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私が監修する漫画『服を着るならこんなふうに』最新話更新してます。さらっと大事なことが山程出てます。あとでブログKnowerMagで補足解説します。https://t.co/CgZdtjblTd
— MB@最おしゃ&服着る&ほぼユニ発売中! (@MBKnowerMag) 2017年4月11日
というわけで私が監修する漫画「服を着るならこんなふうに」最新話更新されました。今回は語ってそうで語っていなかった「ビッグシルエット」の話。ビッグシルエットにまつわる疑問質問オブジェクションの他、環ちゃんおすすめの「ビッグシルエットアイテム」などが登場します。
ビッグサイズは何故流行っているのか?
これは私がモデル・・・
実写にするとコレですね。ジャケットは1サイズUPして大きめで着用しています。
すっかり世間に定着しつつある「ビッグシルエットトレンド」。一度魅了されると「ジャストサイズじゃ我慢できない」というビッグシルエット病の方も大変多いのではないでしょうか。体をすっぽりと隠してくれるだけでなく、シルエット作りさえ間違えなければ謎なほど体型が綺麗に見えるビッグシルエット。
ストリートカルチャーなどに文脈があるとも思われがちですが、案外80年代バブル期などにも流行ったもの。「ビッグショルダーのジャケット」「ダブルブレストのジャケットを大きめに着用する」などはあの時代をリアルタイムに生きた人たちならばピンとくるでしょう??「HIPHOPとか若い人のトレンドでしょ??」というのはちょっと誤解。文脈的には決して若い人だけのものではありません。
また世界的にも今は老若男女問わずビッグシルエットの波が広がっています。トレンド全開のブランドから、大人なトラッドブランドまで「1サイズ大きめに作らないと売れない」ほどです。
「シルエット作り」に関してはビッグサイズのトップスを選んだら下は細身を選ぶことが肝要です。大きめサイズで上半身をすっぽり隠してくれるため中年太り・もっちり体型・ガリガリ体型までまるで見えなくなります。都合の悪いものは「隠す」か「ごまかす」がファッションロジックの基本です。上半身にコンプレックスがある人ほどビッグサイズは取り入れていただきたい。
ただし上下ともルーズにしてしまうと単に「だらしない人」ともなりがち。それこそHIPHOPスタイルに憧れる中学生の様にもなってしまうかも。そうならないためにはパンツを細く見せましょう。上下のメリハリを大事にするのです。
上半身は大きめサイズで体型がわかりにくい。下半身はフィットしていてわかりやすい。そうすると上半身も「下半身と同じように細身の体型」である様に錯覚されるのです。結果体型が綺麗に見えるというわけ。
下半身ももちろん「無理やりピタピタ」なものを選ぶ必要はありません。
こんな感じでウエストやモモはゆるめでも裾さえ細ければ「下半身を細く」感じさせることができます。ファッションコーディネートにおいては「視線が止まる箇所」ほど重要度は高くなります。当たり前ですが人の視線は均一ではありません。目立つところと目立たないところが存在します。では目立つところとはどこか?それは「裾」などの先端部分です。パンツにおいては裾が命。ブーツカットとストレートとスキニー、これら「シルエットの名前」は実は膝から裾にかけての形で決まります。膝まではどれも同じシルエットでも「膝から裾にかけてどうなっているか」でパンツの種類までも変わるほど。それほどまでに「裾が重要」なのです。
ですから細くするためにと無理にパツパツのパンツを穿く必要などありません。裾だけ細いものを選べば良い。さらに言えば「裾が短く、足首が出ているもの」を選ぶとなお良し。足首は人間の下半身の中で最も細い箇所です。ここをあえて露出することで更に「細い印象」が際立つのです。
環ちゃんが「ポケツキルーズフィットクルーネックT(7分袖)」を選んだ理由
さて「服を着るならこんなふうに」の作中で環ちゃんはビッグサイズを求める祐介にユニクロの「ポケツキルーズフィットクルーネックT(7分袖)」をオススメしました。このカットソーなかなかの良品です。
Photo by http://im.uniqlo.com/images/jp/pc/goods/190764/item/00_190764.jpg
UNIQLO 「ポケツキルーズフィットクルーネックT(7分袖)」
790円ほどの格安カットソーですが大変良くできています。昨年からユニクロはメンズラインでビッグサイズのカットソー、Tシャツをラインナップしはじめましたが相当な研究開発をしたのでしょう。生産側の方と情報交換する機会がたまにあるのですが、彼らは製品を作る時に市場にある洋服を片っ端から集めて研究開発するそうです。また製品サンプルは微細な違いでバリエーションをつけた何十種類と制作し、最も優れたものを実際に縫い上げて考えるそうです。
通常のブランドであれば「製品サンプル」は作って2つか3つほど。ユニクロは100作る時もあるそう。世の中に広く受け入れられることに「偶然」なんてありません。ユニクロはどのブランドよりも努力をしている、それは下請けである縫製工場や生地工場が一番よく知っています。工場関係者で「ユニクロは粗悪品」なんて言う人を一人も見たことがありません。
私はユニクロと金銭関係もないし特別な繋がりもありません。だからこそSPAでは「買ってはいけないユニクロ」なども書きますが、もちろん批判だけでなく「良いもの良い」とも書きます。常識と慣習に縛られて流れ作業となりつつある巷の多くのブランドは彼らの努力を見習うべきです。
さて話を戻して「ポケツキルーズフィットクルーネックT(7分袖)」。「ビッグサイズ」は単に体型を隠すだけではありません。大きなサイズを着用することで当然「若干の子供っぽさ」は生まれてしまいます。
同じビッグサイズでも例えば「プリントを入れたカジュアルなデザイン」「色のあるカラフルなデザイン」「ガサガサとしたカジュアルな素材」などを選べばその「子供っぽさ」はさらに加速するでしょう。生来童顔で胴長短足、欧米人とくらべやや未熟な見た目に見える日本人であるならば「大人っぽく洋服を着る」というのは命題です。体型を隠すためにと「ビッグサイズ」を選ぶ代わりに、「どこかでその子供っぽさをカバーする」工夫が必要となるのです。
このポケツキルーズフィットクルーネックT(7分袖)を着用すると理解できますが、ビッグサイズでも子供っぽくは感じません。その秘密は素材にあります。
Photo by http://im.uniqlo.com/images/jp/pc/goods/190764/item/00_190764.jpg
コットン100%ながら艶のある風合いを持っているのがこの商品。通常のTシャツなどに比べて格段にツヤ感があります。細糸を高密度に織り上げることでツヤ感のある表情を生んでいるのがこのアイテム。この「ツヤ」がまさに子供っぽさのカバーに一役買っています。
スーツは基本艶のあるものです。ジャケットやスラックスは高密度のウールでヌメリのある艶を出します。革靴は艶が出るように「磨き屋さん」がいるほどです。ネクタイはシルクを使います。シャツは艶のあるブロード素材を使います。実はスーツで使う「ドレスアイテム」は全て「艶」のあるもの。「ドレス」とは大人っぽさの象徴であり、つまり「艶は大人っぽさ」を生み出す要素の一つなのです。
ドレスの対義であるカジュアルにおいてはどうでしょうか。デニムやチノは「味」と言いんがらシワや加工感を好みます。シャツはブロードよりも、シワ感が強く艶の少ないオックスフォードを好みます。小物もハリのあるキャンバス素材などが多くやはりこれもシワを好む素材です。
艶は大人っぽさとドレス感。シワは子供っぽさとカジュアル感。この関係を理解すると「子どもっぽくみえるビッグシルエットのTシャツは、どんな素材を選べば正解が」導き出されます。
シルエットで子供っぽくなる代わりに、素材で大人っぽくするのが肝要です。それがこの「ポケツキルーズフィットクルーネックT(7分袖)」というわけです。
実は「スリット」にも秘密あり
くわえてこのアイテム「スリット」が入っています。スリットは何気ないディティールに感じるでしょうが、実はあるとないとでは雲泥の差があります。お腹がぽっこり出ていると裾が引っ張られてお腹の形に「凹凸」「陰影」が生まれてしまいます。すると体型は隠せるはずもなくでっぷりとしたお腹が見事に目立つ様になるのです。
しかしスリットがあるとお腹に引っ張られても綺麗に裾に向けて広がるため「凹凸」「陰影」は生まれにくくなるのです。ほんのわずかな、見落としてしまいそうなディティールもこうして合理性に満ちた理由が存在するのです。
ついでに言うと「7分袖」というのもポイント。ちょっとめくれば半袖とほぼ同義になるし、長袖ともそこまで変わらないから別に秋冬のインナーとして使ってもOK。半袖は夏モノ、長袖は秋冬モノ、しかし7分袖は「オールシーズン」着用できるというわけ。間をとって両方の良いところを「おいしいとこどり」しちゃうのが7分袖。
服のバリエーションを持っていない人は一枚持っておくと良いでしょう。春でも夏でも秋でも冬でも使えます。
長くなりましたのでこのへんで。ユニクロ「ポケツキルーズフィットクルーネックT(7分袖)」、昨年も似たようなアイテムが登場していましたが、もしまだ持っていなければオススメです。
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