アイテムの基礎知識

【TimberLand(ティンバーランド)は絶対履くな!】KnowerMagがオススメするはじめてのブーツ!

こんにちは。
MBです。

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あなたは毎日どんな靴を履いていますか?
オシャレになるために、まず買うべき一足はズバリ ブーツです!

今日はメンズ靴の必携アイテム、ブーツについて語りましょう。

ブーツと一口に言っても色々あります。
代表的なものだけですが紹介しましょう。

画像のようなブーツは サイドジップブーツ

読んで字の如くですが、横にZIPが装備されているものを指します。

フロントに紐が無いものが多いので、デザインが極端にシンプルになります。
そのため様々なスタイルに合わせやすいです。

ZIPの開閉のみで着脱ができる手軽さも良いですね。
紐がついた「レースアップタイプ」などは手間がかかりますから。

同じような種類にサイドゴアブーツがあります。

こちらは前述のサイドのZIPが伸縮性のあるゴムになったものですね。

ロンドンのチェルシー地区が発祥でチェルシーブーツとも呼びます。
サイドZIPと同じく、シンプルな印象で様々なスタイルに合わせやすいです。

ゴムが経年でどうしても伸びていってしまうため、近年ではあまり好まれていないようです。
昔はサイドゴアがメインで、サイドZIPの方が珍しかった気がしますが。

チャッカブーツ

前述のサイドゴア、サイドジップと共にドレス寄りのブーツとしてくくられることが多いですね。
デザインは他2つと同じくやはりシンプルなものが多いです。

チャッカブーツは
くるぶし程までくる半端な高さで、
2対or3対の紐が通されたものを指します。

英国の伝統競技「ポロ」の競技中に履いていた靴が「チャッカブーツ」の起源だそうな。
(「チャッカ」とは英国の伝統競技「ポロ」の1ラウンドを意味します。)

アメリカのように丈夫さを最重視したワークブーツなどではなく、
スッキリと見た目に美しいブーツを競技用に選ぶあたりイギリスらしいですねえ。

同じような見た目にデザートブーツがあります。

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見た目はチャッカブーツとほぼ同じです。
名前の通りデザート(砂漠)を歩くために作られたものなのでソール(靴底)がクレープソールのものが多いです。

クレープソールとは天然ゴムを使用したラバーソールのこと。
こんな感じの見た目です。

柔軟性とクッション性が良く歩きやすいです。
砂漠を歩くのに適しているんでしょうね。私砂漠を歩いたことありませんから分かりませんけど(笑)

ただし雨道とかは滑りやすいので注意です。

見た目がほぼ同じなのでソールくらいでしか区別がつきにくいですが、
「デザートブーツ」の方がカジュアルなものが多いですね。
毛羽立ちの多いスエード(裏革)とか使っていたり。

まあ何度か書いてますが「呼び方」なんて別にオシャレに関係ないです。
気にしないでください。

エンジニアブーツ

こちらも字の如くですね。エンジニア(労働者)のためのブーツです。
作業時に履くいわば「安全靴」ですね。

「○○だったらエンジニアブーツ」など明確な条件はありませんが、
まるっこいデザイン、足首にストラップ、つま先内部に鉄板内蔵、というディティールが多いですね。

起源は「安全靴」なので
紐をひっかけないように紐無しであるとか
パンツが邪魔にならないよう固定させるため足首と入り口にストラップをつけたとか
各ディティールにはちゃんと機能的な意味があります。

ゴツい印象と丈夫な作りからバイカーブーツとしても愛用されています。
バイクにまたがっている人はデニムにこんなブーツが確かに多いですよね。

デザインとしてはかなりカジュアル寄りなブーツです。

ペコスブーツ

カウボーイがよく履いているウエスタンブーツが起源です。
ウエスタンブーツを農業用に無駄を排してデザインし直したものがペコスブーツであると言われています。

長靴みたいな印象ですね。
色々なディティールがありますが、ヒールがなく、底がぺったんこのものが多いようです。

様々なデザインがありペコスブーツの明確な定義はありませんが
紐もジップもサイドゴアもない、装飾のない長靴のようなブーツ を総称して「ペコスブーツ」と呼んだりします。

こちらもカジュアル寄りなイメージですが、
装飾が無い分、細身で綺麗なペコスブーツも存在します。

トレッキングブーツ

「トレッキング」とは登山のこと。
文字通り「登山用靴」を指してトレッキングブーツと呼びます。

スニーカーのように紐をフロントに大きく配置し、
キュッと締めることでフィット感を高めることができるのが特徴です。
登山用ですからね。ズレないようにする必要があるためこのようなデザインになったようです。

本格的なものであればあるほど、革は固く、馴染むのに時間のかかる物が多いです。
その分、馴染んだ際には抜群の着用感を得られますが。

タウンユースとしてもすっかり定着したアイテムです。
大きめのデザインでボリューム感がかなりありますので、テイストとしては「カジュアル」寄りです。

コンバットブーツ、ミリタリーブーツ

こちらも字の如くですが、軍隊(ミリタリー)用のブーツです。
紐の領域が長いこと、ソールがブロックパターン(凸凹したもの)であることが特徴として挙げられます。

軍隊用ですから機能面は充実してます。
アメリカ軍のコンバットブーツなどは「スピードレース」という特殊な紐を使っており
両端をキュッと持ち上げるだけで全ての紐が締まります。紐靴ながら非常に着脱が楽です。

またソールは雨道でも雪道でも滑りにくい特殊なゴムソールを使用しています。
(代表的なものはビブラム社のソールです。)

現代的にシャープにモダナイズした綺麗なコンバットブーツもあれば
モチーフに忠実なゴツめのコンバットブーツなどもあります。

・・・さて種類はざっと挙げるとこんな感じ。

また同じ種類でもフォルムによって印象が大きく変わります。

トゥ(つま先)が細ければ細いほど綺麗な印象になり、合わせやすくなります。

足首の入り口が狭ければ狭いほど、綺麗で合わせやすくなります。
入り口部分が広いとパンツを履いた際に、ポコッとブーツの形が浮き出てしまいパンツのシルエットに影響してしまいます。
安く仕上げた、あまり考えられてないブーツにありがちです。

ヒール(かかと)は高い方が綺麗でスッキリとした印象になります
、、、が、もちろん履き心地は損なわれます。

ソール(靴底)は厚ければ厚い方が重厚で男らしい雰囲気になり、薄ければ薄い方が現代的で綺麗な雰囲気になります。

また素材でも印象が変わります。

艶の多いカウハイドレザーなどは高級感があり、どんなパンツに合わせても存在感をプラスしてくれます。

毛羽立ちのあるスエード(裏革)はカジュアルな印象を与えます。

また加工方法も様々で、一概に言い切れない部分もあります。

他にもソールの素材でも印象が変わったり。

例えばラバーソール(ゴム製の底)だとカジュアルな印象に。

レザーソールだとドレス調の印象に。

ブロックソールだとワーク調の印象に。

・・・とまぁ種類だけでは決められないほど、ディティールが多岐に渡るわけです。

このへんは春頃リリース予定の「ファッション大百科(仮)」にもまとめて詳しく載せるつもりですので
そちらをお待ちください。

・・・で、今度は実際ブーツを選ぶ時のポイントをお教えしましょう。

そうですね、「一足目に買うべきブーツ」に焦点を当てて説明しましょう。

一足目だと「何でも合わせることができて、長く愛用できる」がまぁ必要条件ですよね。

ブーツを見る時のポイントはいくつかありますが、

・フォルム
・素材

初めはこの2つに注目しましょう。

理想のフォルムは”華奢すぎなくて、ゴツすぎない”。

バランスの良いフォルムであればあるほど使い勝手良く、長く愛用できるでしょう。

ペコスブーツやエンジニアブーツなどのようにゴツいブーツもカッコいいですが
使い勝手はかなり制限されます。一足目に買うべきではありません。

逆にドレスシューズのようなシュッとしたフォルムは(下記画像のように。)これまた使い勝手が良くない。

ドレス感が強すぎて合わせるアイテムを限定されてしまいます。
例えばカーゴパンツにこの靴は合わせにくいですよね。
「ドレス」と「カジュアル」のバランスを取る〜と言ってますが、違和感がありすぎる程の合わせは厳禁です。

では理想のフォルム、”華奢すぎなくて、ゴツすぎない” ブーツを見つけるにはドコをチェックすればいいのか?

一番チェックしてほしいのはトゥ(つま先)の形です。
慣れない内はまずトゥだけチェックしてください。

トゥに関するチェックポイントは下記の通り

①メダリオンなどの装飾が入っていないかどうか

 →装飾があるとクラシックすぎて使い勝手が限定されます。

②丸すぎないかor細すぎないか

 →丸すぎるとゴツすぎる印象に、細すぎると綺麗すぎる印象になります。

トゥの形・デザインは全体のフォルムに影響します。
例えば「華奢なデザインなのにトゥだけ極端にデカい」とかあまり考えられません。

分かりにくかったらまずトゥをチェックしましょう。

次は素材です。

先ほども書いた通り 一足目のブーツで大事なのは「長く使える」ことですよね??

例えばスエード(裏革)レザーは毛羽立ちやすく、傷みやすいです。
もちろんそれが”味わい”としてカッコイイのですが、「長く愛用する」という一足目を選ぶ条件からは外れてますね。
できればダメージを気にしないでガツガツ履きこみたいですもんね。

というわけで厚手の牛革レザー(表革)がオススメです。

同じ牛革(カウレザーとかカーフレザーとか表記されている場合もあります)でも
厚さも大事です。触ってペラペラなものは避けてください。厚手でしっかりしているものを選びましょう。

もちろんトゥの形、素材以外にも見るべきポイントはあります。

ソールの薄さ、デザインの少なさ、ブーツの入り口(シューホール)の細さ
細かく挙げればもっとあります。ステッチング、製法、ZIPの種類…。

ただ初めからそんなに細かく見分けられる訳もありませんし、
仮に見分けられたところで「一足目に使いやすいブーツ」という選び方ではあまり意味を成さないでしょう。

という訳で少し単純化して
一足目を選ぶ時はまずトゥの形と素材に注目してくださいね。

さて、ではケーススタディしましょうか。

ZOZOさんからテキトーに画像を引用させて頂きました。

何故か中高大学生に人気のTimberLand(ティンバーランド)のブーツ。

一足目に選ぶにはちょっとゴツすぎます。
トゥを見て下さい。
このくらいを「丸すぎる」「ゴツすぎる」と認識してください。

ワークブーツの中ではやや細いフォルムですが、一足目に選ぶならもうちょっと綺麗なフォルムであって欲しいですね。

値段手頃でネームバリューもあるから「何を買っていいか分からない」若い学生さんなどに人気なんでしょうが
このKnowerMagを読んでるあなたは、少なくとも一足目に選ぶのはやめましょう。

別に「ダサい」とか言ってませんが、少なくとも「使い勝手良いブーツ」ではありません。
一足目に選ぶのは絶対避けましょう。

続いてコチラ。

アウトドアチックなブーツですね。「モカシンブーツ」という種類です。
靴のセレクトショップとして有名なCHAPTERさん取り扱いの品のようです。

トゥを見ましょう。
ステッチがありますね。
先述の見るべきポイントを思い出してください。

「メダリオンなどの装飾が入っていないかどうか」

メダリオンは入ってませんが、結構目立つステッチですよね。
装飾はなるべく無い方がいいです。

サイドゴアブーツですね。
サイドにゴア(伸縮性のあるゴム)が装備されています。

トウに装飾はありません、素材も表革です。

ただしフォルムが細すぎます。

トゥの形がシュッと尖ったようになっていますね。このくらいを「細すぎる」と認識してください。

これでは「履く靴が無くてビジネスシューズを履いてきたのかな?」くらいに思われちゃいます。
使い方次第ではもちろんアリですが、一足目ならばもう少し使い勝手良いのがいいですね。

画像では見えませんがバックにZIPがついたブーツです。(バックZIPブーツなどと呼びます)

コレ実は私一足目に激しくオススメしたいブランドです。

PADRONE(パドローネ)というブランド。

日本発のブランドです。
一貫した自社生産体制を取っており、非常に質が高いです。

私MBもバイヤーとしてこちらのブランドとお取り引きしたこともありますが
非常に丁寧なモノ作りをされています。真面目に作ってます。

で、上の画像のブーツですが
とにかく形が綺麗です。何でも使いやすく長く愛用できるでしょう。

トゥの形を見てください。
「華奢すぎず、ゴツすぎず」これが理想の形です。

ただし、このブーツはスエードレザーなので、一足目に選ぶなら同じ形の表革バージョンがオススメ。

こちらですね。
重厚なカウレザー(牛革)を使っています。

フォルムも素材も完璧。文句ナシです。
5年先でも問題なく使えるフォルムだと思いますよ。

値段は3万円少々。

「え!?ブーツってそんな高いの!?」

と思うかもしれませんが・・・
春秋冬と3シーズン使えて、更にどんなパンツ、どんなスタイルにも馴染むフォルムです。
素材も丈夫で特にお手入れなど気にせずとも使い続けることができます。

ソール(靴底)が減ってきたら、近所のお直し屋さんなどで貼り替えも可能です。
何年も使うものなら、このくらい出しても良いと思います。

むしろ中途半端なものを1年おき、2年おきなどで買い替えてるといつまでもオシャレになりません。

他のアイテムは安くても構わないので靴だけは少し贅沢してください。

普通の人は「安いブーツを1年ごとに買い替えたり、ごまかしながら使う」のです。
だからこそ差がつくんですよ?普通より気を使うから「オシャレ」になるのでしょう。

お金を使うのは靴だけで構いません。
他は安いアイテムを紹介します。靴だけはできるだけお金をかけましょう。

ちなみにこのPADRONE(パドローネ)のブーツ。
実は3万円って驚くべき価格です。

本当は5万くらいしてもおかしくないレベルです。

実はこのブランド、「ファクトリーブランド」なんです。

「ファクトリーブランド」というのはいわゆる「下請け」。

ハイブランドから委託を受けて製作する下請けメーカーなのです。

ディオールでもグッチでもアローズでもビームスでも何でもいいんですけど
ブランドって全て自社で生産すると思いますか?

そんなことはありません。
ぜーんぶ自社で作ろうと思ったら半端じゃない資本が必要ですよ。

靴は専用の靴工場。
洋服は専用の縫製工場。
生地は生地工場。

そんなに揃えられる訳がありません。非効率的です。

そこで自社でできない部分は外部の下請けメーカーに出すのです。

ブランド「こんな感じのデザインで靴作ってねー」

下請けメーカー「あいよ!」

ってな感じです。
下請けメーカーはデザイン性は気にしなくていい、注文も大手から入ってくるので
安心して熟練した職人を囲い、生産技術の向上だけに集中できるわけです。

近年、そんな下請けメーカーが下請け業務だけでなく、自社でブランドを始めるケースが増えてきました。
これを「ファクトリーブランド」と言います。

技術力はもちろん折り紙付き。

問題はデザインですが、長年ハイブランドの下請けなどやっているところは
ちょっぴり姑息な気もしますけど「ハイブランドのデザインを参考」にしちゃうんですよ。

もちろん外部からデザイナーを招いてブランドを作るファクトリーも存在しますが、
「ハイブランドのデザイン」を既に蓄積しているわけですから、自社で作り初めても結構サマになっちゃうんですよね。

値段は
通常は下記のような流れで値段が決まりますね。

ブランドがデザインを起こす → ファクトリーが生産する → 消費者に届く

ファクトリーブランドの場合はこれが

ファクトリーブランドが生産する → 消費者に届く

とデザイン〜消費者に届くまで、一社減るんです。
当然その分値段は安くなるわけです。でも質は同じ、となればお徳でしょう。

なるべく手頃で良質なものを手に入れたい、と思ったら「ファクトリーブランド」がオススメです。

PADRONEもそんなファクトリーブランドの一つです。

実際 先述のブーツ3万って結構あり得ない価格ですよ。
目が肥えた人が見れば「4〜5万くらいかな?」と思えるくらいのクオリティです。

「安いのは分かったけど、でも3万は無理!!」

そんな人もいるでしょう。
ではそんな人のために思いっきり安いブランドも紹介しておきましょう。

GENERIC SURPLUS
イタリア生産の海外の本格シューブランドGENERIC MANのカジュアルラインです。

海外ブランドですが価格が非常に手頃!
上の画像のブーツはなんと16,590円です。

もう春物の時期なので、あまりラインナップが無かったのですが
時期になるとラインナップはかなり多いです。

上の画像のものはスエードなんですが、もちろん表革も存在します。

フォルムも作りも問題なく、コストパフォーマンスに非常に優れたブランドです。
ラインナップが大変多いので、ちょっとカジュアル気味なモデルもあります。
上述のチェックポイントを心がけて選べば、ハズレは引かないはずです。

お金が足りない人はこのブランドから始めるのもアリでしょう。

さてさて今回はそんな感じ。

参考になりましたでしょうか?

また今回の記事を書くにあたって「ブーツの記事を書いて下さい」とリクエストを下さった方に感謝します。
リクエストは随時募集中です。ツイッターでもfacebookでもメールでも。
いつでも送ってきてください。

さて、今回「ファクトリーブランド」の話をしました。

実はあの「マルタンマルジェラ」や「ラフシモンズ」などといった世界のハイブランドを相手にしている
ファクトリーブランドもあるのです・・・。

カットソーやTシャツでも3万円程もするブランドと同じ質のものが
数千円で手に入ってしまう。

そんなファクトリーブランドの紹介を近日しましょうかね。
ご期待ください。

 

 

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