雑記

「アパレルは給料が安いから・・・」と迷うくらいならやめてしまえ!大ピンチのアパレル業界、救うのは誰か?

 

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今日は雑記。
ブランドの展示会周りをしていて、デザイナーさんからこんな話が出てきました。

「普通のアイテムはWEGOで激安で作られちゃう、そこと戦うことはしたくない。」

・・・いよいよもってブランド側も切羽詰まってきたのかなと思った瞬間でした。

 

ベーシックラインはもう終わり

 

 

ベーシックな服って売れるんですよ。
もちろん今、ベーシックな服が好まれる「ノームコア」トレンドの真っ最中という意味でもそうなんですが・・・、そうじゃなくてもベーシックな服って一定割合売れるんです。

 

無地の半袖Tシャツとか、無地白シャツとか、細身のシンプルなデニムとか。
誰のワードローブにも入っているものじゃないですか。ダメになれば定期的に買い換える、そんなアイテムのはずです。

 

「ブランド」ってデザイナーがいて、デザインに特化した服を作るのが社会的な役割です。ある意味ベーシックとは対極であるはずです。だって彼らデザイナーはこの世に無いデザインを打ち出したくて、考えや気概があって服を作るわけですから。ミュージシャンで「僕は普通の曲を作りたい」なんて人は基本的にはいませんよね。「俺の音楽は最高だ!」ってのがまあ普通ですよ。それだからこそ自分の存在意義があるわけですから。

・・・しかしそれでもどのブランドも無地の白Tやシンプルなデニムなどベーシックアイテムを必ず作ります。
それもスタートアップ段階のブランドではそういったベーシックアイテムはあまり見かけませんが、ある程度規模が拡大してくると「ベーシックライン」「スタンダードライン」などラインを分けてまで定番的なアイテムを展開します。

 

それはなぜか?
「必ず売れる」からです。

 

上述の通り、「誰もが持っているもので、一定期間で買い換えるもの」がベーシックアイテムです。白T、白シャツ、細身デニムなどですね。どこにでもあるし誰もが持つものですから、ある程度のブランドファンなら「せっかくなら好きなブランドのものを」と考えるわけですよ。だからこそブランドファンが一定数つけばベーシックな服を展開し出すんです。確実に売上が作れるからです。

 

「デニムはリーバイス、白Tシャツは無印」とかで済ませていた人も、ついついお店のスタッフさんに促されて買っちゃうわけです。ある意味「絶対にハズさないアイテム」なわけでブランド側としては大変オイシイカテゴリです。

 

しかし、最近はそれが売れなくなってきているんです。
ブランドファンであっても買わなくなってきている。それは何故か?

 

ファストファッションなどの量販ブランドが質の高いベーシックアイテムをラインナップしてきたからです。

かつてブランドのスタッフがしていた
「スーピマコットンは希少な素材でとても高価だから・・・」
なんて説明はもはや通用しなくなってしまいました。

今そんな説明しようものなら、
「え?スーピマってユニクロで2枚900円で売っているでしょ?」
と返されちゃいます。

 

「MA1は基本的にルーズな形ですが、うちはこだわって細身に仕上げているから5万円なんですよ。」
なんて説明しようものなら、
「え?さっきアローズでアルファコラボの細身MA1が2万円だったけど・・・?」
と思われちゃいます。

 

帰属意識のあるブランドファンですら「ベーシックなアイテムはここじゃなくてもいいや」と
そっぽ向き始めているのが現状です。
インターネットの普及により類似商品の比較検討が容易になり、「あれ?別にTシャツはここのじゃなくても良いのかな・・・」と気づくようになってしまったんですね。そうして「格安良品」をラインナップするメーカーの売上が上がっていき、大量生産できるようになってくる。すると数をこなせるようになるので、さらに輪をかけて良質素材が格安で作れるようになる。ブランド側にとってはもはや太刀打ちできないような状況となっているのが昨今です。

 

それでも今までブランドはその現実に目をつぶってきました。
それでも帰属意識のある一部の信者化されたブランドファンは「ベーシックアイテムもココで揃えたい」と手にとってくれていたからです。でもそれすらも徐々に少なくなっていき、最近「ブランドのベーシックライン」はどこも大苦戦を強いられている様です。

 

「ウチが普通の服を作ってちゃダメだ」

いよいよそう思うブランド、デザイナーが出てきており、これから「二極化」が進むでしょう。
独自性のあるデザインなどを追求したファッション中級者上級者のためのブランド品と、
ベーシックでオシャレに見せるかどうかは着こなし次第といった初級者から上級者までを網羅する格安ベーシック品と。

 

 

リバティもスーピマも陥落し、価値は相対的に下がるばかり

 

実際、昔だったら考えられないくらい安いです。
古着屋さんからスタートしたWEGOなどはとにかく安い。ここは製品的に褒められた作りではないですが、価格だけはぶっちぎりに安いです。10代の男の子が「それっぽく見せる」くらいの需要ならば十分満足できるはずです。

 

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Photo by http://img5.zozo.jp/goodsimages/823/10411823/10411823B_8_D_500.jpg

 

このバッグで3229円。

 

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Photo by http://img5.zozo.jp/goodsimages/447/11062447/11062447B_18_D_500.jpg

 

ジャケットでも6469円です。

 

もちろんこのブランド特別安い代わりに素材もシルエットも推して知るべしなものも少なくないですが・・・
若い子が数を揃える需要なら拾えるでしょう。
だいたいこれらのアイテムをブランドが作るにしてもバッグ3000円、ジャケット6000円では絶対に出せないでしょう。
実際に作ってみればバッグもジャケットも10000円超えするところがほとんどのはずです。

 

 

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Photo by http://im.uniqlo.com/images/jp/pc/goods/167506/item/09_167506.jpg

 

ユニクロ。昔より価格は随分高くなった印象がありますがその分質は確かにすごい。
今年展開が始まったブロックテックパーカーは要するに自社開発のゴアテックス素材。ゴアテックスはアウトドアテイストのカジュアルブランドならどこでも採用する高機能素材。蒸れを防ぐ透湿性と水の侵入を防ぐ防水性を両立させた画期的な素材で、日本のデザイナーズブランドがゴアテックスを採用すると・・・ゴアテックスの種類やデザインにもよりますが、まあ4,5万円はするでしょう。ところがユニクロ開発のものならばアンダー1万円で買えてしまう。もちろんゴアテックスより性能は劣るでしょうが街着レベルならば十分の機能性です。デザインもシンプルで着まわし次第で十分オシャレに見せれるでしょう。絶対に名前は出せませんが※※※※※※※の7万円のマウンテンパーカー買うなら私はコレ選びます。

 

 

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Photo by http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/classiclondon/20150905/20150905190526.jpg

 

ロンドンの名門「リバティ柄」。
日本国内でリバティ柄のものを使った洋服は「リバティ」の紫タグが付属されその価値の高さを感じやすくしてあります。
実際「リバティ風」なんてものも多く、知る人ぞ知る存在ながらその価値は高い。ショップスタッフも「これはリバティですからね・・・多少高くなるのはしょうがないですよ」なんて説明をしていたものです。

 

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Photo by http://im.uniqlo.com/images/jp/pc/img/feature/uq/libertylondon/men/160324-cover-01.jpg

 

ところがユニクロが今期から少量ながらリバティ柄のコレクションを始めてしまいました。ファッションアディクトにとっては高級なものとして認識していた「リバティ」ですが、実は生産背景を整えていれば1枚3990円で買えてしまう・・・。

これ大丈夫なんでしょうかね??
リバティ柄を毎シーズン打ち出している国内高級ブランドなんていくつもありますが、セールストークの一つに大きくケチをつけられた形です。「リバティだから高い」という理由はもうセールストークに使えません。「リバティだから高いんじゃなくて、おたくの企業努力が足りないだけでしょ?」と言われちゃうでしょう。リバティの価値は相対的に落ちました。

 

もはや素材でも差別化は難しい。
加えてベーシックな形とデザインだけで売っていくのはもう不可能でしょう。
何らかの価値訴求ができる独自性がないと、これからアパレルブランドが生き残るのは難しいはずです。既に構築しきっているブランドネームなどがあれば生きながらえることもできるでしょうが、本質的な魅力がない限りそれも尻すぼみとなるのは明白です。

 

 

本当に良いモノ・ヒト・コトだけが残る良い時代に

 

こういった状況を冷静に見て感じとっているのか、アパレル業界への就職は年々減っている様です。
「ファッションに夢を感じない」「好きだけどそれで食べていけない」と感じる学生が増えているのでしょう。
アパレルの専門学校はどんどんクラスが減っていき、1学年1クラスなんてところも地方ならば普通です。

 

・・・もっとも随分悲観的な話の仕方をしていますが、実はこれで良いと私は思っています。

 

アパレル全体の売上は激減しているわけじゃない。
ベーシックなアイテムはファストファッション、ブランド品は特異性のあるものと住み分けが始まっているだけ。同じような商品を乱発したって仕方ないんだから、ブランドはブランドらしく自社の魅力をとことん追求すれば良い。ある意味「本当に良いものだけが生き残る」時代になっているわけです。「たなぼた」みたいな片手間で作ったベーシックラインで小銭を稼いでいたのがなくなっただけ。
それにブランド側にしたってこれは成長のチャンスであるはずです。脳みそを回さないでいつまでもベーシック品などにしがみついて「おかしいなー売れないなー」なんて言ってるブランドは山ほどあります。多くのブランドが淘汰されていくわけですから相対的に自社の価値は上がっていくはずです。それならば生き残るために何をすべきか?自社の魅力とは一体何なのか?を定義すれば大きく成長することだって出来るはずでしょう。誰かにとって悲観的な状況は他の誰かにとって楽観的な状況なのです。ピンチはチャンス、捉え方さえ間違えなければアパレルはとても良い転換期にいるのです。

 

学生も同様。「好きだけどアパレルは食べていけないから」と思う人はファッション業界に来なければいい。こういう考え方をしている人は替りがきく人ですから来なくていいでしょう。アパレル業界の平均給与を見て「これじゃあかんな」と考えて他業界への就職を考えるならその人はそれでいいんです。なぜ「自分が好きで夢を持って進む」業界なのに、平均給与を見て諦めるのか。「平均給与」って「平均」ですよ。自分が他人よりも大好きなことなら「平均」になるわけないじゃないですか。好きなことだからこそ切り開いていけば良いわけで。平均を見て「おおまかな自分の給与」を判断する人はつまり「平均程度の働きしかたぶんしない」と自分で思っているわけです。

ブランド商売が成り立たなくなっていくことでこういった半端な人材を選り分けできるのだからアパレル業界にとっては丁度良いことです。「このブランドかっこいー!」と言いながらも平均給与を見て「やっぱり商社にしよーっと」と考える様な情熱皆無な人がいなくなるのですから素晴らしいことです。ビバ不景気。

 

あらゆる面でアパレルは変わっています。
「ブランドがベーシック品を作らなくなった」これは枝の話ですが、幹から繋がる話なのです。
アパレルの転換期は始まっています。

さあ全国のショップスタッフ、ブランドの皆さん。
あなたの今の仕事は、本当にそれでいいんですか?
今こそ自問自答して成長する時ですよ。

 

 

 

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