MBの思考

私たちは洋服を買う時、何にお金を払っているのか?

 

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私たちは洋服を買う時、

一体何にお金を払っているんだと思いますか?

 

 

「は?”服”にお金を払っているに決まっているじゃんか?」
と思うかもしれませんが、違います。

 

 

私たちはその洋服を着た時の

「感情」にお金を払っているのです。

 

 

感情にお金を払うということ

 

この考え方は私独自の考え方ではありますが、実は似た様なことを組織論経営論のバイブル「マネジメント」でおなじみのピーター・ドラッカーも語っています。さらにはココ・シャネルも「物を買うためにお金を払うのではなく、自らの格をあげるためにお金を払っているのだ」と語っており、これも本質的には同義であると思っています。

 

 

私たちは綿素材と糸とボタンなどのパーツで構成された

「物としての衣類」にお金を払っているわけではありません。

 

その洋服を着た時に得られる感情や体験にお金を払っているのです。

 

 

ま新しいきれいな形のシャツを着て、レストランに行った時に・・・連れが「そのシャツ素敵だね」「どこで買ったの??」「なんか良いね」と褒めてくれる瞬間のためにお金を払っているのです。糸や生地の集合体とお金を交換しているわけじゃありません。「同じことだ」と思うかもしれませんが、似て非なることです。

 

ここから実に様々なことが語れますし、様々な物事の本質が見えてきます。
一つ一つ丁寧に紐解いていきます。

 

 

カタログスペックから感情へと視線を動かすと色々見えてくる

 

ダメな販売員はすぐにこう言います。

「この商品の素材は日本の特別な地域で作られており、限られた工場でしか生産することのできない希少なものです。」
「限定品で今だけしか手にいれることができません。」
「この縫製は特殊なミシンで施されており日本で3台しか稼働していないものです。昔ながらの製法に胸躍りますよね。」

そんな「糸や生地の集合体」についてつらつらと説明をし出します。
これではある一定のファッションアディクトにしか響かず、多くの人たちをオシャレに導くことも、また売上を構築することもままならないでしょう。

 

 

一方で出来る販売員は情景を連想させます。
その洋服をてにした時の感動や状況をトークでお客様に伝えるのです。
「この洋服を手にいれるとあなたはこうなるよ」ということ、着用した時の感情を頭に思い浮かべさせるのです。

 

「このブーツは外にでたくない梅雨時期が待ち遠しくなりますよ」
「このジャケットなら同窓会で”お前アパレル系だったっけ?”って言われますよ」
などなど。
その場を連想させるようなキーワードで手にした時の感情を想起させます。

 

カタログスペックなら説明書きを置いておけば良いのです。
「接客」とは何が重要か、それはその人にとってその物がいかなる感情を生み出すのかを理解し、
それを教えてあげることです。

 

その人にとって良い感情が得られないものであれば当然売っても仕方ありませんが、
良い感情を得られる確信のあるものであれば、それを連想させることが重要です。

 

 

この考え方はしばしばTVCMなど各種広告でも用いられます。

 

 

客単価が高い「車」などはよくこの方式を用いますね。
実利を求めるならば当然燃費が良い車などが良いわけです。そう考えれば車なんて軽で十分です。
しかし世の中に流通している車は軽だけじゃないわけです。それはなぜか?

 

それは手にした時にあなたの生活が変わる、

あなたの感情がこんな風に変わる、

と提案できているからです。

 

VOXYの車は「男旅」。父と息子が旅をして、男の絆が生まれることだけを訴求しており、
低燃費だの値段が安いだのカタログスペックは一切訴求されていません。

CMとして何を打ち出したいのか、それは
「あなたがこの車を買った時、こんな風な親子関係が構築できますよ。」
「この車はあなたにこんな情景を与えてくれますよ。」
「この車はあなたにこんな感情を与えてくれますよ。」

と提案しているわけです。

 

これが本来の商品の提案の仕方であり、

とりわけ贅沢品であればあるほどこの手法は必須です。

 

 

私たちは「感情」にお金を払っているのです。
書籍は読後の「感情」。
洋服は着用して出かけた時の「感情」。
旅行は旅先で得た「感情」。
美容室は髪を切って鏡を見た時の「感情」。
そこにお金を払っているのであり、手間賃や物自体にお金を出しているわけではないのです。

 

商売はここを意識する顧客に何をすべきかおのずと見えてきます。
そしてもうちょっと突っ込めば大切なことが見えてきます。

 

世の中のすべての商売は「お金を稼ぐため」に動いているのではありません。
「顧客の感情を動かすため」に動いているのです。

 

似た様なことの様に感じるかもしれませんが千差万別です。
特に洋服屋さんはこれが全く理解できていない。

 

「お金のために」「売上のために」と無意識的にでも考えれば
「売上をより多くとるためにはどうすれば良いのか?」という考え方に至ります。

「売上を取るためには小さいサイズでも売らなければ」
「売上を取るためには顧客のニーズより在庫を意識しなければ」
「売上を取るためにはセール時期になる前に商品をさばかなければ」

など「顧客の感情」から徐々に視線がズレていくのです。

 

 

しかし「顧客の感情」を動かすために仕事をしようとすると、顧客に対する接し方が圧倒的に変わります。

 

しかし「売上」を無視して良いという意味ではありません。
「感情が動かされた度合い」は図ることができないファジーなものだからです。
どれだけのお客様がどれだけの感情を動かれたかを図るために基準として「お金や売上」が存在するのです。

 

難しいところですが、
「売上」は目的ではありません。

「感情を動かすこと」が目的であり、

それを図る指標に使うのが「売上」です。

 

 

ここの認識はとても難しいですが、
「もう一方の側面」から説明するともう少し判りやすいかもしれません。

 

 

多くの人は「売上」や「お金」など「利潤最大化」のために動こうとします。
「だから」上手くいかないんです。

 

「成功する」ということは「他人と違う結果」を持っている状態なわけです。

結果の前には行動があり、

行動の前には思考があります。

 

ということは「他人と違う結果」を望むためには「他人と違う行動」が必要です。
さらには「他人と違う行動」のためには「他人と違う思考」が必要です。

 

大勢の人が横並びになっているわけですから、大勢の人がとっている考え方を否定せねば成功できません。
「利潤最大化」を考えて「お金」「売上」を目標にしている人が大多数なわけですから、
「顧客の感情」を目標にすることは「他人と違う思考」につながりますね。

 

「他人と違う思考」といっても全くでたらめな思考をしていても上手くいくはずがありません。
当然ですが、論理的で結果につながるような思考が必要です。
「人間は感情を動かされた時にお金を払う」わけですから、この考え方は結果に繋がり、かつ差別化されたものとなっていることが理解できるでしょう。

 

 

長くなりましたのでこのへんで。
今回は販売側の目線で語りましたが次回は消費側の視点で。
この考え方をさらに拡張し、

「損をしない買い物をするにはどの様に考えればいいか」

 

という実利的なものに結びつけてみます。
ご期待ください。

 

 

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