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洋服って
案外進化しているんですよ。
現代テクノロジーで作る化学繊維
糸と布だけで構成されている洋服。
「糸と布だけ」ですからさも原始的な「昔ながら」のものの様に感じるかもしれませんが、
実は年月を追うごとにしっかりと進化しているものなのです。
例えばパッと思いつくのは「化学繊維」ですね。
綿花を摘んで作る「コットン」だったり、
羊毛を刈って作る「ウール」だったりの天然繊維は昔からあるものですが、
「ナイロン」「ポリエステル」などの化学繊維は1900年くらいから出てきた比較的新しい素材です。
化学的プロセスにより生成される人工的な繊維であり、
天然繊維よりも耐久性が高い、撥水性がある、生成コストが安いなどの優れた面をいくつも持っています。(物によりますが)
中でも現代的な機構を感じるのは「GORE-TEX」などの高機能素材ですね。
Photo by http://www.llbean.co.jp/img/goods/10/265090_0_10.JPG
アメリカのWLゴア&アソシエイツ社が製造する「GORE-TEX/ゴアテックス」。
大きな特徴としては防水性と透湿性の両方を備えていること。
読んで字のごとくですが、防水性とは水の浸入を防ぐこと。透湿性とは内部の湿気を外に逃がし蒸れを防ぐことです。
得てしてこの2つの性質は相反するもののはずですね。
「水を防ごう」と思ったら密閉性を高くするのが普通なわけで、すると当然内部の湿気が逃げなくなり「蒸れ」が生じて不快になります。また蒸れることでの体温低下も考えられるでしょう。
ゴアテックスは1平方センチメートルに14億個という微細な孔を備えた「水蒸気は通すが雨は通さない」という機構。
この相反する性質を併せ持つことが出来ている現代テクノロジーの賜物です。
もともとはテント用の素材だったそうですが、現在はアウトドアアウター用の素材が主です。
(ゴアテックスは燃えてしまう可燃性素材なので、テント素材として使用禁止になった経緯があります)
ではゴアテックス以前はどうだったか?
現代でもありますがゴム引きの雨合羽などが使われていたわけです。
昔ながらの雨合羽、街で使う分にはそこまで不快に思わないかもしれませんが、アウトドアだと致命的です。
雨を防ごうと思って雨合羽を着ても内部が蒸れて徐々に体が濡れてくる。水を防ごうとして着ているのに内部が水蒸気で濡れていくという本末転倒な事態になるわけです。(これ大げさじゃなく昔のアウトドアシーンでは死活問題でした)
Photo by http://img5.zozo.jp/goodsimages/065/11024065/11024065_8_D_500.jpg
そこでポンチョなどの通気性を可能な限り確保した雨合羽などがあるわけですね。
ポンチョはマントのような形状になっており裾が大きく開いています。
そのため風通しが良く、防水性を確保しながらも「ある程度」は蒸れを防止することが出来ていたわけですね。
またゴアテックスはこういった旧式の素材よりも圧倒的に軽い。
ゴアテックスが持つ透湿防水機構は「薄いフィルム」によって成されているものがほとんどですから、いくらでも軽く出来るわけです。ゴムのように重さがあり蒸れがある素材とはすべてが違うわけですね。
ファッションはどんどん面白くなっている
もっともゴアテックスなんて特殊素材じゃなくても、
昔は「ストレッチ素材」もなかったわけだし、「ファスナー」もない、「ゴム」すら存在しなかった時代だってあります。
Photo by http://p.twpl.jp/show/large/vL2jr
よく映画などで貴族が召使いに着替えを手伝わせるシーンがあります。
あれは別に「贅沢」でそうしているわけではなくて、ゴムもストレッチもファスナーもない分、
「ひたすら服に紐を通して結び身体にフィットさせる」という作業を一人ではなかなか出来なかったからです。
服ってのはすごく難しくて。
元から身体にフィットさせるように作ってしまうと、人間の身体は「頭」や「腰」があり凹凸があるので、着ることが出来なくなってしまう。しかしながら着脱が楽なように作ってしまうとフィット感を犠牲にしてしまう。
ストレッチ性やファスナーなどの留め具は服のシルエットを作るにあたって肝とも言えるものなのです。昔はそれらが無かったからこそ「召使いが後ろから引っ張ってギューーーーー!!!」みたいな行為が必須だったわけです。
そして何も「古典と現代」だから服の進化が確認できるわけではなく、
現代でも日々新しい素材が
毎シーズン開発されて
リリースされているのです。
Photo by http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/youlove/cabinet/01971692/01971693/img67834641.jpg
最近すごいなあと思ったのが「東レ」が開発したウルトラスエード。
レザーは天然素材、ツヤ感など独特の風合いがある高級繊維の代表です。天然素材だけに「ケアが難しい(水洗いができない)」などのデメリットもかかえているわけです。
ただ化学繊維でフェイクレザーを開発すると、どうしても天然のツヤ感だったり風合いを生み出せなくなる。ケアが楽になる代わりに再現性は落ちるのが普通です。
ウルトラスエードはパッと見はもう完璧なスエード。
私は展示会でウルトラスエードを使ったアウターを見て「レザーの割に妙に安いなあ・・・??これフェイクですか??」と”値段”で気づいたくらいです。風合いだけなら気付けなかったかもしれません。
見た目は完全なスエード。そして化学繊維だけに水洗いも出来るし発色も美しい。耐久性も非常に高く、値段も本物のスエードよりも遥かに安価。まさに理想的な素材です。
洋服での利用も昨年の秋冬あたりからチラホラ見られますが
主にはクルーザーや航空機などの内装部分などで活用が進んでいる様です。
抽象的には「布と糸」。古典も現代も変わらない洋服ですが、
その実、細かく見ていくと年月を追うにつれて素材やパーツがどんどん進化しています。
新しい素材が生まれれば新しい可能性が生まれているわけで、「ファッションはどんどん面白くなっている」とも言えるわけです。
いつも何気なく接している洋服。
自分の着ている服の素材やパーツには実は多くの人の研究成果が詰まっていたりするわけです。
少しそんなところにも気を向けてあげると面白いかもしれませんね。
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