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夏のリネンパンツ「どっちがマストバイなのか」
そろそろ夏シーズンがやってきます!
夏のパンツといえば短パン・・・ですが、どうしても短パンって子供っぽく見えますよね。かといってデニムは蒸れやすいし、普通のスラックスはシワ感やテカリが気になるもの。・・・そこで大人はリネンパンツ・リネンスラックスを選ぶのがおすすめ!通気性が高く、かつ短パンよりも大人っぽく見えて、加えてリネン特有のツヤもあり高級感もプラス。夏の強い味方になるのがリネンパンツでござんす。
そこで今回は高品質ファストファッションブランドの中でリネンパンツをチョイス。一つは言わずとしれたユニクロ、そしてもう一つはナチュラル素材ならお得意の無印良品から選択。両者のリネンパンツを比較して「どっちがマストバイなのか」検証してみましょう。
ユニクロと無印良品、素材から「設計思想の違い」が見えてくる
無印良品
フレンチリネンパンツ 紳士・生成 3,990円(セール価格)
UNIQLO/ユニクロ
コットンリネンイージーパンツ(丈標準71~77cm) 2,990円
選んだのはこの2点、どちらも各ブランドのリネンパンツ類の中では代表作。検証していきましょう。
まず前提。
同じベージュの色、同じサイズ(今回はMサイズ)で比較しています。分かりやすくするために無印だけタグをつけたままで画像を作ってます。左が無印、右がユニクロですね。
まずこの2アイテム、商品を見ずともすぐに差がわかる部分が2箇所あります。
それは「素材の混率」と「値段」です。
上記の商品ページを見れば理解できますが、
ユニクロは「62% 綿,36% 麻,2% ポリウレタン」「2990円」
無印良品は「麻,100%」「4,990円(ただしセール価格で3990円)」
となっています。
麻は高級素材なので一般的には綿が混ざったものよりも麻100%の方が高価なことが多いですが、素材により異なるので一応一概には言えません。麻100より高い綿混紡の素材も山ほどありますから。ただ一応ユニクロは混紡素材、無印は純粋な麻素材と区別できるし、その分コストが高いのか無印の方が2000円ほど実勢価格で1000円ほど高くなっています。
このまま素材の比較から進めましょう。
左が無印で右がユニクロです。写真でギリギリわからないと思いますが・・・実物を見ると無印の方が明らかに繊維が細くツヤ感が強くなっています。
近くだと分かりますかね。右側のユニクロは綿らしいふわりとした毛羽感が見えますが、左側の無印には毛羽がほとんどありません。実は触り心地もかなり違っていて、ユニクロは柔らかくふわっとした風合いで極端に言えば「スウェット」とか「Tシャツ」みたいな質感ですが、無印の方はツルッとしておりこちらは「ウールのスラックス」に近い風合い。
黒だと分かりやすいかな。これ無印のリネンパンツの黒ですが・・・ツヤがかなり強いのが伝わると思います。
上記記事でも解説している通りですが、素材のツヤ感とシワ感って実はとっても大事です。ツヤが多くシワが少なければドレスライクに見えて、他方ツヤが少なくシワが多ければカジュアルライクに見えるもの。
例えばスラックスはツヤ感が強くシワ感が少ないから大人っぽくカッチリとしたドレスライクな印象となりますが・・・
例えばデニムやチノパンはツヤ感が少なくシワ感が多いからカジュアルでラフな印象となります。
こういったところから同じ「リネンパンツ」でも素材使いに違いがありそれぞれのブランドの設計思想が見てとれます。
麻100%で、しかも麻自体もかなりツヤの強いフレンチリネンを使っている無印良品はどちらかというと「スラックス」寄りなモノ作り。後述しますが素材だけでなく縫い合わせなどもスラックスを意識した大人っぽい印象となるように整えてあります。
他方ユニクロは麻に綿を混ぜたナチュラルなカジュアル路線。チノパンやデニムの延長線上に近いです。これも後述しますが縫い合わせなどを見てもカジュアルパンツであることを意識して作られています。
どちらが良いも悪いもありませんが、無印はややドレス、ユニクロはややカジュアルな素材使いと言えそうです。
上の記事にある通りですが、ファッションはこの「ドレス」と「カジュアル」を見極めて「バランス」をとることが何より大事です。例えば無印良品のリネンパンツはトップスを少しフォーマルにしすぎるとバランスを逸してしまい「キメすぎ」になるかもしれないし、ユニクロのリネンパンツはトップスをラフなTシャツなどにすると「崩しすぎ」になるかもしれません(小物やシルエットや色使いにもよるのでこれだけでは決定しませんが)。
微細な違いであるにせよこうした設計思想の違いが理解できるとコーディネートも自ずと決まってくるもの。洋服はパッと見で判断されるものですが、こうして分解していくととても深く面白いですね。
「縫い合わせ」から無印はスラックス、ユニクロはワークパンツを目指しているのが分かる!
さて今度は縫い合わせ部分を見てみましょう。
あまり意識されたことがないかもしれませんが、実はパンツはサイドの縫い合わせ部分で印象がかなり変わります。
右側はユニクロ、左側は無印良品です。
実はよく見るとユニクロはワークウェア風の縫い合わせをしており、無印良品はスラックス風の縫い合わせをしています。
右側は生地を重ねてステッチ(糸)で叩くワーク風のもの。縫い合わせの糸が見えるのと重ね合わせた部分に凹凸ができるのが特徴です。耐久性が高い縫い合わせですが反面ステッチが強調されやすくカジュアルに見えるもの。少しラフな印象となります;。
他方左側の無印良品は「拝む」様に生地を重ねているもの。縫い合わせ部分にステッチが見えないのと、凹凸が出にくいのが特徴です。主にスラックスなどで使われるもの。耐久性が低くなる反面糸が見えずにシンプルな印象となりドレスウェアらしい美しさがあります。
「たかがこの程度で何が変わるんじゃい」
と思うかもしれませんが、よく考えてみてください。パンツって縦に長いものですよね?
この縫い合わせ一つでパンツのかなりの面積に違いが生まれるわけ。横を向いた時に思い切り見えるのがこの縫い合わせ部分。・・・でね、実はこの部分って初めは目立たなくても洗っていくと目立っていくものなんですよ。
天然素材なんである程度縮みが出るんですが、洗っていくとステッチが目立つ方がどうしても「よってくる」んですね。我々は「パッカリング」なんて呼びますが・・・
Photo by https://shopping.c.yimg.jp/lib/flagon/c1sx13.jpg
こんな風に洗っていくと糸で吊られた部分だけにシワ感が強く出てくるのでだんだん「サイドライン」みたいに縫い合わせが目立つようになってきます。するとさらにカジュアルな印象が強くなってくるわけ。デニムやチノもこの現象は同じです。
もちろんこれが味とも言えるわけですが、反面ドレスライクな印象を好む人にとってはこれが邪魔ともなる。このへんは好みとしか言いようがないですが、分からないで購入しちゃうと後々「始めは良かったけどなんか段々気に入らなくなってきたな・・・」なんてことにも繋がるわけです。理解した上で選ぶのが大事です。
そして上述の通りですが、このあたりからもユニクロはワークウェア風のカジュアルパンツを、無印良品はスラックス風のトラウザーを意識していることが理解できます。大人っぽさを意識する人は無印を買うべきだし、ラフなカジュアルが好きな方はユニクロを買うべきとなるわけです。
採寸を比べてみよう
また裾部分からもユニクロと無印の違いが理解できます。
右がユニクロ、左が無印良品ですが・・・右側の方がステッチの幅が広いことがお分かりでしょうか。
これもワークウェアは右のように裾のステッチ幅が広いのが一般的で(こっちの方が裾を踏んだ時でもステッチが痛まないので)、ドレスウェアは左のように裾のステッチ幅が細いのが一般的です(こっちの方がステッチが目立たずシンプルに感じるため)。
このへんからも実は両者の設計思想の違いが見えてくるのです。
また採寸についてですが
同じMサイズで比較すると・・・
無印 : ユニクロ
ヒップ 102cm:104cm
股上(股からウエスト部分の長さ) 26cm:24cm
股下(裾の長さ) 75cm:75cm
ワタリ(モモ部分の幅) 33.5cm:34cm
裾幅 17.5cm:18cm
と全体的に無印の方が細身となっています。
特に注目したいのはヒップ部分・裾幅・ワタリ。無印の方が裾が細く、お尻が小さく、モモのフィット感が高くなっており全体的にスラックス風の細いシルエットとなっています
・・・が。ただ細身にするだけでなく無印は股上を深めにしてウエスト部分のはき心地をゆるめにしているのがポイント。(股上が深いと一般的にウエスト周りの着用感はわずかに楽になります)
先ほど素材の部分で書き忘れましたが、実はユニクロのリネンパンツには「ポリウレタン」が混紡されています。
ポリウレタンはストレッチ素材、伸び縮みがあるゴムのような風合いとなります。ユニクロはゆったりサイズなだけでなくストレッチ性も入れていかに着心地に着目しているかが理解できます。他方無印は細身なのにストレッチを入れていないことから着心地よりも「見た目の細さ」「質感の美しさ」を追求している様に思えます。
なおウレタン素材はストレッチ性だけでなく形状記憶性にも寄与するので、ユニクロの方が型崩れしにくいというメリットも挙げておきましょう。長持ちするラフなカジュアルパンツか、耐久性は犠牲になっているけど美しさを持ったスラックス型か、このへんは好みによるところですね。
ボタンの風合いや配置にも意志が現れる
さらに細かい部分ですが、ユニクロと無印はボタンにも違いがあります。
ユニクロはプラスチックボタン、無印はウッド調のボタンを使っています。無印は他製品との兼ね合いか・・・何故かここだけはナチュラルな印象にしていますね。スラックス型にするならここはフックでも良かった気がしますが・・・まあそこまで細かいことは誰も求めてないか。
意外と面白いのはバックポケットの仕様。
こちらは下が無印良品で右ポケットのみボタンなし。上がユニクロで両側ポケットにボタンがある。
スラックスの場合はよく使う方のポケットはボタンをつけずに、そうじゃないポケットにボタンをつけることが多いのですが、無印はそのへんを考慮してる感じ。右利きが世の中には多いはずなので右側のお尻ポケットは使いやすくポケットなし。左側はあまり使わないのでボタンをつけておく、と。
上述の通りユニクロはワークっぽいカジュアルパンツ的発想なのでどちらも使いやすさより中身が落ちないように両側にボタンがついている。このへん使ってみるとわかりますがぶっちゃけどっちでもいいと言えばいい。だってどっちにしても使うならボタン外せばいいだけだからね。ただこのへんで設計思想が垣間見えるのもちょっと面白い。
気配りがスゴイ!ユニクロのリネンパンツ!
実はこんなところにも差がある。これはポケットの素材。
裏返すと出てくるので是非見てみてください。両者はポケットの素材まで差があります。
ユニクロは表生地と妙にミスマッチな速乾機能素材。
触ると分かりますが水を吸い込みにくく、またすぐに乾きやすい素材感になっています。
麻のパンツでこのポケット素材をなんでチョイスするのかなあ・・・と思ってました。
こちらは無印良品の方。ポケットの素材は表生地に合わせたナチュラルなもの。まあユニクロよりこちらの方が自然ですね。といってもまあ見えない部分なのでそこまで気にするほどでもないですが。
この2つの違い実は日常で使うと分かります。
非常に汚い話なのですが、男性って手を洗って濡れた状態でポケットの内側に突っ込む癖あるでしょ?いや良くないと思いますよ、ハンカチ持ち歩きましょうよ笑。でも正直な話。。。ついやっちゃう人多いでしょ?いや私もねついやっちゃうんですよ、ゴメンナサイ。
で!
そんな濡れた手を突っ込んで初めて分かるユニクロクオリティ。ユニクロの方はポケット素材が速乾で水をそこまで吸わないので濡れた手を突っ込んでもさほど風合いに変化がないのです。
ところが無印の方はリネン素材に合わせたナチュラルな生地だけに水分を吸っちゃってちょっとビショッと濡れた感じになっちゃう。
いやコレ元を正せば「ハンカチくらい持ち歩けよ、エチケットだろ?」って話なんですけど・・・それでも「ウチならハンカチ忘れてても汚く濡れたりしないよ!」と工夫を凝らしているユニクロが素晴らしい。裏地の素材、それもポケットという本当にミニマムな部分にも気を配っているのはちょっとスゴイ。いやなにしろね、この素材普通リネンパンツのポケットで使わないですからね。どう考えても彼らは意図的にこの素材を選んでいますよ。この気配りは凄い。実際に着用して日常生活を送ると理解できます。
スラックス風かワーク風か、あなたはどっち?
最後は着用してみました。
分かりやすいように短丈のトップスを着用してます。
こっちがユニクロ
こっちが無印ですね。
やっぱりシルエットはちょい細くてスマートな無印に軍配が上がるかなあ。あと素材感もポイントで、無印の方が「お痴漢」…じゃないや「落ち感」があるんですよ。生地がツルッとしていてシワがはいりにくいためスラックスみたいにツルリと上から下へと落ちるように綺麗なシルエットとなる。ユニクロの場合は少々ガサガサしていてシワがつきやすくシルエットが少しルーズに見えますね。上の写真の通りですが。
言い換えればカジュアルなパンツが好きな人はユニクロが良いし、
フォーマルなパンツが好きな人は無印の方が良いという話。今回比較した2品は明確にコンセプトから違うのでこうした取捨選択がしやすいと思います。
服は見ればみるほど作り手の意思が見えてきて面白く感じます。
何気なく触れるリネンパンツですが、こんな風に細かく見ていくとコンセプトレベルまで見えてくるでしょう。そんなわけで無印とユニクロのリネンパンツ製品比較でした。どちらが良いとは明言しません、上記を参考に「自分だったらどっちが良いか」を是非考えてみてください。
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試し読みをして気に入らなければ初月解約で全く構いません。
タダで読んで辞めたければ当月で辞めてください。全く構いません。
私はこれで日本のメンズファッションを変えるつもりです。
10年以上かけて構築した論理であり絶対の自信があります。
騙されたと思って読んでください。
おかげさまで日本最大のメルマガ配信スタンド、
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