漫画「トラとハチドリ」

「マネキン買い」は実は危険!?マネキン買いがオシャレになれない理由とは!?

 

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漫画「トラとハチドリ」第8話が更新

 

トラとハチドリ 第8話|コミックNewtype
トラとハチドリ 第8話を配信中(無料)。コミックNewtypeで漫画を読もう

 

私が企画監修する漫画「トラとハチドリ」第8話が更新されました。
今回の内容は是非ショップスタッフさんに読んでもらいたい。私自身ショップの店長だった時にスタッフに口すっぱく言っていた内容です!!

 

「トルソー丸ごと買い」はおしゃれにならない!?

今回最初の場面はトルソー(マネキン)の着せ替えから。
「服が分からないから、マネキン丸ごと買いしてる」とかよく聞きますが実はトルソーのディスプレーをそのまましても「おしゃれになる」とは限りません。ここ注意。

 

トルソーは実に様々なロジックで作られます。「今はこういう着こなしがおしゃれだから」という単純な理由だけで作っているものじゃありません。

例えばファサード(お店の正面のこと)に置くトルソー(マネキン)は「赤」や「黄色」を意図的に使うことが多いです。

 


photo by http://www.javma.com/dcms_media/image/vmd_img01.jpg

 

例えばこんな風にお店を遠くから観察すると、まず何が目に入ってきますか?
手前にあるトルソー3体も目に入るでしょうが、それよりも遠くに位置しているはずの赤や黄色のアイテムがまず目に飛び込んでくるでしょう?

専門的には「VP(ヴィジュアル・プレゼンテーション)」と呼びますが、この様に遠目からでもお店を認識してくれるように赤や黄色など目立つ色を配置すると・・・来店確率が高まります。

車を運転している時を想像してみてください。運転していて50m手前でコンビニの看板が見えるのと、500m手前でコンビニの看板が見えるのとでは来店確率が圧倒的に変わります。500m手前に見えたら運転しながら「ああ、そういえばトイレ行きたかったな。コーヒーも飲みたいな。雑誌を買い忘れていたな。」なんて来店する動機を想像できます。ところが50m手前で発見したら考える間も無く悩むこともなく通り過ぎてしまうでしょう?

この様にお店の発見が早ければ早いほど、遠方からでも目立てば目立つほど来店の確率が高まります。これを考えてファサード(お店の正面)は目立つ色を”あえて”差し込んでいることが多いのです。

 


photo by http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/suzukidesu23/20140907/20140907131100.jpg

ちなみにですが、イオンモールの通路は妙に湾曲しています。どのイオンに行っても通路が真っ直ぐ整理されているところはほとんどありません。どこも微妙なカーブを描くように曲がっています。これはまさにVPを意識したもの。

通路が真っ直ぐになっていれば遠くにあるお店は隣を通り過ぎるまでわかりません。
VPの考え方で言えば来店確率は低くなります。

ところが通路が曲がっていれば遠くにあるお店も発見することができます。
上の画像を見ても遠くにあるお店のファサードまで目に入るでしょ?VPの考え方で言えば来店確率は高くなります。

 

この様にトルソーからレイアウトまで案外ショップスタッフは緻密なロジックを持ってお店を作っています。それだけに「トルソー=今一番おしゃれな服装」とは限らないのですよ。
ちょっと不自然でも赤や黄色など目立つ色を入れた方が来店確率が高くなるのでそのまま参考にすると「ちぐはぐ」になる可能性もあるのです。

 

またそれ以外にもメンズは特にトルソーをそのまま買っても失敗することが多いです。保守的なメンズは色を使うことが多くありません。女子は着こなしの上で「華やかさ」が必要になりますから色が必要なことも多いですが、メンズはスーツをご存知の通りモノトーン基調の方が大人っぽく落ち着いて見えるものです。

しかし上のVPの話ともかぶりますが、モノトーンでトルソーを作るととにかく目立たなくなります。
目立たせて購買意欲を誘ったり、目立たせて来店頻度を上げるのが目的なのだから、モノトーンばかりで作ると意味がなくなることが多い。だからこそ「トルソーそのまま買い」をやると現実では「派手すぎる」着こなしになることも。


photo by https://images.keizai.biz/sakae_keizai/headline/1256270125_photo.jpg

例えばユニクロのトルソーなどはVMDのことをよくよく考えて作られており、目立つように過剰に装飾的になっているものが多いです。チェックシャツに柄のフリースを重ねていたりね。「トルソー=この店の最高の着こなし」ではないのです。買い手側は注意せねばなりませんね。

 

イオンモールは上りと下りでエスカレーターの速度が違う

ちなみにイオンモールあるあるですが、郊外型のイオンモールはふつう下りのエスカレーターは速度が遅く、上りのエスカレーターは速度が速くなっています(場合によっては逆のこともあります)。これは屋上の駐車場に車を止めて3F→2F→1Fとおりていく顧客導線の中で、少しでも多くの店を視界に入れさせるためです。下りのエレベーターがゆっくり速度だからこそお客様はキョロキョロと周りを見て遠くにあるお店を認識します。これもVPの一種ですね。逆に上がる時は駐車場へ戻るorお目当の店に戻る導線にストレスを感じさせてはいけないので速めに設定されていることが多いです。

 

こんな風に実は全てきちんとロジックがあるんです、お店の並びもレイアウトもトルソーも建物の作りも全て。そういったものを紐解いて見ていくと面白いですよ。今後「トラとハチドリ」ではこうしたウンチクなども盛り込んで行きます。裏側が見えるようになるといつものショッピングに違う視点が加わりよりお店に行くのが楽しくなります。

 

試着は販売員の重要な仕事

さて続いて場面転換、閉店後に主人公マツリの試着大会が始まります。
試着って案外疲れるものです。これショップスタッフさんなら誰でも分かるとおもいますが、いちいち履き替えたりなんだりしていると腰が痛くなるし、とても疲れる・・・。1枚2枚なら何も気になりませんが、5,6枚も試着しているとヘトヘトになります。スタッフとしては疲れるので出来ればやりたくないでしょうが・・・

私はショップ店長時代も、店長を束ねるマネージャー時代もコレを言い続けてきました。

「自分の店の服くらい全部袖通しておけ」と。

 

これはっきり言って世の中の販売員さんの1割くらいしか出来てないんじゃないでしょうか。ほとんどの人が店の洋服全てに袖を通すなんてしていないはずです。でも私の管轄にはちゃーんと実践している子もいました、そうした子はやっぱりちゃんと売れるんですよ。

私は店長時代「試着をしない販売員」を見て疑問でなりませんでした。「一度も自分の体で袖を通したことのない服」をどうやってお勧めするのか。
洋服はある程度慣れてくればハンガーにかかった状態でもなんとなくのシルエットも素材感も着心地も想像できます。しかしその想像が100%合っていることはありません。複雑なストレッチ具合や、微細な着丈や、細やかな肩線の位置などをハンギングの状態で気がつくのは容易ではありません。その服を知るにはその服を着るのが一番簡単で早い。にも関わらず販売員のほとんどが「袖を通したことのない服をお客様にお勧めしている」わけです。これって本当に正しい提案ができるのでしょうか・・・?

 

もちろんプレスやブランドの資料をもとに「この服はこういう作り」と簡単な説明をすることはできます。しかしそれはあくまで二次情報、袖を通した誰かから聞いた二次的なものに過ぎません。

情報は人を介せば介すほど不正確になるものです。伝言ゲームで分かる通りですね。袖を通した人(情報の発信者)の感想を見てお客様にお伝えする「二次情報」で接客する販売員と、自分が袖を通した発信者となる販売員とどっちが優れた提案が出来るでしょうか?

誰だってよりその服を知ってる詳しい人から接客を受けたいはずですよね?試着をしない販売員は仕事をサボってるのと同じです。二次情報で良いなら服に説明文を貼り付けておけば良いでしょう、そうじゃないから販売員が存在する意義があるんでしょう。

 

世に販売員さんは沢山いらっしゃいますが、是非皆様に問いたい。
自店の洋服全てに袖を通していますか?袖通していない「二次情報」で接客していませんか??

もちろん時間には限界はあります。しかし販売員ってそこまで時間詰め詰めの仕事でしょうか?整理すれば時間はいくらでも作れるはずです。ECの作業をしている最中に少しサボッてまとめサイトを見る暇があるなら、大好きな洋服に心血注ぎましょう。それがプロの仕事でしょう?

 

「トラとハチドリ」第1巻発売中!!

 

そして「トラとハチドリ」お陰様で一巻好評発売中です。
是非手に取ってみてくださいー。ショップスタッフの裏側を描いた漫画、ここからどんどん物語が進みます。

次回もお楽しみに。

 

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