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次に何が流行るか、は海外コレクションをチェックするべし
「ビッグシルエットの流行はいつ終わるの?」
この質問ここ数年で何度も何度も聞かれています。
通常我々がトレンドを見る際にはまず海外コレクションを参考にします。日本よりもパリの方がずっとトレンドは早いもの。今から数年後まで何が流行となるのか見極めるには海外コレクションを吟味するのが一番です。
流行は上流から下流に向かって川の様に流れていくものです。
パリコレクションで発表されたハイブランドのアイテムや着こなしを見て、「ああ格好良いな、ウチもこれやってみよう」と海外の中堅価格帯ブランドが真似をして、さらにそれを見た日本などのハイエンドブランドが「これからはこういうアイテムがイケてるな、ウチもやってみよう」と真似をして、さらにそれを見た日本のファストファッションが真似をして、さらにそれを見た楽天などの超格安ブランドが真似をして・・・
こうしてトレンドは最下層まで降りていきいずれ陳腐化され「流行」から「普通」となり、また次の流行へと移り変わっていくわけです。
ここに関しては下記記事が詳しいので是非ご覧ください。
2012年の記事、実に6年も前の記事ですね。懐かしい・・・。
アパレルではこうした構造が昔からあります。模倣によりファッショントレンドは広がるもの。だからこそ次世代の流行を見るには模倣の源流である「海外トップブランドのコレクション」をチェックするのが簡単です。
もちろん海外のコレクションをパッと見てすぐに「ああ、これが次のトレンドになるのだな」とりかいできるわけでもありませんが。コレクションは10年単位の大きな流れもあるし見方には一定の「慣れ」も必要です。「ショー」として成立するコレクションから「日常着に使えるアイテムや着こなし」を探るのは一朝一夕では実現できません・・・が数年間ショーをきちんと見ていくとある程度見えてくるところがあります。もしファッションの勉強をしたい人は大きな流れと慣れを掴むため根気強く毎期興味関心を持って吟味することが重要です。そうじゃない人は私のメルマガを読むと良いでしょう。シーズンのはじめにはトレンドを分かりやすく整理して論理的に解説しています。長文になりますが一読すると今後数年の流れが一気に理解できます(2018年春夏のトレンド解説は1月度のメルマガで配信しました。バックナンバーも読めるので是非。)
ビッグシルエットのトレンドは最低あと2年は続く??
さて、では「ビッグシルエットの流行」はいつ終わりを迎えるのか。
ファッションとは流行で形成されるものです。同じ服をずーーーーーっと着ておしゃれと思われるのなら皆それを選ぶでしょう?もしそうした未来永劫おしゃれになれる着こなしが存在するなら雑誌も指南書も販売員も必要ありませんね、でも現実はそうじゃありません。
「いつまでも格好良いスタイル」って実は存在しません。移り変わりがあり価値観の変動があるからこそそれに対応しなければならないのが「おしゃれ」です。ビッグシルエットもいつか「終わり」が来るはずです。
(「流行」についての解説は下記記事の中ほどをご参考に)
90年代ストリートファッションがリバイバルし、ビッグサイズのトレンドは大きく普及しました。また性差を無くした「ジェンダレス」という世界的な大きな価値観の変化も、メンズレディース関係なく着用できる「ビッグシルエット」の波の後押しとなりました。
そろそろ細身が好まれるかな、
そろそろシルエットは少しおとなしくなるかな、
とアパレル関係者も予想しつつも・・・案外しぶとく残っているのが「ビッグシルエット」。果たして一体いつ終わるのか・・・?
冒頭で解説した通り海外コレクションを見ると、実はまだまだ次のシーズン(2019春夏、2018秋冬)などでもビッグシルエットは変わらず展開されています。
https://www.fashion-press.net/img/news/40667/fendi_19ss_16.jpg
https://www.fashion-press.net/img/news/40641/MARNI_2019SS_025.jpg
https://www.fashion-press.net/img/news/37096/Gosha_2018aw_028.jpg
もちろん相対的には過去数年よりも「細身シルエット」が多く見られるようにはなっています。パンツも「ワイドシルエット」ではなく「裾だけ広いブーツカット」「ストレートを裾をたるませて穿く」などワイドよりも少しおとなしめな提案も増えてきました。着実に変化は見られるものの、それでもやはり「ビッグシルエット」は無くなっていません。
また最先端の海外コレクションで「次のシーズン展開されている」ということは、国内のトレンドに変換するとおそらく「あと最低2年ほどは続く」と考えてもほぼほぼ間違いじゃないでしょう。
一時流行った「スーパービッグサイズ」などの極端なシルエットの変化はもう起こらないでしょうが、「少し広めの肩幅」「少し大きめの身幅」などは相変わらず継続して展開され続けています。
近年情報伝達の速度が加速度的となり、トレンドの移り変わりが早くなったファッション業界。去年若者の間で流行ったアディダスのスタンスミスはもうウチの親戚のオバチャンが「今流行りなのよ」と選ぶほどになりました。(と同時に東京青山あたりを歩く人の足元からは徐々にスタンスミスが消えていってます)過去のファッショントレンドの流れを見てもここ数年の移り変わりの速さはちょっと異常です。
ではどうしてビッグシルエットだけこんなにも長生きなのでしょうか・・・?
皆「試着」が嫌いになった?
理由は簡単です。実はここ数年で皆「試着が嫌いになった」のです。
サイズレスなビッグシルエットは試着をしなくても買えます。
一方でタイトなものほどサイズ感がシビアです。スーツなどは特にジャストサイズで細身で着用するのが美しさの要ですから、しっかりと採寸して体にあったサイズを吟味しなくては正解にたどり着くことができません。
普段着のファッションも「S,M,L」の3サイズで展開されているものがほとんどです。全人類の身体がたった3サイズに分類されるわけもありませんね?そもそも3サイズで全ての人の体型を網羅することなど不可能だし、「SとMの間の体型」な人も往々にして存在するわけです。
だからこそ洋服の購入には試着も必要だし、お直しも必要です。「人間の体を3分類する」という無理をなんとか通すかためには試着して「サイズの妥協点を探ること」と「お直しで自分の体に合わせること」が必要です。
しかし現代は「通販」がすっかりメインストリームとなりました。
すると試着もお直しも出来ません。ZOZOはあれだけの規模の通販サイトにも関わらずお直しは出来ないし、試着サービスもありません。(返品による試着は可能ですが、「試着サービス」と銘打ったものは存在しない)
だからこそ多くの人が「試着をしなくても買える服」を求めているのです。
そこで好まれているのがビッグシルエットなワケ。リラックスしたスタイルに少々飽きを感じつつも、それを捨てることが出来ない新しいトレンドにどうしても移ることが出来ないのは「試着がすっかり嫌いになったから」に違いありません。
通販で「試着をしないで購入すること」に慣れてしまったせいで、実店舗でも試着の件数は少なくなっていると聞きます。
大きめサイズを選んで試着しないで買う人が市場には増えている様です。
そもそも試着は面倒くさい。脱いだり着たりを繰り返し、時間も手間もかかるもの。加えて実店舗の場合は試着したら店員さんに「買う気があるアピール」をすることになり厄介です。「ダメだった時にどう断るべきか」のセリフを想定して試着をする人も少なくない様です。(日本人は優しいからね・・・)
そんな面倒なことまで考えて手間と時間を浪費して「試着」するよりも、
試着しないで済むビッグシルエットを好む人々が多いのでしょう。
今年のセールでビッグサイズを狙っても大丈夫!
「ビッグシルエットは廃れない」
これは良くも悪くも「通販」のせいだと考えられます。
ZOZOスーツなどの精度が高まり普及することで、もし試着せずともジャストサイズが手にはいるようになるのであればこの潮流は薄れるかもしれませんが・・・現時点では「ビッグシルエットはまだまだ続く」でしょう。
というわけで今年の夏セールでワイドパンツやオーバーサイズのアイテムを狙っている人もご安心を。すぐに使えなくなることはありません。まだまだ大丈夫です。
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私はこれで日本のメンズファッションを変えるつもりです。
10年以上かけて構築した論理であり絶対の自信があります。
騙されたと思って読んでください。
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