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先日GUのスポーツスニーカーについてレビューしました。今回はその後編。
今回はGUがついにやっちゃいました…「ダッドスニーカー」ですよ。
着こなしから詳細まで徹底レビューします。
ダッドスニーカーがついにGUでも!!
GU ダッドスニーカー 2,990円
今回レビューするのはこちらです。
その前にそもそも「ダッドスニーカーってなんじゃらほい?」と思う人も多いでしょうからまずはその解説から。
ダッドスニーカーってどんな意味?
「ダッドスニーカー」とは英語にすれば「DAD SNEAKER」。DADとはdaddy、「お父さん」を意味する言葉です。つまり「お父さんが履いていそうな野暮ったいダサスニーカー」を指して「ダッドスニーカー」と呼んでるわけですね。
「お父さんが履いているスニーカー」と聞いてダンロップなどのスニーカーを連想したアナタ、大正解です。まさにあの手のおしゃれなんて微塵も意識してないであろう「チープなハイテク感のあるスニーカー」を想像すれば間違いなし。
Photo by https://uptodate.tokyo/wp-content/uploads/2018/05/balenciaga-triple-s-2017-1.png
このダッドスニーカーの火付け役は海外ハイブランド「BALENCIAGA/バレンシアガ」のモデル「TripleS/トリプルエス」。芸能人や有名人などファッションアイコン達が続々と取り入れて瞬く間に世界的な一大トレンドとなりました。
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スマホの画面上でも色の切り替えやフォルム感などデザインが伝わりやすいこともあり、若年層を中心にインスタグラムで広く拡散。誰もが理解できるように当然「オールスターやスタンスミスなど無地でシンプルなスニーカー」の方がコーディネート的には使いやすいわけですが・・・白の普通のスタンスミスなどではどうにもインスタ映えしませんよね?
Photo by https://img.abc-mart.net/img/goods/7/57919200012.jpg
デザインフルで装飾的なダッドスニーカーの方がスマホ世代には響きやすく拡散しやすいわけです。そう考えると現在の装飾的なファッショントレンドはSNSやスマホの影響を色濃く受けたものとも言えるでしょう。シンプルでありのままなTシャツデニムのノームコアじゃ決してインスタ映えしませんからね・・・。
もちろん単純に「インスタ映えする派手デザインだから」世界的に流行したわけでもありません。
膝まで届くマキシ丈コートや、ビジネスではない日常で使うセットアップスーツのトレンド、上下黒のシックな組み合わせ・・・などなど現代の流行は「フォーマル」に傾きつつあります。長らく続いたエアマックスやスケーターファッションなどの90年代ストリートリバイバルから徐々に流行が傾き始めた現代においてファッション感度の高い多くの人たちは「ハズし」となるアイテムを求めていました。
それが一つは「サコッシュ」として形となり、
それが一つは「スウェットパーカー」として形になり、
それが一つは「ダッドスニーカー」として形になったわけです。
どんなトレンドでもどんな時代でも、バランスが無ければおしゃれにはなれません。カジュアルに傾き過ぎればコンビニに行くようなスタイルに見えるし、ドレスに傾きすぎれば仕事帰りの様にみられます。本サイトで7年前から語っている「ドレスとカジュアルのバランス」はメンズファッションの根幹を成すもの。多くのファッション感度の高い人たちはこれを理屈として理解せずとも感覚としてきちんと体得しています。そんな彼らがフォーマルに傾くトレンドの中で「バランスをとってくれる思い切り野暮ったい小物」を望むのは当然。その一つの形としてダッドスニーカーは受け入れられました。
なのでダッドスニーカーに合わせる着こなしはこうしたロングコートなどがおすすめ。
中目黒や南青山あたりを歩くとこんな着こなしよく見かけますね。ややフォーマルな中、バランス感をとる「ハズし」として機能するからこそ「お父さんが履くようなダサスニーカー」が必要となるわけです。ボロボロのジーンズに古めかしいスイングトップにダッドスニーカーを合わせたら「お父さんそのもの」になっちゃうでしょ??
そんなわけで現代トレンドの「ハズシアイテム」としてダッドスニーカーは幅広く受け入れられることとなりました。ボリューム感があって野暮ったいレトロなデザイン、色数が多く主張が強い・・・そんな「いかにもダサい」ダッドスニーカーですが、さてGUの新作の出来はいかがなものでしょうか。
安っぽさの原因は「工業製品的なソール」にあり
では順に見ていきましょう。今回GUは色展開も豊富に展開しています。いかにも野暮ったいダッドライクな色数が多いカラーリングと、黒や白の単色モデルを用意しています。もちろん見てわかる通り黒や白の単色モデルの方がやや落ち着き気味。「ダッドスニーカーがちょっと気になるけど、、、さすがに派手すぎて怖い」そんな人はまず単色のモデルから試して見るのが良いでしょうね。
まず第一印象「安っぽい」。
正直言ってかなり安っぽいです。
実はこれバレンシアガなど多くのダッドスニーカーも正直「安っぽさ」があります。無論素材などに関して文句があるわけじゃありません。野暮ったさを出さなければダッドスニーカーの意味がないわけですから「安っぽさ」がくっ付いてくるのは仕方のないこと。
例えばこれ私が愛用しているVALENTINO/バレンティノのダッドスニーカー。10万円以上するスニーカーですがどっからどう見ても10万円に見えません。安っぽさが漂います。そりゃわざわざ野暮ったいデザインにしてるんだからある程度は仕方ない・・・。
余談ですが同じスニーカーでもGUCCI/グッチだと装飾的でもエレガントさがあるんだよな・・・。これはダッド的デザインじゃないけど。お気に入りで愛用しているもの、こちらも10万ほど。装飾的で野暮ったさがあるものの、やはりGUCCIらしいラグジュアリー感がある。このへんはデザイナーやブランドの美意識の違いもあるでしょうね。
ただやっぱりこうしたハイブランドのダッドスニーカーなどに比べるとGUのダッドスニーカーは極めて安っぽい。インスタなどですっかりバレンシアガのダッドスニーカーが有名になっている以上、ちょっと皆さんの審美眼はキツそう。GUのこの安っぽさはちょっと気になる。。。
ただ素材をしっかり見て行くと実は細かいところまで案外頑張ってる。
「全部メッシュ素材」などではなく部分的にスエードレザー(もちろんフェイクですが)などを使い、高級感が出るように工夫はされている。じゃあこの安っぽさはどこから来るのか・・・
ひとえにソールが原因です。
これ写真じゃなんとも伝わらないので是非実物を見に行ってみてください。
ソールを隠してモノを見てあげるとイケるんですよ。レザーの風合いもリアルだし色の切り替えがあるけれど高級感はちゃんと表現できています。でもソールがなんとも・・・工業製品ライクな「型に流し込んで作りました」的な見え方がどうにも気になる。
Photo by https://uptodate.tokyo/wp-content/uploads/2018/05/balenciaga-triple-s-2017-1.png
よくよく考えて見るとバレンシアガなどは工業製品みたいな「型流し込み的デザイン」じゃないんですよ。ソールにも切り替えがあり複雑な構造になっている。手間がかかっている分高級な印象があるんですが・・・GUのものは複雑な印象はなくそのまんま、流し込みで大量生産したソール感が強く、ここがどうにも気になってしまう。しかも素材も安っぽいプラスチック感がどうもね。
これほんと写真じゃ伝わりにくいので是非実物見てみてください。言ってる意味が明確に理解できるはずです。
高級感を意識するなら黒の方がおすすめ。
本サイトKnowerMagでも何度か述べていますが黒は素材の風合いを潰す色。安っぽいウール素材なども黒なら遠目には素材感が伝わりにくい、安物を隠すなら黒がおすすめです。こちらのスニーカーも安っぽいプラスチック感が黒ならさして目立たない。黒一色のモデルを選んであげれば上記で言っている安っぽさはそこまで気にならないかな。
それでも新しいトレンドに1990円でチャレンジできる価値は大きい
ただ着用してロングコートなどで合わせてあげるとそれなりに格好良くキマる。
トップスなどでドレスライクなアイテムを持ってきてあげれば靴のソールが安っぽくても成立はします。決して「格安量販店で揃えたコーディネート」っぽくは見えないはず。ちなみにこれ着用しているのは上下全てユニクロ&GUです。メガネ以外は高級品はありません。
黒一色の場合はもうちょっとカジュアルにまとめても成立します。
パンツは黒のスラックス、全体をモノトーンで整えてあげればTシャツスタイルでも十分おしゃれに見える。ダッドスニーカー特有のボリューム感も黒ならさほど強くないので、ダッドスニーカー初心者はこちらから試してみても良いでしょう。
「ソールが安っぽい」と書きましたがコーディネートで合わせてみるとあまり気にならない・・・ただテンションは上がらないです。単品で見たときに誰もが感じるレベルで明らかにソールに安っぽさを覚えると思います。いくらコーディネートでごまかせると言っても、やっぱりちょっと気になっちゃう。おしゃれな着こなしをした時の「高揚感」みたいなものがちょっと薄くなりがち・・・。悪くないですが、1990円でダッドスニーカーを作る限界かもしれません。
ただコスパを考えれば巷に売ってるダッドスニーカーはどんなものでも大概1万円前後はしちゃうもの。この破格で新しいトレンドを「試せる」と思えば価値はあります。
毎度同じような着こなしで食傷気味な人は試しに手を出してみるのも良いでしょう。着こなしはバランスをいつもより一層気にする必要がありますが、その分新しい世界が見えるはずです。失敗してもまあ1990円だしね、たまにはこんなチャレンジブルなアイテムも良いのではないでしょうか。
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