ファッション系統解説

「フレンチカジュアル」とは何か?A.P.C./アーペーセーって何?Agnes b./アニエスベーってどんな服?着こなしは?オススメは?

 

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「フレンチカジュアルって一体なんだ!?」

 

最近ファッション雑誌でもよく見かける「フレンチカジュアル」という言葉。
一体どんな系統でどんなスタイルでどんなブランドがあるのか・・・
全然検討がつかないという人も多いでしょう。

 

今日はそんなフレンチカジュアルについて解説します。

 

 

ファッションの系統解説、やります。

 

ファッションには多くの「系統」が存在します。
ドレススタイル、アメリカンカジュアル(アメカジ)、パンクファッション、モッズファッション・・・。
その分類は非常に多く、「どれがどんな系統なんだか全然わからないよ!」という人も多いでしょう。

 

もちろんどの系統がどんなスタイルで〜とか、
「知識量が多いからオシャレ」になるわけでは全くありません。
単純にオシャレだけを求めるなら全然気にしなくてOKです。

 

・・・ただもちろん、
「このアイテムはこの系統だから、こう着るのが定石だな」
と知識があることで、「引き出しが増える」という優位性はあります。

 

膨大なファッションの系統や年代別の着こなしなどを
一つ一つ紐解いていくのは大変ですし、
刻一刻とスタイルが増えていくために全てを網羅しているような媒体も
なかなか存在しません。

 

そこでKnowerMagでは定期的にこうした「ファッション系統解説」なども行っていきます。
是非ご期待ください。

 

「アメカジ」と比較するとわかりやすい「フレンチカジュアル」

 

さて前置きが終わったところで「フレンチカジュアル」について。

 

最近雑誌を開くとこの言葉をよく見かけます。

「〜〜はフレンチカジュアル的な着こなしで〜」
などなど。

 

それもそのはず昨今のトレンドである「ノームコア」
フレンチカジュアルと親和性が非常に高いスタイルです。

 

「ノームコア」の系統解説については、
下記記事をご参考ください。

※参考記事
「ノームコアとは何か?」

 

 

フレンチカジュアルは「普通」の着こなしが多く、
“究極の普段着”とも訳される「ノームコア」と非常に近いのです。
なので現代のトレンドが「ノームコア」である以上、
雑誌や各媒体などで「フレンチカジュアル」という言葉を頻繁に見かける訳です。

 

 

そもそも「フレンチカジュアル」とは「フランス(人)のカジュアル」の意味。

同じ様に「アメリカンカジュアル(アメカジ)」とは「アメリカ(人)のカジュアル」の意味。
ボロボロのデニムや粗野なTシャツやワイルドなレザーブルゾンなど、
アメリカ人やハリウッド映画の主人公を連想させるスタイルがまさに「アメカジ」です。

 

フランス人も同様。
フランス人やフランス映画などで着ているファッションを想像すれば
だいたいハズレではないでしょう。

 

フランス人のファッションは
「品の良いドレス風カジュアル」などと表現されることが多いです。

 

「ラフで動きやすく男らしい!」のがアメカジのイメージですが。
フレンチは「上品で優等生らしい」という感じ。

 

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Photo:tumblr.com

無骨でラフなこんなスタイルがアメカジのイメージですが・・・

 

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Photo:tumblr.com

 

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Photo:tumblr.com

 

フレンチはこんな感じ。
ロングコートなどを綺麗に着こなしたり、
品良くシャツとニットを合わせたり、
「優等生」的なスタイルです。

 

使うアイテムにも違いがあります。

アメカジ・・・Tシャツ、ボロボロのデニム、レザーライダース、M65などのミリタリーブルゾン

フレンチ・・・白シャツ、デニム、トレンチコート、スラックス、細身スウェット

などなど。

 

また同じ「デニム」でも・・・

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Photo:http://devilarrow.shop-pro.jp/

 

アメカジは、
こんな感じに色落ちが強く強調された風合いのものを好みます。
「ヒゲ」と呼ばれるモモ周りに強く出るシワに沿った色落ちなど、
ヴィンテージ感たっぷりの色合いですね。

 

IMG_7091
Photo:http://f6products.com/

 

一方でフレンチはのっぺりとした色落ち。
全体に均一に色が落ちたような、あまり派手にならない品の良い風合いを好みます。

 

 

品が良く、シンプルで、優等生的な「普通の服」。
そんなスタイルを考えれば間違いないでしょう。

 

ちなみに比較しやすいために「アメカジ」と比べていますが、
もちろん「アメカジがダサい!」と言っている訳ではありません。あしからず。

 

 

ドレスとカジュアルを実践するフレンチカジュアル

 

メンズファッションの核となる考え方、
「ドレスとカジュアルのバランス」は何度もこのサイトで述べている通りです。

※参考記事
「メンズファッションで気を配るべき一つの答えとは?」

 

フレンチカジュアルはこの「ドレスとカジュアルのバランス」
とても綺麗に体現しています。

 

P1012585-2
Photo:tumblr.com

 

ドレスライクなロング丈のトレンチコートを
カジュアルなデニムでバランスをとったり。

 


Photo:tumblr.com

 

「ニット+シャツ」の着こなしはスーツのインナーにも使う
ドレススタイルの定番コーディネートですが、
そこをニットではなく「プリントしたスウェット」などを使ったり。

 
 

ファッションの本場であるだけに、
とても綺麗にバランスをとったスタイルが多く見られます。

海外スナップにおいても「パリでのスナップ」は他都市と比べて
抜きん出てオシャレな方が多い様に感じます。

 

そんな「フレンチカジュアル」。
代表的なブランドを2つほど簡単に紹介しましょう。

 

 

フレンチのスタンダード「A.P.C./アーペーセー」

 

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Photo:http://ww1.apcjp.com

 

デザイナー・ジャントゥイトゥが手がけるA.P.C./アーペーセー
フランスを代表するカジュアルブランドと言っても過言ではないでしょう。
近年のノームコアブームも相まって

世界的に高い人気を維持しています。

 

A.P.C./アーペーセーといえば、ちょっと洋服に詳しい人なら
「デニム」を連想するでしょう。

 

細身の生デニムといえばA.P.C./アーペーセーです。
品の良いデニムが大好きなフレンチカジュアルらしく、
加工モノはほとんど作っていません。

 

加工デニム全盛の時代でもラインナップをそこまで増やさず、
(現在も展開アイテム数は生デニムの方が多い)
徹底して未加工の生デニムを強化して販売し続けていました。
その結果、イメージはすっかり定着し、
今では「生デニムが欲しい! = A.P.C./アーペーセー」
他ブランドの追随を許さない構図が完成してしまっているほどです。

 

またA.P.C./アーペーセーの定番アイテムとしては他にも
マックコート(ステンカラーコート)があります。

 

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Photo:http://wdn.highsnobiety.com/

 

フレンチカジュアルの定番であるステンカラーコート。
こちらもA.P.C./アーペーセーのお得意アイテムです。
少々値段はしますが、質もデザインもクオリティ高く、
多くのファッションピープルに愛されています。

 

「シンプルな服が欲しいけど、質の良いシルエットの良いものが良い」
そんな人には最適なブランドです。

 

 

パリの前衛性を反映した「agnes b./アニエスベー」

 

agnes b./アニエスベー

 

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Photo:http://www.agnesb.co.jp/

 

同じくフレンチカジュアルの代表的なブランド。
A.P.C./アーペーセーを基軸とすると、agnes b./アニエスベーはややドレスよりなスタイル。

 

黒や白などモノトーンを多用したスタイル。
「モード」とも表現できる様な雰囲気です。

A.P.C./アーペーセーはベージュや白やデニムなどを好む展開なので、
対照的とも言えるでしょう。

 

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ラインナップを見ても黒や白が目立ちます。
スタンダードで細身な優等生的アイテムが多いのはA.P.C./アーペーセーと同じですが、
色の使い方、柄の使い方などがagnes b./アニエスベーの方が前衛的。
アバンギャルドな印象が強いです。

 

「モノトーンで細身、カッコイイシンプルな服が欲しい!」
そんな人には最適でしょう。

 
 

余談ですがフランス人はスタンダードでシックなスタイルを好む一方で、
新しいものや前衛的なものに寛容な態度です。

 

世界2大コレクションパリ/ミラノコレクションなどにおいても同じことが言えます。
ミラノは保守的な態度であり新しいデザイナーにあまり寛容的ではないですが、
パリは新しいデザイナーや全く新しい風潮も認める姿勢を持っています。

 

新進気鋭の日本人デザイナーなども
多くはパリコレクションから進むことが多いです。

 

パリのスタンダードスタイルとも言えるのはA.P.C./アーペーセー。
グラフィックやモノトーンを多用する前衛的なスタイルはagnes b./アニエスベー。
フレンチカジュアルの二面性を端的に表すのがこの2ブランドであるとも言えますね。

 
 

A.P.C./アーペーセー
agnes b./アニエスベー
どちらもブランドも海外ブランドの中では比較的手頃な方。(それでも高いは高いですが・・・)
「何か質の良い定番着を」と思う人は
試しに触れてみても良いでしょう。

 
 

具体的な内容はメールマガジンにて

 

「じゃあ具体的にどのアイテムがオススメなの?」

「アーペーセーのどのアイテムをどう合わせればいいの?」

という疑問に対しては
このサイトKnowerMag内でも幾つか語っていますが、
多くは毎週日曜に発行しているメールマガジンで紹介しています。

 

毎週30,000〜50,000文字以上の超特大ボリュームで、
上記の様なファッションのセオリーはもちろん、「コレとコレとコレを合わせれば完成」という
すぐに実践できる具体的な内容も解説しています。
毎週展開している「ファッション基礎講座」ではモノの選び方・・・
例えば「テーラードジャケットを買う時はどこを見ればいいか」などもお教えしています。

 

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