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「オックスフォードボタンダウンシャツ」
「ブロードレギュラーシャツ」
・・・オックスフォードって何!?
・・・ボタンダウンって何!?
・・・ブロードって何!?
・・・レギュラーってガソリン!?
そんな初歩的な疑問と、それぞれの素材や仕様に対する特性などを今日は紹介します。
オックスとは?ブロードとは?
メンズファッションでも最もベーシックなアイテムである「白シャツ」。スーツに着用するドレスアイテムでもあり、またカジュアルな街着としても日常的に使うアイテムでもあります。オン/オフどちらも使用するアイテム、「一枚も持っていない」「一度も着たことがない」という人は最早いないでしょう。学生服でもサラリーマンでも日々必ず袖を通すもののはずです。
そんなTシャツ以上に活用頻度の高い「白シャツ」。多くのブランドが実に様々なモデルをラインナップしています。例えば・・・
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ユニクロのロングセラーアイテム「オックスフォードシャツ」。
大型店舗限定でスリムタイプを作ったり、色展開を豊富に作ったり、気合の入れようを感じます。オックスフォードシャツが有名な某老舗トラッドブランドからシャツの責任者を引き抜いてからクリーエションが向上した・・・なんて噂もあるくらい。ユニクロのオックスフォードシャツの出来の良さは業界的にも世間的にも有名です。
で。そんなオックスフォードシャツの「オックスフォード」って何を指すのか?と聞かれたら、これは素材の名前です。オックスフォードクロスという生地を使って作られたシャツを一般的に「オックスフォードシャツ」と呼んでいます。
オックスフォードクロスとは・・・
Photo by http://www.ozie.co.jp/base/img/base_img67_w.jpg
こんな感じの素材ですね。他のシャツ生地よりもやや肉厚に感じる場合が多く、また綾目(生地表面の表情のこと)がはっきりと分かるのが特徴。「綾目」と急に言われてもピンとこないかもしれませんが・・・
Photo by http://img-cdn.jg.jugem.jp/08a/2980886/20140502_146060.jpg
例えば後に語るブロード素材(一般的なスーツに合わせるシャツの素材です)と比べると一目瞭然。ブロード素材はかなり近づいて見ても生地の組織がわかりにくいツルッとした風合いですが・・・
Photo by http://kireime-mensfashion.com/img/35.png
オックスフォード素材は遠目に見ても「ツブツブ」したような生地組織がはっきりと分かります。オックスフォードとブロード、見分け方はこれでバッチリです。手持ちのシャツが是非どちらの素材か確認してみてください。(もちろんオックスとブロード以外にも生地の種類はありますが、日本に流通しているシャツならこの2種類が圧倒的に多いはずです)
オックスフォード素材は頑丈でまた通気性が良い機能的な生地。もともとは英国のポロ選手が着用していたスポーツシャツだったくらいです。洗ってもシワがつきにくく、生地が固めで頑丈。そんな機能性から日本でもカジュアルシャツといえばオックスフォードというくらい浸透しています。ラルフローレンなどはその代表格ですね。
一方で先ほど出てきたブロード素材はどんなものか?正確には「ブロードクロス」と呼ばれる素材で主にスーツなどのインナーシャツとして使われるもののほとんどがこの素材です。
・・・ちなみにオックスもそうですが、「オックス」とか「ブロード」とかは織り方の名前であり、「コットン=オックスフォード」「シルク=ブロード」みたいな素材の原料のことではありません。ややこしいですね。コットン素材のブロードもあればシルク素材のブロードもあります。ここを混同しない様に気をつけましょう。素材のタグをみて「コットンだからオックスフォードか」などと確認できるものではありません。
意外と勘違いしがちですが「コットンだから粗悪だ」「シルクだから高級だ」などと素材の原料だけで考えてしまうこと、これは明らかに間違っています。洋服の素材は原料があり、糸の撚り方があり、織り方があり、さらには加工までも存在します。それらの組み合わせで全く違う素材が出来上がります。
「ナイロンのくせになんて値段をとるんだ!」なんて主張する人もいますが、加工や織り方で手間がかかっていれば化学繊維であっても当然高価になります。原料名だけで素材の善し悪しを選定するのは、もちろん参考要素の一つとして機能することもありますが、限りなくナンセンスに近い考え方です。
で、ブロード素材ですね。ブロードは・・・
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無印良品の名作「オーガニックコットンブロード洗いざらしシャツ」が有名なところ。アパレル関係者にも愛用者が多い無印の名作シャツです。決して高級感を思わせるような作りのシャツではありませんが、細身のスッキリとした袖周りに対して少しだけリラックス感を思わせる身幅のバランス。そしてドレスライクな艶のあるブロードにシワをかけて、また縫い目にそってパッカリング(シワ)を強くつけているあたり、ドレスライクな表情の中にカジュアルテイストをうまく織り交ぜており「着回しやすさ」をとことんこだわって作り込んでいるのが理解できます。
ブランド崇拝のアンチテーゼから生まれた「無印」だけに作ったデザイナーは公式には明かされていませんが、無印メンズファッションチームは世界的なファッションデザイナーに委託するなど、歴代凄い名前が並んでいます。全部が全部優れているわけではありませんが、無印良品のラインナップには確かに「隠れた名作」が幾つか潜んでいます。(毎週配信のメルマガでは度々紹介していますね)
で。ブロードとはオックスと異なり艶のあるドレスライクな表情のもの。
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遠目にも艶を強く感じることが出来る素材であり、スーツなどのドレススタイルには欠かせない上品で高級感のある表情を出してくれるものです。
ボタンダウンとは?レギュラーカラーとは?
少し話を変えましょう。ブロードやオックスフォードも疑問ですが、同様に洋服の商品名に挙がって来やすい「ボタンダウン」「レギュラーカラー」などの解説をしますね。
ボタンダウンとは・・・
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先ほど紹介したユニクロの「オックスフォードシャツ」がまさに「ボタンダウン」です。衿周りに注目してください。衿先にボタンがついているのが確認できるかと思います。これを「ボタンダウン」と呼んでいるだけです。
なお由来は上述のオックスフォードと被ります。英国のポロ競技にて使用されていたスポーツシャツがこの「ボタンダウン」だったのですね。競技中でも衿がバタつかず機能的でまた見苦しくないことから採用されていました。これに目をつけ、一般商品化したのがかの有名なアメリカの「ブルックスブラザーズ」。ボタンダウンシャツの老舗中の老舗であり、40代50代の洒落男なら誰もが名前だけなら知っているほど有名なブランドです。
一方で「レギュラーカラー」は・・・
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ボタンも何もない通常の衿の形のことを指します。衿の形によって「スタンドカラー」だったり「ウイングカラー」だったり色々な名前がついていますが、とりあえず「ボタンがあるものはボタンダウン」「普通の衿はレギュラーカラー」とだけ覚えておけば概ねOKです。
上述の通り、スポーツから生まれたデザインである「ボタンダウン」。それゆえに未だに格式を重んじる席では敬遠されています。カジュアルシャツとしての認識が強く、礼服にボタンダウンを着用するのは一般的にはNGです。会社などでは余程厳しいお堅い業種でない限りは問題ないとは思いますが、基本的にはドレス向きではなくカジュアル向きの仕様です。
ポロ競技が元となった歴史ももちろんありますが、「オックスフォード」と「ボタンダウン」はカジュアルシャツの代表素材と代表ディティールだけにセットになって作られることが多いです。「オックスフォードボタンダウンシャツ」という言葉は多くのメンズ通販サイトで度々見かける組み合わせ。カジュアルシャツならこのタイプが多いでしょう。
逆にドレスとなると「レギュラーカラー」と「ブロード素材」になることが多いですね。一般的なスーツに着るシャツもこの組み合わせが圧倒的に多いでしょう。艶のあるブロードと、ボタンダウンじゃない通常シャツの仕様であるレギュラーカラー。この2つが重なるとドレス要素が強くなるわけです。
「じゃあ普段着ではレギュラーカラーもブロードも使えないのね」
「街着ならオックスフォードとボタンダウンを使うべきなのか・・・」
と思うかもしれませんが、そうではありません。
あくまでカジュアルな雰囲気を持つのが「ボタンダウン」「オックスフォード素材」であり、
あくまでドレスな雰囲気を持つのが「レギュラーカラー」「ブロード素材」なだけです。
「デニムにはボタンダウンのオックスフォードシャツ」なんて通り一遍に語られてしまうこともありますが、街着ファッションの歴史から考えればそれは間違っていると言っても良いくらいです。
そもそも街着のファッションは異なる様々なルーツから集めた洋服をミックスして着る文化のはずです。M65はミリタリー、スウェットパンツやスニーカーはスポーツ、ジャケットはドレス、デニムはワークウェア・・・。それぞれの異なる文化を「ドレスとカジュアル」という大きな2軸に分けながら、それらをバランスをとりながらミックスするのがメンズファッションの本質であり大原則です。
※「ドレスとカジュアルのバランス」に関して未見の方は下記記事を一読ください。メンズファッションの大原則が理解できます。
【初めてこのサイトに来た人へ】最も早くオシャレになる方法とは?メンズファッションで気を配るべき一つの答えとは?
「カジュアルだからオックスフォードにしなきゃ」
「カジュアルだからボタンダウンにしなきゃ」
ではありません。むしろ・・・
「カジュアルなデニムだから、トップスは”あえて”ブロードシャツにしてみよう」
そういったミックスを考える思考力が必要なのがファッションです。大事なのはバランスであり、通り一遍の組み合わせではありません。シャツの分類や素材の分類は大事ですが、もっと大事なのは「ノーシンキングで同分類だけで固めないこと」。ファッションは組み合わせやバランスが肝です。どの素材やどの仕様がドレスなのかカジュアルなのか。それを踏まえた上でバランスをとる着こなしをマスターしましょう。
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