アパレル業界裏話

アパレル販売員の教育体制はどうなっているの?不快な想いしかさせない「洋服屋接客」の未来とは?

 

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洋服屋さんに足を運んで「嫌な想い」をした人は少なくないはず。美容室よりも書店よりもコンビニよりもレンタルビデオ店よりも、お客様が「嫌な想い」をする確率は洋服店が最も高いのではないでしょうか??

 

「良かったら試着もできますのでー!」→知ってるよ!

「今日は何か探しに来てるんですかー??」→探しものがないと来ちゃダメなの!?

「私もそれ持ってるんですよー!」 →うん!どうでもいい!

「小さくても着ている伸びますから大丈夫ですよ!」 →それウソでしょ!?

 

といささか卑屈に考えがちな方もいらっしゃるとは思いますが、洋服屋さんの販売トークはいちいち心の中でこうして思わず突っ込みたくなるものばかり。

 

一体洋服屋さんはどんな教育をされてお店に出ているのでしょうか。今日は「アパレル販売員の教育制度」について語ります。

 

ISSUE【アパレル販売員の教育制度を見直そう】 入社したら、右も左もわからないがとりあえず店頭に出て接客。とくにアルバイトで販売を経験したことのある人ならわかる光景ではないでしょうか。 そもそもアパレル界では、勉強をしてからやっ…

Posted by The FLAG on 2015年10月2日

※この記事は「The FLAG」からのISSUE/イシューによるものです。

 

 

専門職であるにも関わらず、殆ど教育されていないアパレル店員

 

 

保険のセールスマンは実に様々な試験などを行い「お客様にご満足頂ける提案が出来る」状態になってから現場に出ることが許されます。美容師さんは多くの勉強を積み資格を得て、アシスタントなどを経てから初めてお客様の髪にハサミを入れることができます。
多くの「専門職」は「専門的」であるがゆえに教育体制をしっかりと敷いており、

無知のままお客様に提案するorサービスするということが

無いように管理をされています。

 

 

アパレル販売員はどうでしょうか?これを読んでいるアパレル販売員の皆さんは胸に手を当てて考えてみてください。あなたがお店に出す前に会社や店長さんはどんな教育を施してくれましたか?ほとんど全ての方はこう答えるでしょう「レジの打ち方くらいかな・・・」と。もしそうではなく、「ブランドの意向」「今季の傾向」「トレンド」「素材」「縫製」「デザイン」などファッションの基礎知識を叩き込まれてからお店に出ているという人がいたら、それはとても運が良い人です。素晴らしい会社に当たりましたね。

 

MG004
Photo by http://img.mpjob.jp/images/job/1/24/MG004.JPG?v=20150326165437

 

現状ほとんどのお店やアパレル会社はロクな教育を施さないまま、新人をお店に出し、それ以降も基本的には「野放し」です。レジ打ちなどの基本的な職務内容はもちろん教えるでしょうが、

「ファッションに関して」という専門的な内容は

まるで教えてくれません。

 

 

酷い店員さんともなると、「テーパード」の意味を知らなかったり、裾の「シングル」「ダブル」を知らなかったり、明らかに間違った洗濯などケア方法をアナウンスしたり。私も何度もそういった店員さんを見かけてきました。

 

しかし、例えばGUCCIなどのラグジュアリーブランドだと明らかに接客のレベルが違います。見た目には「メンズファッションなんて分からないよな・・・」と思える様な若い女性の店員さんでも、驚くほどメンズのブランドやファッションについて知識を持っていたり、またそれらを踏まえた的確なアドバイスもしてくれます。

もちろん押し売りなどは一切してきません。「今日は試着だけしに来たんですよね、すみません。」と伝えてもニコニコと対応してくれます。全く不快な想いをさせることなくあれもこれも試着させてくれます。

例外もあるでしょうが、多くのラグジュアリーブランドは研修や教育に多くの時間を費やし、「ブランドの顔」となるべく販売員を大切に育てます。(雇用環境が整っているところも多く離職率が低いこともポイントです。)

 

 

接客
Photo by http://img.mpjob.jp/images/job/1/24/MG004.JPG?v=20150326165437

 

もちろん一般の洋服屋さんでも教育は行われます。が、その多くは”お辞儀の角度”や”声出し”など「サービス業の基本」を学ぶもの。教育熱心な会社でも「販売方法」「セールストーク」を学ぶくらいが関の山。肝心要の「ファッション」に関してはほとんど教えないところが多いです。

 

そもそも「アパレル販売員」とは何のためにいるのでしょうか?それはお客様とブランド側の情報の不完全性を埋めるためです。「自分のワードローブに何が足りないのか分からない」「おしゃれになりたいけど、どうしていいか分からない」「トレンドを知りたいけど分からないから教えてほしい」

そういった想いのあるお客様に対して、それらを熟知したプロ・専門家である「アパレル販売員」が的確なアドバイスを行うわけ。そのためにいるのです。

 

 

今のアパレル販売員はどうでしょうか?そういった「専門職として知らなければいけないこと」は教育されず野放しで、自分たちの都合である「売上向上」などに向けた「セールストークの強化」「どうやったら販売目標を達成できるか」などばかりを教育しているのです。顧客目線から外れていて、自分たちの都合しか考えていないのです。そんな事業に未来はありません。

 

ドラッカーの言う通り「事業は顧客から創造される」もの。顧客が望むものがサービスとして社会に生まれるのです。全てのサービスはそのように成り立っています。社会が望むものだけがサービスとして残り、望まないものは淘汰されるのが普通です。

 

アパレル販売員が「ファッションの知識」を深めずに、セールストークやお辞儀の仕方ばかりを教育されている状況は・・・

ラーメン屋さんが味を追求せずに

内装と器に徹底的にこだわっている様なもの。

 

 

そんなラーメン屋さんは今後生き残るでしょうか?「器も内装も綺麗だけど不味いラーメンしか出さない」店なんて潰れるのが普通ですね。

 

 

ではどんなアパレル販売員が理想の形なのか??

 

「ラーメン屋さん」が味にこだわらなかったら、
「アパレル販売員」がファッション知識を深めなかったら、
誰がお店に足を運ぶでしょう?
お客様にとって販売員は「自分たちの都合を押し付ける邪魔な存在」にしかなりません。だからこそ通販のシェアが伸び続け、ワールドやTSIホールディングス然り店舗販売は閉店ラッシュが続いているのです。この流れは今年・来年にかけて更に強くなるでしょう。

 

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Photo by https://www.wwdjapan.com/fashion/files/2015/09/16/150920_pal_001.jpg

 

チャオパニックなどを運営する「パルグループ」は、レジ待ちの顧客までを壇上で再現する「超実践型ロープレ大会」を社内向けに開催して話題となりました。「ロープレ」とは「ロールプレイング」のこと。実際の接客を「模して」販売員同士が練習し合う場のことです。「ロープレ」では「ニーズの聞き出し」「話掛けるタイミング」などが評価されがちですが、ニーズの聞き出し方やタイミングを精査する前に、「ファッション知識」を各販売員に叩き込んでいるのでしょうか??

 

また仮にファッション知識などを学び「専門職」として意識の高い販売員がいたとしても、会社の姿勢でそれらは途端に無価値になることも。多くの会社は「個人売上」や「日々の予算目標」などを掲げます。それらが達成できなければ当然「なぜできないのか?」と矛先が販売員に向けられます。

そうなれば「ファッション知識」などを学ぶより「来たお客様にいかにして多くの商品を売りつけるか?」という探求にシフトするのは当然です。その結果、高い客単価のお客様はでてくるかもしれませんが、不快に思うお客様がそれ以上に多くなりその方々は通販や他店へと簡単に逃げます。長い目で見ればジリ貧となることは今のアパレル店舗の現状を見れば明白なはずです。

 

ではどうすれば良いのか?デベロッパーが専門家を揃えるのが一番良いのではないかと思います。すでに導入実践されている百貨店なども多いですが、各百貨店に「メンズファッションの専門家」「レディースの専門家」「革小物の専門家」などコンシェルジュを揃えて、百貨店の中を自由にオススメする気風を作ります。彼らは単店の売上の上下に関して責任を負っていませんから、自由な立場で思うままにオススメを語れます。「伸びるから大丈夫」などと嘘をつくこともなく、特定のブランドに偏ることも避けれるでしょう。

 

通販で困るのは「何を選べば良いのか正解が分かりにくい」ことです。自分の持っている知識では、ブランドも分からない、サイズも分かりにくい、何がトレンドかも分からない・・・でも店舗に行くと「押し売り」がウルサイ。

そんな中「百貨店の中を縦横無尽に動いてオススメしてくれる”フリー販売員”のようなコンシェルジュ」がいたら、わざわざ足を運んで交通費を出して実店舗に行く価値が生まれます。

 

通販にシェアがとられがちで実店舗の売上が急速に減退している今、求められることは「プロフェッショナルの育成」ではないでしょうか。個人売上や1日の予算目標など、目先のニンジンばかり追いかけていれば通販への顧客流出は止められません。店舗には店舗にしか出来ないことをすべきです。

「セールストーク」の研究なんて

バカなことをやっている暇なんて無いはずです。

 

 

 

 

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