言われているあなたを。洋服屋さんに入ってショップスタッフに話しかけられてもビクビク臆せず対応できるあなたを。普段なら気負う様な高級レストランでも彼女を堂々とエスコートできるあなたを。

 

それらが実現できるようにフルサポートするのがこのメルマガです。
ユニクロなどのファストファッションでおしゃれをする内容はもちろん、今のトレンドやファッション情報を網羅したもの。中にはQ&Aやコーディネート診断など個別の悩みにも答えるコンテンツも用意しています。

 
 

試し読みをして気に入らなければ初月解約で全く構いません。

タダで読んで辞めたければ当月で辞めてください。全く構いません。
私はこれで日本のメンズファッションを変えるつもりです。
10年以上かけて構築した論理であり絶対の自信があります。
騙されたと思って読んでください。

 

おかげさまで日本最大のメルマガ配信スタンド、
「まぐまぐ」様のメルマガランキングでは人気第2位となりました。(日本のメルマガの金字塔である堀江貴文さんが第3位)

 

登録は上部メニュー「メールマガジンはこちら」から、もしくは下記リンクよりどうぞ。

 

メールマガジンはこちら

 

 

スポンサーリンク

 

ピックアップ記事

  1. 【初めてこのサイトに来た人へ】最も早くオシャレになる方法とは?メンズファッションで気を配るべき一つの答えとは?

おすすめ記事

広告

関連記事

カテゴリー

月別アーカイブ

  1. 雑記

    2018年を振り返ってみよう
  2. 小物について

    靴下は何を履けば正解なの?【ユニクロ無地ソックスはNG?】
  3. メルマガ告知

    YouTubeメンバーシップ連動!コーディネート診断大特集をお届けします!!
  4. 告知

    まぐまぐさん。メルマガ新規登録で二ヶ月無料になるサービスを始めてくれました。
  5. セール情報

    初売りセールではGジャンを狙え?<冬のセールで損しないために読むべき記事>
PAGE TOP