スポンサーリンク
そろそろ春用アウターが気になる季節。
今年の春は何を着ますか??
本サイトでも何度か紹介していますが、ちょうど今年は「ノームコア」と「タッキー」といったトレンドの転換ポイントでもあり、複数の流行が同居するタイミング。シンプルなステンカラーコートがあるかと思えば刺繍の入ったスカジャンもあり、例年以上に多種多様なアウターを見ることができます。
主なトレンドアウターをざっと挙げても・・・
・スカジャン
→ノームコア(リラックスウェアなど普通の服をオシャレ着として活用するトレンド)トレンドが長く続いた反動から、デコラティブなタッキー(悪趣味な、という意味、派手な色や総柄のスタイルなどを指す)トレンドが到来。その象徴とも言えるアイテム。ツヤツヤテカテカのサテン素材に刺繍が入った「悪趣味」なブルゾンであるスカジャンは日本ブランドはもちろん海外のトップブランドなどが仕掛け役となって例年以上に市場に溢れています。
・ステンカラー、トレンチコートなどのロングアウター
→80年代リバイバルブームなどによりここ数年台頭した秋冬のチェスターコート。一時はMA-1などのショート丈アウターのトレンドに圧されたが、あっという間に再浮上。背景にはレディースのワイドパンツ・ガウチョパンツなどのトレンドが影響しています。ワイドシルエットのスラックスにボリュームあるロングコートで、「デザインはドレスライク」「形はカジュアルライクなルーズシルエット」といった相反するテイストを共存させバランスをとるスタイルが流行。この流れがメンズにも到来しており、ワイドパンツと共に今年の春はロングアウターがトレンドアイテムとして認識されています。
・ミリタリーアウター
→ノームコア的な流れにより「肩肘張らないミリタリーアウター」が秋冬から広く普及。デザインフルなものではないMA-1やベトナム戦争で使われたシャツ襟がついたシンプルなファティーグブルゾンなどが人気に。この流れは徐々に落ち着きを見せるものの春夏もまだまだ継続中。
このあたりでしょうか。
・・・そして実は特に注目したいのはロングコートのトレンドです。
オシャレに見られやすいトレンチコート
子供の頃とか学生の頃とか、なんとなく「トレンチコート」に憧れを持っていた人が多いと思います。「Pコート」「トレンチコート」などのダブルブレストデザインのアウターは人気が高いもの。男性は「大人っぽいあんなコートいつか着てみたい」と憧れを抱きやすいですし、女性も「大人っぽくてかっこいい」と昔から意識調査などでもPコートトレンチコートなどは支持されています。
そう。キーポイントは「ダブルブレスト」。
Photo by http://kurumani.com/wp-content/uploads/2013/10/062.jpg
前のデザインが通常のテーラードジャケットなどと異なり、ボタンが二列になっている「ダブルブレスト」という仕様がPコートやトレンチコートに共通するディティールであり人気の秘密です。何故「ダブルブレスト」が人気なのか、それは「大人っぽさ」を備えたものだからです。
冠婚葬祭などでおじさまが着ているイメージが非常に強いダブルブレスト。礼服のイメージが非常に強く通常のシングルブレストのテーラードジャケットなどに比べてグッと「かしこまった」印象があるのです。「かしこまった」=「大人っぽさ」に直結します。Pコートやトレンチコートは、「ダブルブレスト」だから「大人っぽい」印象に感じられ支持されるのですね。
単純な話、オシャレとは「差別化の論理」です。多くの他人と違うからオシャレと認識されるのであり、そこに何かしらの違いが存在します。巷の男性の服装はどんな感じでしょう?スニーカーやデニムやスウェットパーカーなどとにかく「カジュアル」な着こなしが多いです。アメリカンカジュアルの影響で市場に溢れる洋服類はほとんどがカジュアル服ばかりです。ヨーロッパライクなドレステイストを街着で使う人はそう多くありません。
だからこそ「ダブルブレスト」がオシャレと認識されるのです。
カジュアルは子供っぽさの象徴、ドレスは大人っぽさの象徴です。子供っぽいスニーカーやデニムやスウェットなどを愛用する人が多い中、大人っぽさを感じさせるダブルブレストのコートを羽織るのですから、格好良いと思わせる「差別化」がそこには存在するのです。
Pコートやトレンチコートなどが人気ある理由はまさにここ。
日本がカジュアル市場である限りは、
これらはオシャレに見えやすいのです。
オシャレでも敬遠されがちなトレンチコート
しかし残念ながらトレンチコートなどは特に普段着として着用している男性はほとんどいません。それは何故でしょう?上述の理屈から「サマになりやすい」アイテムのはずなのに、皆敬遠しがち?市場でもそこまで多く売っているのを見かけないのは何故でしょう?
そこには2つ理由があります。
Photo by http://www.mensclub.jp/var/mensclubjp/storage/images/fashion/snap/firenze11_0929/01/168745-1-jpn-JP/01_rect480.jpg
まず一つは着丈が長いこと。
トレンチコートはロング丈のものがほとんどです。ロング丈だと何がいけないのか。それは「カッチリ見えすぎる」んですね。
ドレスライクな着こなしは行き過ぎれば「キメすぎ」「キザ」「仕事帰り」などに見られます。
カジュアルライクな着こなしは行き過ぎれば「子供っぽい」「野暮ったい」「清潔感がない」と見られます。
これらのバランスをとるのが街着の宿命です。メンズファッション最大の重要ポイントです。ここに関しては下記記事をご覧ください。
※「ドレスとカジュアルのバランス」に関して未見の方は下記記事を一読ください。メンズファッションの大原則が理解できます。
【初めてこのサイトに来た人へ】最も早くオシャレになる方法とは?メンズファッションで気を配るべき一つの答えとは?
さて、トレンチコートの話に戻ります。
基本的に「着丈が長いもの」はドレスライクに感じさせやすいものです。
燕尾服やチェスターなどからも分かる通りオールドスタイルな礼服は着丈が長いものです。ショート丈はもともと「簡易服の仕様」ですからカジュアルなものです。そこまでかしこまった説明じゃなくとも、単純に「ロング丈はカッチリ」「ショート丈は機能的でスポーティー」というイメージは誰しもが共有できているものだとは思いますが。
意識して考えてみると、トレンチコートは恐ろしくドレスライクなアウターです。
ダブルブレストとロング丈が合算されており、またその多くは細身シルエットです。
トレンチコートを試着してみて・・・
「何を合わせても仕事帰りのサラリーマンみたいになっちゃう・・・」
なんて困った経験がある人はそう少なくはないでしょう。
統計をとった訳じゃないので感覚の話になってしまいますが、ショップスタッフなら共有してくれると思うのですが・・・トレンチコートって手に取る率は高いけど試着して購入する率は非常に低いです。もちろんモデルにもブランドにもよりますが。
吊るしでみると格好良く感じるのだけれど、
試着してみると「サラリーマン」みたいになっちゃう
これはトレンチでよくある感想の一つかと思います。
しかし一方で同じダブルブレストのアウターでも「Pコート」は断然着用率が高い。激しくトレンドの移り変わるファッション業界においてどのシーズンも何年経ってもスタンダードアイテムとして君臨するメンズ最強の「売れ筋アウター」です。同じダブルブレストなのに「売れないトレンチ、売れるPコート」この差は何でしょう?
それは一つに「着丈」なのです。
Pコートは機能的でカジュアルに見えやすいショート丈という性質を持っているからこそ、「適度にドレスとカジュアルのバランス」がとれていて「キメすぎ」に見えないのですね。
トレンチコートは上述の通りダブルでロング丈といった2コンボにより、「着こなしを注意しないとキメすぎになりがち」なのです。なので街中でカジュアルとしてトレンチコートを着ている人はほとんどがオシャレ上級者な印象です。(ビジネスで使う人はもちろん普通にいますけども、カジュアルではごく少数です)
さらにもう一点。トレンチコートなどの春のロングアウターがあまり市場でウケない理由に「日本は春がそう長くない」というところです。
ちょっと油断するとすぐに暖かくなるもの。春にガッチリと暖かそうなロングコートを着用する理由はあまりないんですね。着る期間が短く贅沢なアイテムと言えるでしょう。
そんな訳でトレンチコートなどは、「着まわしにくい」「着る期間が短い」とダブルパンチで敬遠されがちでした。しかしだからこそ「他人と差別化」でき、うまく合わせられれば簡単にオシャレに見せることができるわけです。
今年はトレンチコート買いの年!
Photo by https://cdn.kaumo.jp/element/_1431793748_14865.jpg?w=360&h=500&t=resize&q=90
実は今年はトレンチコート、「買いの年」です。
上述の通りレディースから流れてきた流行により「春のロングコート」がちょっとしたトレンドになっています。そのため各ブランドは例年以上にトレンチコートの種類を増やしています。ここまでトレンチが市場に溢れるシーズンも珍しいでしょう。良品悪品ともちろん玉石混交ではありますが、買いのアイテムが多くあるのも事実です。
Photo by http://otokomaeken.com/wp-content/uploads/2015/01/bc30f4c9078b6f704b96f48aff75323b.jpg
子供の頃、学生の頃、憧れていた「大人っぽさの象徴」の様なトレンチコート。ふわりと裾をたなびかせて颯爽と歩くチャンスです。今年はトレンチコートがおすすめです。
では「着まわしやすいトレンチコート」を選ぶにはどうすればいいか?
上述の通り「ダブルブレスト」「ロング丈」といったドレス要素が二重に存在するなかなか厄介なアイテム。上手に合わせないと「キメすぎ」になりがちです。
一つキーポイントとなるのは「シルエット」です。
シルエットをできる限り「ゆったり」したものを選ぶと良いでしょう。
アイテムをドレスかカジュアルか決定する要素は3軸あります。
・デザイン
・シルエット
・カラー(素材)
この3つです。ダブルブレスト・ロング丈とデザインがドレスに寄っているのであれば、シルエットをルーズにしてカジュアルに寄せるのが効果的です。色もできれば黒じゃなくてベージュなどややカジュアルな色合いが良いでしょう。
Photo by http://otokomaeken.com/wp-content/uploads/2015/01/bc30f4c9078b6f704b96f48aff75323b.jpg
この画像のようにふんわりとしたリラックスシルエットで、モノトーンではなく薄いベージュのような色合いを使えば、細身パンツをぱっと合わせるだけで簡単にサマに見せることができます。
特に今年は「ノームコア」の影響により、あまり細身のトレンチは多くありません。展開しているものの多くがややゆったり気味のものが多く、上記の画像のようなシルエットを出せるものも。今年はトレンドの流れ的にトレンチコートの良品が揃う絶好のタイミング。5年10年使うトレンチを今こそ手に入れるチャンスです。
Photo by http://www.mackintosh-philosophy.com/mens/lookbook/image/2015ss/item05_m.jpg
狙いを定めたかのように日本の大手アパレル「三陽商会」はマッキントッシュと契約、「マッキントッシュフィロソフィー」など、本家マッキントッシュよりもやや安価で手に入るラインナップを用意。この春多くのテナントに出店しており攻勢を強めています。
また本家マッキントッシュも「HYKE」といった有名ブランドとコラボレーション。「HYKE・マッキントッシュ」のコラボレーションショップを有楽町阪急で展開。各社老舗もトレンチの販売体制に例年以上に力を入れています。
何ももちろん高価なブランドだけに魅力的な良品が集中しているわけではありません。メルマガ読者はご存知の通りですが、先週1月末に配信したメールマガジンでは1万円代の春用ロングコートのオススメなども紹介しました。
オシャレは価格で決まるものではありません。着まわしでカバーしたり、目利き次第では格安良品のものも選べるのです。(生産背景が整えてあれば格安で良品を作ることができるわけですから、アパレルにおいて価格は「絶対的な価値」と成り得ないのです)
具体的なトレンチコートのオススメなどはメールマガジンでも今後紹介予定。気になる人は是非ご登録ください。
この春は憧れていたトレンチコートにいよいよ手を出すチャンスです。是非ご参考に・・・。
5000人以上が購読している日本最大の「おしゃれ」をマスターするメルマガ
毎週日曜日配信のメールマガジン「現役メンズバイヤーが伝える洋服の着こなし&コーディネート診断」では、具体的なアイテムや着こなしまで指南した内容を毎週5万文字程度のボリュームで配信しています。
月540円で、雑誌などよりも遥かに具体的なファッション指示書が送られてきます。
想像してみてください。
周りの友人から「最近なんでそんなおしゃれになったの?」と言われているあなたを。洋服屋さんに入ってショップスタッフに話しかけられてもビクビク臆せず対応できるあなたを。普段なら気負う様な高級レストランでも彼女を堂々とエスコートできるあなたを。
それらが実現できるようにフルサポートするのがこのメルマガです。
ユニクロなどのファストファッションでおしゃれをする内容はもちろん、今のトレンドやファッション情報を網羅したもの。中にはQ&Aやコーディネート診断など個別の悩みにも答えるコンテンツも用意しています。
試し読みをして気に入らなければ初月解約で全く構いません。
タダで読んで辞めたければ当月で辞めてください。全く構いません。
私はこれで日本のメンズファッションを変えるつもりです。
10年以上かけて構築した論理であり絶対の自信があります。
騙されたと思って読んでください。
おかげさまで日本最大のメルマガ配信スタンド、
「まぐまぐ」様のメルマガランキングでは人気第4位となりました。(堀江貴文さんが第2位)
2014年、2015年部門別「まぐまぐ大賞」も受賞。なんと5000人以上の読者を抱えています。多くの方に支持され絶賛配信中です。
登録は上部メニュー「メールマガジンはこちら」から、もしくは下記リンクよりどうぞ。
「現役メンズバイヤーが教える洋服の着こなし&コーディネート診断」
スポンサーリンク