雑記

そもそも構造的に販売員はお客様と対立している!俯瞰的に見れば分かる「販売員の活かし方」

 

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ショップスタッフは会話で差をつけることが出来るか?

 

「今日はお休みですか?」
「天気いいですよねー」
「お休みの日はいつも何をされているんですか?」

どの販売員もファーストアプローチは決まって「どうぞ広げてみてください」だが、二言目あたりから急にパーソナルトークに入る方は多い。そもそもある程度会話が弾んでこういうトークが開始されるのであればまだしも、「どうぞ広げてみてください」→「今日はお休みですか?」の流れは冷静に考えておかしい。ちなみに私に「休み」という概念は存在しないのでいつも返答に困る・・・。

 

一時期飲食店で「最後の仕上げをお客様のテーブルで行なう」サービスが大流行しました。

ステーキを頼むとお客様のテーブルで「ソースをおかけしてよろしかったでしょうか?」というアレです。数年前から爆発的に増加して「いや、それ厨房でしてこいよ」と突っ込みたくなるサービスも多々あります。

 

何故「ひと手間」をお客様の前で行なうのか、それはリピート率が高くなるからです。

こうして「ひと手間」を行なうことで少なからず会話が生まれる。飲食店はお客様と会話するタイミングが基本的には存在しない。「いらっしゃいませ」「お一人様ですか」「こちらの席へどうぞ」「お待たせしました」「またお待ちしております」そういったセリフはもちろん発せられるがこれはもはや「会話」とは言わない。予定調和すぎて自動音声案内と化しているからです。
しかしテーブルで「ひと手間」をかけると「会話」が生まれる。「ソースをおかけしてよろしいでしょうか?」と初めて言われた人は例外なくちょっとびっくりしたはず。「え?あ、はい。」「おっ、お願いします。」そんな反応になるでしょう。自動音声の様に感じていた店員さんを、身近な人間として認識できる瞬間です。

このたった一言でも良い、「音声案内的な会話」ではなく「人間的な会話」がわずかに生まれるだけで実は信頼関係が発生するのです。相手に対して親近感、信頼、情などが生まれてリピート率が高まる、LTV(顧客生涯価値)に大きく貢献します。
実際そのデータが取れた飲食業界ではこの手法が大流行。「お客様と一言会話するだけでリピート率上がるよ」と言われれば皆真似するものです。爆発的に増加して今では「ソースをおかけしてよろしいですか」すら「音声案内的な会話」に成り下がってしまったレベルです。

 

 

飲食店と比べて洋服屋さんは会話のタイミングがとにかく多い。それだけに「会話の質」が求められる。

飲食店は「会話の機会」だけで競合に差をつけることができましたが、洋服屋さんは皆が皆会話をしているため今度は「会話の質」が必要となってくる。小売業はいつの時代も競争で、自店が成功したことを翌日隣の店が真似することだってある。常に成功を陳腐化し続けて進化し続けるのが宿命です。洋服店で「会話の機会」「ファーストアプローチのタイミング」なんて論じているのはナンセンスもいいところで、もはや化石的な話。販売員さん、毎週日曜日の会議で「ファーストアプローチのタイミング」なんて議題を用いていたとしたらあなたのお店はあまりにも時代に取り残されていますよ。

 

「今日はお休みですか?」
「そんなことは隣の店でも言われたし、隣の隣のお店でも言われたよ」ってのが正直なところです。
あまりにも他のお店でも言われ慣れているし、それが「仲良くなって洋服を買ってもらおう」「緊張をまずほぐそう」と考えている意図があまりにも見えすぎる。フレンドリーに「今日はお休みですか?」と言われても、販売員は「本日の予算を獲得しよう」という考えとお客様は「なるべく賢く必要なものだけを買おう」という考えとの対立構造を取り払うような効果は存在しない。

 

ではどんな会話をするのが販売員として正しいのか?
実はもう「会話で差をつける」のは限界なんじゃないかと思っています。

 

 

販売員を200%活かすためには・・・?

 

「カリスマ販売員」よりも「インスタグラマー」の方がはるかに影響力が高いし、
「接客が超上手な人」よりも「Google検索」の方がはるかに効率良く確かな情報を収集できるし、
「店頭販売」よりも「zozo」の方がはるかに多くの商品を効率良く比較検討できる。
そもそも「今の店頭販売員の接客」が商売として競合に打ち負かされているのです。

 

ではどうするか?
とても簡単な解決策があるんですが・・・「服を売らなきゃいい」と思いませんか?

 

レジが存在しないショウルームにしちゃえばいいんです。
購入は全て通販で行ってください、と。
店頭でも一応購入が出来るようにセルフで注文できるiPadカウンターを用意しておけば良い。

 

販売員がうざったく感じるのは根本的にお客様との対立構造があるからです。

販売員は「なるべく客単価高く、客数多く、販売をして本日の売上予算を達成したい。」
お客様は「なるべく安く、なるべく必要な分だけ、賢い買い物をしたい。」
と願望が真逆で、根本的に両者は対立しているんです。

 

もちろん良質な販売員さんもいて
「お客様の賢い買い物をお手伝いしよう」と考えて動いてくれる人もたくさんいますが、
多くの会社は「企業は利潤の最大化が目的だ」と考えているので構造的にはそれを許してくれないのです。
ミクロではそういった良質な販売員がいたとしても、マクロで見たらいないに等しいのです。

 

だからそもそも販売員の役割を変えてあげればいいんです。
「あなたは”販売”する必要はありません、お客様のお手伝いをしてください。」と。

「販売員」ではなく「アドバイザー」にしてあげればいいんですよ。

 

 

洋服屋さんをショウルームにしてあげるんです。
役割が変わると人間は変わるものです。ショウルーム化するとどうなるか、賭けても良いですが「今日はお休みですか?」「お天気いいですね」みたいなセカンドアプローチをしてくる販売員はいなくなりますよ。

 

ほとんどの販売員が商品の解説やアドバイスに徹するようになるでしょう。それも必要な分だけ的確に。
同じ人間同士、しかもコミュニケーションを得意とする「販売員」ですから、相手が嫌がることも相手が困っていることも実は全て分かっているんです。だからこそ「販売」という役目さえ取り払ってあげれば、200%お客様のことを考えて会話をしてくれます。もちろんお客様が仲良くなりたいと思ってくれれば「今日はお休みなんですか?」と話しかけてもくれるでしょうが「二言目からパーソナルトークを開始する」なんておバカなことをする人は消えるはずです。

「売上」という足枷をとってあげるとサービスに特化する様になりますから、本当に販売員を生かしたければ「服を売らない」のが正しいはずなのです。

 
 

もっと言うとショウルームの集合体の様な百貨店を作って、そのビルを縦横無尽に動き回るアドバイザーだけで構成すると構造としては綺麗でしょう。すでに某百貨店がこの仕組み「コンシェルジュサービス」を開始していますが、これをすると「特定のお店をプッシュする」必要もなくなるので、「隣のお店に実は良いデニムシャツがあって・・・」「これなら3Fのお店の方が安くて良いものがありますよ」という従来以上の接客も可能になります。

 

 

こういった話は何回か書いていますが私は「販売員そのものがダメだ」と言ってるわけじゃなくて、「時代に伴って変化していないのがダメだ」と言っているのです。小売は競争ですから、インターネット販売が店舗販売よりもずっと便利にずっと優れたサービスを提供しているのに、「朝礼での声出し」「ファーストアプローチのタイミング」なんて10年前と何ら変わらないことをしているから陳腐化してダメになっているのです。

「店頭販売」は今後抜本的な変革をしなければネット通販にますます勝てなくなるはず。店頭は「服を売らずに情報を提供するコマーシャルの場所」、通販は「服を買ってもらう場所」と区分してあげれば成り立つ会社生き残るお店も出てくるはずです。

 

もちろん考えなければクリアできないハードルは幾つかありますが・・・

根本的にはお客様と販売員の対立構造を解消しないとサービスの向上には繋がらないはずなのです。

 

 

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