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イタリアが誇るハイブランド「ヴァレンティノ」がカムクチュールという新シリーズを発表しました。
Photo by https://www.fashion-press.net/img/news/19845/valentino_camo_01.jpg
「ハイブランドがカジュアルな迷彩なんて・・・」と思うかもしれませんが、迷彩柄は今やありふれたファッションモチーフ。ハイブランドで活用されることが珍しいわけでもありません。驚くべきはそこではありません。
それよりも驚くべきは・・・
「ノームコア」の時代がひと段落付き、カムフラージュなどの「総柄」などが新たなトレンドとして台頭しつつあるということです。
ノームコアが飽和し、次のトレンドが来る
メンズレディースで長らく続いた「ノームコア」トレンド。NY発祥のこのトレンドは「普段着をオシャレに着る」というもの。インディゴデニムやスウェットやスニーカーなど日常着として愛用するものを外出着としておしゃれにまとめてしまおうというトレンドです。
2000年代初頭の「セレブファッション」などに見られたラグジュアリーブームに辟易としつつあった市場は、ノームコアの「ナチュラル志向」を受け入れました。海外だけでなく日本国内でもこのトレンドは市場を席巻。メンズレディース問わずデニムやスウェットやスニーカーなどがブームとして台頭し、瞬く間に「普通のファッション」が広がりました。
※ノームコアについては下記記事をご参照ください。
「ノームコア」とは?一体どこから来たのか?デニムを穿けばいいの?着こなしは?2015年春夏メンズファッショントレンドを徹底解説!!
トレンドには波があるものです。誤解を恐れず言えば「おしゃれ」とは「差別化」の賜物です。他人と比べて違いがあるからこそ、「おしゃれ」と認識されるわけですね。(そういった意味で「普通の服で差別化する」というノームコアトレンドはとても難しい流行だった様に思いますが。)
ノームコアが流行り、市場を席巻すればそれが「普通」になります。おしゃれとは差別化ですから、違うものを求めます。それが次の「トレンド」につながるわけです。
おしゃれに対して感度の高い一部の人たちが「これはもう皆が着ているな」と次なるトレンドを探します。スニーカーなどのトレンドもそうですね。去年末あたりのメンズノンノなどを手元に持っている人は是非開いてみてください「NIKEが大流行!」「エアマックスがキテる!」なんて書かれていましたが、今年の初めはスタンスミスが大流行し、その後スーパースターが流行りと・・・どんどん変遷しています。スニーカーは手頃な価格で誰もが気軽に買える分、流行の変遷がとても早いのです。
インターネット、SNSなどの影響で昨今の情報伝達のスピードは加速度的に早くなっています。昔は伝達速度が遅く、また「その地方ならでは」のトレンドがありました。東京の流行を福岡の人が感知することはなかなか出来ませんでしたから。雑誌はありますが、雑誌よりも身近でおしゃれなアイコンとなり得る「カリスマ販売員」が流行の伝播役として活躍していました。
他の地方では全然流行っていなくても、「何故か〜〜県だけ〜〜が流行っている」なんて現象は多くみられました。それだけにその時代のバイヤー同士の話は面白く、「ウチはあれが売れる」「え?ウチはこれが売れるよ」「じゃあ在庫交換しようよ」なんて話もあったり。今ではインターネットが普及し全国均一のトレンドになってしまいました。都道府県の個性がみられず個人的には少し寂しい気分です。
そんな話はさておき。
ノームコアトレンドもそのような形で「一部のおしゃれ感度の高い人たち」が飽きを感じ始めました。海外コレクションなどでは「タッキー(悪趣味な)」というトレンドが見られ始めています。
総柄で表現する「タッキー」
ノームコアには無い、「総柄」「派手なカラー」「柄と柄の組み合わせ」などが象徴的な「タッキー」トレンド。とりわけメンズファッションでは「迷彩柄」「パッチワーク柄」などがみられます。
今回のヴァレンティノのカムクチュールも象徴的なアイテム。モノトーンで大人しい色使いにしているあたりは「ノームコア」と「タッキー」の過渡期を思わせます。
今回2016春夏シーズンの展示会周りをしていて「タッキー」が特別印象的だったのが「DRESSCAMP/ドレスキャンプ」のコレクション。
Photo by https://www.fashion-press.net/img/news/19579/DRESSCAMP_2016ss_087.jpg
金箔で加工したきらびやかなダブルライダース。コーディネートやアイテム使いはライダースにデニムにブーツとオーセンティックなものだけど、スパンコールや金箔で彩られたデザインはなんとも「タッキー」です。
Photo by https://www.fashion-press.net/img/news/19579/DRESSCAMP_2016ss_046.jpg
こちらもボーダー柄のジャケットにボーダー柄のインナーを合わせた「柄×柄」のタッキースタイル。ここ数年海外コレクションでもひとつの大きな流れとなっている「ジェンダレス」トレンド。男女の性差なくマスキュリンなレデイース服、フェミニンなメンズ服などの流れですね。このスタイルも「ジェンダレス」を汲んだもの。二つのトレンドを取り入れたショーピース故にやや「ファンタジー」を感じさせますが、ボーダーのジャケットやワンピースなどアイテム単品で見るならばリアルクローズとしても十分落とし込めそうなアイテムもみられます。
(ショーは概ねファンタジーな着こなしでインパクトをもたせます。そのため日常着とは懸け離れたコーディネートが多く存在するのです)
Photo by https://www.fashion-press.net/img/news/19845/valentino_camo_02.jpg
スパンコールや柄使い、派手な色目など。「ノームコア」にすっかり馴染んだトレンドの中ではなかなか抵抗がありそうですが、ヴァレンティノの様なモノトーン迷彩ならばすんなりと受け入れられるでしょう。
ビビッドな赤で表現する「タッキー」
もちろん迷彩やパッチワークの様な「タッキー」の提案だけはありません。
ビビッドな色で「悪趣味」を提案するブランドも多いです。
Photo by https://www.fashion-press.net/img/news/19030/ATTACHMENT_2016ssmens_016.jpg
春夏にも関わらず黒白グレーのモノトーンを打ち出したコレクションを発表したのはATTACHMENT。「ノームコアトレンド」の中でモノトーンは合わせやすく受け入れられやすい地味なスタイルですが・・・しかし幾つかのスタイルではアクセントカラーとして赤を多用しています。
Photo by https://www.fashion-press.net/img/news/19030/ATTACHMENT_2016ssmens_001.jpg
Photo by https://www.fashion-press.net/img/news/19030/ATTACHMENT_2016ssmens_007.jpg
モノトーンと「真逆」の強い色彩であるビビッドな「赤」を用いることで、黒白の落ち着いたトーンを「タッキー(悪趣味)」な配色に仕上げています。次回春夏の「脱ノームコア」は、迷彩やこういったビビッドカラーの1アクセントなどが効果的になるでしょう。
「トレンド」は全てを受け入れる必要はありません。特に保守的なメンズファッションにおいてはトレンドをやたらと受け入れなくともオシャレは十分に可能です。しかし全く無視するのも勿体無い。「リバイバル」なんて言葉もありますが、実は全く同じトレンドは二度と回ってこないのです。80年代ファッションがトレンドとなった数年前も、本当に80年代の洋服を引っ張り出してきたら違和感を覚えたでしょう。トレンドとはらせん状に微妙な変化を加えながら繰り返していくものなのです。
同じことが回ってこないのなら、今のトレンドは今しか楽しめないものです。1,2点、小物でも取り入れて今のファッションを楽しむことも有意義ではないでしょうか。・・・そんなわけで次の春夏は少し「悪趣味」なものをオススメします。
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