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「服を着るならこんなふうに」第58話更新
私MBが監修する漫画「服を着るならこんなふうに」第58話が更新されました。
今回は「新宿伊勢丹」編。下記に補足を書いておきます!!
新宿伊勢丹にトライしよう!
今回はメンズファッションの聖地「新宿伊勢丹」でのお話。
本作「服を着るならこんなふうに」では珍しく前編である57話からの続きモノとなっています。
過去環と仲違いをしてしまっていた奈那と、ひょんな成り行きから新宿伊勢丹に行くことになった祐介。ここで祐介はユニクロやGUにはない「深み」のあるブランドモノに触れることになります。
ちょうど「黒スキニー買い替え」を考えてた祐介は奈那から「ラウンジリザードのスキニー」を紹介されます。
デビューから20年近くもの間、ストリートトレンド全盛の90年代でもくじけずにスキニーを展開し続けていた国内老舗のブランド、ラウンジリザード。そこにはスキニーシルエット、日本人体型、トレンドに対する深い理解と蓄積から導き出される「最適解」である商品が展開されています。
ブランドもユニクロも共存してほしい
実は私が「MB」になった理由の一つには「大好きなブランドを潰したくない」という想いがありました。
もちろん本KnowerMagで何度も書いている通り、閉鎖的でクローズドで”おしゃれな人しか相手にしない”アパレルに辟易して「服に対して苦手意識がある人におしゃれ素晴らしさを伝えたい」という想いも大きかったですし・・・
自著である「幸服論」にある通り「服は人生を幸せにしてくれる最強の自己啓発ツールである」という認識も大きかった。
・・・ただもう一つに「好きなブランドが崩れていく様に耐えられなかった」という理由も、実はありました。
私は10年以上デザイナーズブランドのバイヤーやマネージメントを手がけており・・・サラリーマン時代は特に様々なブランドを見てきました。芸術家肌の海外デザイナーに比べて、国内デザイナーは職人気質の方が多く、どのブランドもこだわりのある良品を多く展開していました。しかし10年前は飛ぶように売れていたブランドもユニクロなどファストファッションの登場や通販需要などで少しずつ売上を削られていきます。
ユニクロは企業努力の勝利ですからブランド側の売上が食われるのはしょうがない。競争社会である世の常です。
例えば「無地のシンプルなカットソーであればブランド品を買うこともない、ユニクロで十分質が高く形の綺麗なものが手に入る」と思われるのも理解できますし、私も全く同感です。だからこそ近年残っているブランドは、ある意味ユニクロのおかげで、没個性的な無地スタイルから独創性のあるデザイン性へとシフトさせることが出来ている様にも思えます。社会において意味のない商材は駆逐されてしかるべきで、ブランドはそれを気付かされるきっかけにもなったでしょう。
しかし通販需要はなかなか難しい。
過去にも述べた通り、我々日本人は元来「素材に強いこだわりのある」人種です。
和服の世界にはデザインもシルエットも存在しない、どれもほぼ同じですから。ではどこで差別化するかというと「素材」です。織りや染めなど他国に比べて発達した技術を持っているのは和服の文化が生きているからです。フランス人は芸術的なデザインを服に求め、イタリア人は身体を美しく見せるシルエットを服に求めますが、日本人はデザインとシルエットが弱いかわりに「素材」の追求にこだわりが強いものです。だからこそ素材が極上のユニクロが生まれたわけだし、だからこそ国内デザイナーズブランドの素材は他国の製品と比べて桁違いに上質なのです。
ところが「通販」は「素材」をとても表現しにくい。
画像加工で粗悪素材をいくらでも極上品に見せることができるし、逆に極上素材はきちんと撮影・表現できるスキルがなければ伝えることが大変難しい。ZOZOTOWNなどで売れている格安ブランドは商品写真にこだわりますが、その分届いたアイテムはペラペラな素材のものも多い・・・。通販需要は「素材を見る力」を失わせ、日本特有の「シンプルだけど極上素材で差別化する」というおしゃれのスタイルを崩壊させるものです。
私はサラリーマンをしていてコレを痛いほど感じました。
楽天では安くてそれなりに「見える」ものが氾濫し(実物は違うものが多い・・・)、日に日に売上は下がっていくばかり。
それも私の管轄の店舗だけでなくメーカー全体がどんどん不況に陥ってしまう・・・。
「誰かが外に出て良さを伝えなければ、せっかく良いものを作っているブランドも死んでしまう」
と思って私はMBとなりました。
サラリーマンの状況でどんなにブランドの良さを伝えても「売りたいから宣伝してるだけでしょ?」と見られてしまう。だからこそどのブランドとも繋がりのない状態でフラットな目線でユニクロもブランド品も関係なく良品を伝える活動をしよう、と思って独立しました。
「ユニクロだから良い」とか「ブランドだから良い」とかじゃない、
「本当に良いモノだけが残る世界」を作りたくて今もMBとして活動しています。
だからメルマガではユニクロだけではなく、時折20万円以上のアウターが紹介されたり、10万円クラスの革靴が登場したりしています。ユニクロはどの街にもあり誰でも買える値段でファッションに「広さ」を与えるものですが、凝ったデザインや極上素材で表現したブランドはファッションに「深み」を与えてくれるものです。
広さも深みもどちらも理解してほしいし、それが「文化」だと思っています。
それを理解してもらうために日々メルマガを書いているし、今回の「服着る」もそのようなコンセプトで書いています。
私は確かな良品を作っているブランドが潰れていくのは我慢できない。宣伝が下手なのか、通販というシステムが不完全なのか、それならば私が伝える橋渡しになろう、ショップスタッフって本来そういうものなんじゃないか?と思って活動しています。(だから私は今でもショップスタッフの延長線上だと思って仕事をしています)
分け隔てなくユニクロだろうがブランド品だろうが関係ない。
「本当に良いものをお伝えする仕事がショップスタッフである」と私は自分で勝手に定義して仕事をしています。
「リテラシー」を与え、「自由」を与える作品でありたい
もちろんブランド物は素材へのこだわりや複雑なパターニングなどから、決して値段の安いものばかりではありません。ユニクロで3000円でスキニーが買える今、18000円という実にユニクロの6倍もの値段を見て「本当に6倍もの満足度が得られるのかどうか」と考えてしまうでしょう。
だからこそ別に「全身ブランドモノ」である必要なんて微塵もありません。
自分にとって今何が必要なのかを考えてモノを選べば良いのです。
「自分は着こなしでカバーできるから全身ユニクロだってなんの問題もない」
「長く使うデニムに関してはちょっとお金を出して満足感を得たい」
「バッグや靴など小物だけは投資したい」
色々な選択肢があるでしょう。そこに「絶対正解」なんて答えはありません。あくまで自分にとって最適な正解を選べば良いだけです・・・ただこれも「お好きなものをどうぞ」と言われてもなんのリテラシーもない状態では選択すらできません。
「自由」とはいつも「不自由」の中に存在します。
親が「あなたの自由に生きなさい」と言っても「人を殺して良い」と言ってるわけではありません。
多くは社会の規範の中、法で守られた世界の中で「自由に生きなさい」と意味するわけです。「自由」と「デタラメ」はまるで意味が違います。
「ファッションは自由だ」
それはごもっともですが、自由にできるの知識や経験などの蓄積があるからこそです。青や赤や緑など色とりどりに合わせて、シルエットを無視し、好きなものだけを集めてコーディネートしてもそれは「ファッション」に成り得ません。多くの人が認め文化として醸成しているからには「法則」や「ルール」があります、そうした不自由さの中で選択するからこそ「自由」なのです。「デタラメ」に作り上げられるほど文化は単純ではないでしょう?
どこでブランドものを選ぶのか
どこでユニクロを選ぶのか
そうしたリテラシーがあるからこそ、ファッションを自由を楽しむことができるのです。
本作は「なんでもかんでも高いブランドを買え」「新宿伊勢丹に行かないやつは死ね」というものもないし
「ユニクロが国民服だ」「ユニクロで全身揃えろ」というものでもありません。
リテラシーを与え、選択肢を提供し、その中で何を選ぶかの「自由」を渡すのが本作の存在意義だと思っています。
作中数々のブランドを紹介してみました。
どれも決して奇抜すぎないデザインで比較的手にしやすいものばかりのはずです。
「新宿伊勢丹」と聞くとさも高級そうで腰が引けてしまうものですが・・・是非一度トライしてみてください。
押し売りしてくるスタッフもいません、作中の知識を持って是非試着まで進んでみてください。きっとユニクロでは得られなかった満足感があると思いますよ。
奈那は今後も登場します!
そして今回のキーキャラクターである奈那は今後も登場します。
環のトラウマは解決できるのか・・・!
そのあたりストーリーも含めて今後も楽しんでもらえればと思います。
9月3日第7巻発売します!!
そして・・・!!
いよいよ「服を着るならこんなふうに」第7巻が発売します!!
もう7巻かあ・・・と私にとっては本当に感慨深い。9月3日発売です。
今回は特別編の収録もあり面白い内容となっております。是非!
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ユニクロなどのファストファッションでおしゃれをする内容はもちろん、今のトレンドやファッション情報を網羅したもの。中にはQ&Aやコーディネート診断など個別の悩みにも答えるコンテンツも用意しています。
試し読みをして気に入らなければ初月解約で全く構いません。
タダで読んで辞めたければ当月で辞めてください。全く構いません。
私はこれで日本のメンズファッションを変えるつもりです。
10年以上かけて構築した論理であり絶対の自信があります。
騙されたと思って読んでください。
おかげさまで日本最大のメルマガ配信スタンド、
「まぐまぐ」様のメルマガランキングでは人気第2位となりました。(日本のメルマガの金字塔である堀江貴文さんが第3位)
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