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最近にわかに盛り上がっている「シアサッカー素材」。
今回はちょっと細かい話です。

 

2016年はシアサッカー素材がトレンドに

 

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ユナイテッドアローズやら大手セレクトショップのオリジナルでも大変多く見かけるのが「シアサッカー素材」。
今年ユニクロも多くのモデルでシアサッカー素材のアイテムをリリースしており、にわかに盛り上がりを見せています。

 

そもそもシアサッカーってどんな素材か、素材名だけ聞いてもいまいちピンとこない人も多いと思います。

 

Photo by http://54.248.84.101/wp-content/uploads/2011/06/seersucker1.jpg

 

こんな感じの素材。
実際に店頭で素材をサワサワすれば分かりますが、表面に凹凸があり薄手の素材です。
ドライタッチな質感があり、通気性にかなり富んでいます。着用すれば納得ですが軽くて通気性がよくとても涼しい風合いです。

 

「パジャマ」などにも活用される素材ではありますが、
昭和の時代に流行ったかつてのアイビールックにおいてはよく重宝されていた素材です。お父さん世代には馴染み深いかもしれませんね。シアサッカーを使ったカジュアルなジャケットなどがトレンドとなりました。その流行が何周かしてこの2016年の時代にもやってきたイメージです。お父さんやったね。

 

「リラックスウェア」をオシャレに着る「ノームコア」というトレンド、
「スポーティーで機能的なウェア」をオシャレに着る「アスレジャー」というトレンド、
「悪趣味な柄物を使ったウェア」をオシャレに着る「タッキー」というトレンド。
この3トレンドが織り交ざった転換点に位置するのが2016年春夏です。

 

シアサッカージャケットがトレンドとして上がっているのはこのトレンドが背景にあります。
シアサッカーは本来パジャマに使うようなリラックスウェアです。肩肘張らずに使う「ノームコア」として有効でしょう。
また通気性も良く機能的でありアスレジャーとしても解釈できるウェアです。

さらに言えばシアサッカー素材はストライプ柄を使ったものが多く、
「ストライプ」は今年のトレンド柄の一つ、タッキーを象徴する柄です。

 

これらトレンドの要素が少しずつ入っているシアサッカー素材は今年2016年にぴったり。
ユニクロも大手セレクトもデザイナーズブランドも好んでこの素材を使っているわけです。

 

 

とりわけよく見かけるのが・・・

 

Photo by http://jams.ocnk.net/data/jams/product/20130510_0da44a.JPG

 

シアサッカー素材のジャケット。
リラックスウェアに使うシアサッカー素材を使ったテーラードジャケットです。本来のテーラードジャケットはウール素材で重厚なものですが、通気性の高い薄手の素材を使って、夏直前まで愛用できるものとなっています。

 

デザイナーズブランドなどは袖をまくってショーツと合わせて、「夏でも使えるよ！！」と謳っていたりしますね。

 

 

アイテムがドレスかカジュアルかを考える

 

シアサッカージャケットで勘違いしがちなのが・・・

「テーラードジャケットだからドレスライクなアイテムだね！」
と考えてしまうことです。

 

メンズファッションにおいてオシャレを成り立たせるため、「あの人オシャレだね」と思わせるためには、
「ドレスとカジュアルのバランス」をとることがまず大原則です。ここに関しては下記記事を是非お読みください。未読の方は驚くはずです。読むだけであなたの明日からの着こなしが変わります。オシャレは実はお金もセンスも必要なく「定理法則」を知るだけで成り立たせることができるのです。

 

※「ドレスとカジュアルのバランス」に関して未見の方は下記記事を一読ください。メンズファッションの大原則が理解できます。
【初めてこのサイトに来た人へ】最も早くオシャレになる方法とは?メンズファッションで気を配るべき一つの答えとは?

 

さて上記「ドレスとカジュアルのバランス」を読んだとして「シアサッカーのジャケット」をどのように合わせるべきでしょうか。

 

まず認識しなければいけないことですが、「ドレスとカジュアルのバランス」といっても、どのアイテムがドレスかどのアイテムがカジュアルかが分からなければバランスの取り様がありません。しかしその判別は「スーツで使うものがドレス」「スーツで使わないものがカジュアル」と考えると非常に簡単です。

 

しかしながらこういった説明の仕方をすると「ジャケットであれば全てドレス」と解釈もできますが、そうではありません。
アイテムをドレスかカジュアルかを決定づける要素は3つあります。

1.デザイン
2.シルエット
3.カラー(素材)

以上の3つです。

 

例えば・・・

 

Photo by http://ecx.images-amazon.com/images/I/41d508smgtL.jpg

 

こんな感じの一般的なスーツで使うジャケットを思い出してください。

1.デザイン→ジャケット
2.シルエット→細身
3.カラー(素材)→黒(ツヤのあるウール)

となるわけですね。
「ドレスはスーツである」と説明した通りですが、100%ドレスなジャケットは各要素が上記のように構成されているわけです。

 

 

Photo by http://lua-shop.ocnk.net/data/lua-shop/product/20130209_2dbbc1.JPG

 

ではこんな感じのジャケットはどうでしょう？
要素を検証してみると・・・

1.デザイン→ジャケット
2.シルエット→ややゆるめ
3.カラー(素材)→茶色(ツヤのないコットン)

となるわけです。
1番のデザインに関しては確かにスーツと符合しドレスライクと言えますが、それ以外の2項目に関してはスーツと符合せずドレスライクとは対極にあります。

 

このようにスーツをお手本として3つの要素を検証するとそのアイテムが「どの程度」ドレスなのか判別できます。

 

同じ「ジャケット」だからといって、実は同じ着こなしの法則が当てはまるわけではないのです。
3つの要素を見てアイテムがどの程度「ドレス」かを判別し、全体で「ドレス：カジュアル=7:3」程度になるように調整するのがオシャレに見せる近道です。

 

 

オシャレの組み立て方

 

さて以上を踏まえてもう一度シアサッカージャケットを見てみましょう。

 

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1.デザイン→ジャケット
2.シルエット→細身
3.カラー(素材)→ストライプ(ツヤのないシアサッカー)

と1,2はドレスになるものの、項目3はドレスではなくカジュアルになっています。なのでシアサッカー素材のジャケットは同じ「テーラードジャケット」であっても、ややカジュアルな属性を含むと解釈するとコーディネートがうまくいきます。

 

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ウールのジャケットは大胆に色落ちしたインディゴデニムなどに合わせてもバランスがとれますが・・・
シアサッカーではここまでやるとカジュアルになりすぎてしまいます。

 

Photo by http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/9a/a8695ce8da8735613fbdf76e29fbe5fc.jpg

 

シアサッカーはカジュアル属性を含むものだけに少々ドレスライクな要素を入れてあげましょう。
例えば同じようにデニムを合わせるにしても色落ちしたものではなく、黒に近いダークトーンの濃いインディゴなどにするとバランスが整うのです。

 

 

少々細かい話ではあるのですが、こういった足し算引き算でバランスを整えるのがオシャレの方程式です。
「感覚」で成り立っているように思いがちなオシャレですが、実は非常に論理的で構築的。

まるでパズルのブロックを積み上げるかのように

考えながら作るものなのです。

 

私たち日本人が洋服を着だしてからまだ数十年ほど。
「感覚」でオシャレを作れるほど文化は育まれていません。
欧米ではジャケットの着方を父親が教えてくれます。

「ジャケットの一番下のボタンははずして着るんだよ、なぜなら・・・」
「足を綺麗に見せたいならスラックスはダブルで仕上げるんだ、なぜなら・・・」

と着こなしを教えてくれるほど文化が形成されているんです。
文化は世代を超えて受け継ぎ育まれていくものです。父親がジャケットの着こなしを教えてくれる日本の家庭はまだまだ多くないでしょう。文化が育まれるには洋服を着ている歴史が浅すぎるのです。
「感覚」を育まれるほどに成長していません。

 

欧米人に比べて歴史が浅く「感覚」が育まれていないのなら、
論理的に構築するのが文化形成の最短距離となるはずです。

 

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教科書から学ぶはずです。

 

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子供のころは内気でインドアだった私もオシャレを覚えて徐々に性格が変わりました。
オシャレが人生を好転させるものだと、大げさに聞こえるかもしれませんが、実感して信じているのです。
そしてそのオシャレはお金もセンスも必要ありません。定理法則で構築できるのです。これ以上手軽で素晴らしいことがあるでしょうか。

 

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